シヴ山のドラゴン/Shivan Dragon
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クリーチャー — ドラゴン(Dragon)
飛行(このクリーチャーは飛行や到達を持たないクリーチャーによってはブロックされない。)
(赤):ターン終了時まで、シヴ山のドラゴンは+1/+0の修整を受ける。
赤を代表する大型クリーチャーにして、黎明期のアルファ時代からマジック:ザ・ギャザリングのドラゴンを代表する存在。
基本セットの代表的なドラゴンとも言われ、アルファから基本セット2010までは第6版以外で収録されるという、ほぼ皆勤賞な状況だった。基本セット2011以降は他のドラゴンに譲る形で再録されずにいたが、基本セット2014ではセラの天使/Serra Angel、センギアの吸血鬼/Sengir Vampireらの往年の名カードと名を連ねて久々の復帰を果たす。
ドラゴンの代名詞として、「炎を吐く」というイメージのパワーパンプアップ能力を備えている(参考:炎のブレス/Firebreathing)。さらに飛行も持っているため、一気に勝負を決めてしまう力を秘めている。
構築ではややカードパワー不足とされ、あまり使われる事は無いが、プロツアーハリウッド08などではサイドボードに投入された実績を持つ。
- このカードの読みは「しヴやまのどらごん」ではなく「しヴさんのどらごん」である。
- 他のカードでは「シヴ」なのにこのカードでは「シヴ山」となっている。別に誤訳というわけではなく、日本語版登場初期に訳されたものなのでテンプレートが確立していなかったのだろう。他にこのような例として、鉄の根の樹人族/Ironroot Treefolkや真珠三叉矛の人魚/Merfolk of the Pearl Tridentなどがある。
- だが、後にシヴ山のウンパス/Shivan Wumpusやシヴ山の隕石/Shivan Meteorが登場した。訳の分け方の法則はよくわからない。
- InQuestのジョークカードでShivan Drake(ページ中段右側)なるものが存在する。
- ドラゴンが勢ぞろいの第10版を選ぼう第7週に登場しなかったが、基本のドラゴンということで再録された。
- デュエル・マスターズを連載している月刊コロコロコミックにプロモーション・カードとして付録になったことがある。月刊GOTTA付録カードと同様、裏面が他のカードと違うために認定大会では使用不可能。
- Richard Garfield氏はバングラデシュやネパールにも住んでいたこともあって近辺の文化に精通しており、独自の単語(ウルザ/Urzaやミシュラ/Mishra)についてはヒンディー語のニュアンスを意識していた。Shivanはヒンズー教の破壊神シヴァを意識したものである。特に日本語版が登場する以前、その破壊力を踏まえて上記シヴァを連想するプレイヤーが少なからずいた(そのため、シヴ山という訳語にがっかりした者もまた少なくない)。
- アラーラの断片では同マナ・コスト同サイズでシヴ山のドラゴンとは異なる火の噴き方をする炎破のドラゴン/Flameblast Dragonが登場した。
- 統率者のマナ蓄積のドラゴン/Mana-Charged Dragonは、同マナ・コスト同サイズ、さらにトランプルがついている上に火吹き能力が不特定マナ・コストとなっており、ほぼこのカードの上位互換。
- 第5版まで(細かく言うとビートダウンギフトボックスまで)のイラストは鏡の国のアリスに登場する恐ろしき者ジャバウォックがモチーフになっているそう。
- スクウェア・エニックスのアーケードゲーム、『ロードオブヴァーミリオンII』のコラボレーションの一環として、このカードが使い魔カードとしてゲスト参戦した。特殊技名はドラゴンの息(ドラゴン・ブレス)。
- From the Vault:Dragonsに新規イラストで収録された。
- イラストはアルファからビートダウンギフトボックスまで、フレイバー・テキストはアルファから第5版まで変わらないままだった。が、第7版に再録される際、他の第7版収録カードと同様に新イラストとなる。同時に、フレイバー・テキストも変更される。その後(上記のFrom the Vault:Dragonsに収録された時のイラストを除けば、)ずっと第7版以降のイラストとフレイバー・テキストで収録され続けている。上記のロードオブヴァーミリオンIIにゲスト参戦した際も、この第7版以降のイラストが使用された。
- アルファの時からほぼ皆勤賞なだけあって、基本セット2015現在まで計13回という高い収録回数スコアを誇る。上記のFrom the Vault:Dragons、ビートダウンギフトボックス、そして紙媒体ではないがMasters Edition 4、これらも含めれば実に16ものセットに顔を出していることになる。
- デュエルファイター刃の第1話に登場。お互いに残りライフが6という状況下で召喚される。対戦相手をドラゴンで殴り倒すために、主人公はシヴ山のドラゴンのパンプアップ能力を1回起動し、パワーを6に上昇させる。しかし、そこに狂乱病/Deliriumを唱えられ、シヴ山のドラゴンを逆に利用される形で敗北する。召喚時の詠唱文は「神の峰より疾く来たれ!天駆ける竜の王『シヴ山のドラゴン(シヴァンドラゴン)』!!」
- スターライト・マナバーンにも登場。学生服を着た人間体の男子生徒だが、頭部部分のみ第7版以降のイラストのシヴ山のドラゴン、というエキセントリックな風貌をしている。シャーク・トレードを行う不良生徒にして、主人公たちが戦いあう原因を生んだ事件の張本人。名前は「渋山」。
ストーリー
シヴ山のドラゴン/Shivan Dragonは、その名が示す通りシヴ/Shivの山々に息づくドラゴンたち、およびシヴ大陸で生まれ育ったドラゴンたちのことである。シヴ大陸は、ドミナリア/Dominariaの他の様々な大陸に比べると小さな部類に入る火山島ではあるが、ドミナリアいち赤マナの活動が活発な地域である(イラスト)。このシヴ大陸には人間のギトゥ/Ghitu族を始め、ゴブリンやヴィーアシーノやフェニックスなどの、豊富な赤マナの恩恵を受けた粗暴で荒々しいクリーチャーたちが生息している。そういった暴力的なクリーチャーたちですら及ばぬ力強さを持つ存在にして、シヴ大陸の食物連鎖の頂点に立つのがシヴの山々の主、赤マナの祝福を最もその身に受けて生まれた種族、シヴ山のドラゴン/Shivan Dragonたちだ。
まぎれもなくシヴの山々の主である。(出典:第7版~基本セット2015)
なるほど、ドラゴンというのは概して残酷な生き物だが、中でもシヴ山のドラゴンは、他人の苦しみに格別の喜びを見いだすものらしい。猫が鼠で遊ぶように、とどめを刺す前に獲物をもてあそぶことが珍しくないのだ。(出典:アルファ~第5版)
第5版までのフレイバー・テキストには、シヴ山のドラゴンたちがまるで残虐非道な存在のように描かれている。しかし、シヴ山のドラゴンたち全てがそうだというワケでは決してない。知的な者もちゃんとおり、人語を介する者や、法や規則を理解できる識者もいる。また、仲間のため、そして自らの使命とドミナリアの未来のために、その身を殉じた気高き魂、ドラゴンとしての立派な誇りを持つものたちもいる。アカデミー/Academy時代のウルザ/Urzaに協力した雌のシヴ山のドラゴン、ゲーリデアリガズ/Gherridarigaaz。彼女の息子のラミデアリガズ/Rhammidarigaaz(点火するものデアリガズ/Darigaaz, the Igniter)。そして伝説のピット・ファイター/Pit Fighter Legendsの刃の翼ロリックス/Rorix Bladewingなどがそうだ。