暴れ回るフェロキドン/Rampaging Ferocidon
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*スタンダードにおける禁止解除後も、アリーナ・スタンダード(アリーナにおける[[BO|1本先取]]ルール)では引き続き禁止される<ref name="n_190826" />。同ルールでは赤系アグロがすでに活躍しているためである。 | *スタンダードにおける禁止解除後も、アリーナ・スタンダード(アリーナにおける[[BO|1本先取]]ルール)では引き続き禁止される<ref name="n_190826" />。同ルールでは赤系アグロがすでに活躍しているためである。 | ||
− | *なお、同年10月4日の[[エルドレインの王権]]発売時にイクサランがスタンダード落ちするため、再び使用可能となる期間は40日に満たない。 | + | *スタンダードで禁止カードに指定されたカードが、[[ローテーション]]による[[落ちる|スタンダード落ち]]によらずに禁止解除されるのは史上初。 |
+ | **なお、同年10月4日の[[エルドレインの王権]]発売時にイクサランがスタンダード落ちするため、再び使用可能となる期間は40日に満たない。 | ||
*[[ブロール]]が開始された時点では、当時のスタンダード禁止カードリストに準拠するとして禁止カードに指定されたが、ルール改訂により2018年5月10日より禁止解除。 | *[[ブロール]]が開始された時点では、当時のスタンダード禁止カードリストに準拠するとして禁止カードに指定されたが、ルール改訂により2018年5月10日より禁止解除。 | ||
2019年8月27日 (火) 11:11時点における版
ライフの回復を禁止する常在型能力と、他のクリーチャーが戦場に出るたびコントローラーに本体火力を飛ばす誘発型能力を持った、中型の恐竜。史上初となる「スタンダードで一度禁止カードに指定され、ローテーション落ちの前に禁止解除されたカード」である。
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解説
レアだけあって3マナ3/3威迫持ちと本体性能は良好で、同じマナ・コストのボガートの粗暴者/Boggart Bruteを上回り、これに対応するためにブロッカーを増やすだけでもダメージが飛ぶため、クロックとしての確実性が増している。ダメージ誘発は自分にも及ぶが、早期に決着をつけるなら悪影響が少なく、回復禁止能力も含めて赤系ビートダウンでのアタッカー適性が高い。
登場時のスタンダードではラムナプ・レッドのサイドボードに3~4枚採用され、構成によってはメインデッキに1~2枚割かれることもあった。当時は青白コントロールの副陽の接近/Approach of the Second Sunや王神の贈り物の発明の天使/Angel of Inventionなど、勝利手段として強力な回復カードを擁するデッキが存在しており、これ以外にもラムナプ・レッドの隆盛を受けて領事の権限/Authority of the Consuls、禁制品の黒幕/Contraband Kingpin、陽光鞭の勇者/Sunscourge Champion、霊気圏の収集艇/Aethersphere Harvesterといった回復カード群の需要が増えた事情もあって、その対策として有用であった。なかでもクリーチャーの展開とライフゲインの両方を軸とする白黒トークンに対しては特に強烈に突き刺さる。が、イクサランの相克発売に先駆けて禁止カードに指定されてしまった。
- この手のカードのお約束として、対戦相手に無理やりクリーチャーを出させるカード群と併用することでダメージソースになる。狩り立てられたサイクルや、同時収録の探査の短剣/Dowsing Daggerなどが一例。
- ケイヤの誓い/Oath of Kayaのようなダメージ+ライフ回復の除去では状況起因処理まで暴れ回るフェロキドンが戦場に残っているため、ライフを得られないことに注意。ヴラスカの侮辱/Vraska's Contemptのような直接破壊か追放する除去ならばフェロキドンが戦場を離れた後にライフを得るイベントに移るため、ライフを得ることができる。
禁止指定
2018年1月19日(Magic Onlineでは1月15日)より、スタンダードで禁止カードに指定される[1]。エネルギー・デッキの弱体化を目的とする禁止措置を行うにあたり、そのままではラムナプ・レッド一強のメタゲームになることが予測された。そのため赤系アグロに対しても何らかの措置が必要と判断され、このカードはラムナプの遺跡/Ramunap Ruinsとともに環境から取り除かれることになった。このカードの場合、メインデッキへの採用枚数はデッキによってまちまちだったものの、サイドボードに枚数を割くことで、「ブロッカーを並べる」「ライフを得る」という赤系アグロ戦略への対抗策を封殺し、相性差をひっくり返してしまうことが問題視された。下記の開発秘話も参照。
その後、2019年8月30日(Magic Onlineでは8月26日、Magic: The Gathering Arenaでは9月4日)より、禁止が解除される[2]。禁止当時と比べて赤系アグロが弱体化したこと、基本セット2020参入後のメタの中心にあるスケープシフトとオルゾフ・ヴァンパイアに対して効果的なことが理由である。
- スタンダードにおける禁止解除後も、アリーナ・スタンダード(アリーナにおける1本先取ルール)では引き続き禁止される[2]。同ルールでは赤系アグロがすでに活躍しているためである。
- スタンダードで禁止カードに指定されたカードが、ローテーションによるスタンダード落ちによらずに禁止解除されるのは史上初。
- なお、同年10月4日のエルドレインの王権発売時にイクサランがスタンダード落ちするため、再び使用可能となる期間は40日に満たない。
- ブロールが開始された時点では、当時のスタンダード禁止カードリストに準拠するとして禁止カードに指定されたが、ルール改訂により2018年5月10日より禁止解除。
開発秘話
このカードは元々、デベロップ上の不十分なチェックから誕生してしまったサヒーリコンボ(守護フェリダー/Felidar Guardianとサヒーリ・ライ/Saheeli Raiによる速攻付き無限トークンコンボ)デッキがスタンダード環境を支配しつつあった頃、その対抗策としてデザインされたものだった[3]。しかし後に守護フェリダーは急遽禁止カードに指定される運びとなり、このカードは本来の役割を半分失ったまま(強力なライフ獲得やトークン・デッキが支配的になった場合の安全弁として)リリースされることとなった。その結果、赤のアグロ戦略に対抗することを主眼とした他のデッキにむやみに被害を与えるという事態を招いてしまった[1]。
ストーリー
フェロキドン/Ferocidonは、イクサラン/Ixalan大陸に棲息する恐竜。猛竜/Raptorと呼ばれる小型の肉食恐竜の一種である。後肢の指の一本が、鎌のように湾曲した鋭い鉤爪になっているのが最大の特徴。すばしっこく獰猛で、自分よりも遥かに大きいケラトプスも仕留めることができる(イラスト)。
猛竜はどれも攻撃的だが、フェロキドンは獲物の苦痛を楽しんでいるようにも見える。
- モチーフはデイノニクスやヴェロキラプトルといったドロマエオサウルス科の恐竜[4]。後肢の大きな鉤爪は、この科の恐竜に実際に見られる特徴である。
- 名前の由来はferocious(獰猛な)+don(歯)だろう。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 January 15, 2018 Banned and Restricted Announcement/2018年1月15日 禁止制限告知
- ↑ 2.0 2.1 August 26, 2019 Banned and Restricted Announcement/2019年8月26日 禁止制限告知
- ↑ Play Design Stories: Pro Tour Ixalan Edition/プレイ・デザイン物語:プロツアー『イクサラン』編(Play Design 2017年11月10日 Melissa DeTora著)
- ↑ Exploring Ixalan – Rampaging Ferocidon(Feature 2017年9月8日 Nicholas Wolfram著)
参考
- Why We Make Hate Cards/対策カードを作る理由(Card Preview 2017年9月8日 Melissa DeTora著)
- カード個別評価:イクサラン - レア