引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn
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*登場時点では[[B.F.M. (Big Furry Monster)|アン・カード]]や[[暗黒の深部/Dark Depths|トークン]]を除いて全クリーチャー中最大の[[P/T]]を持っていた。その後同サイズの[[世界棘のワーム/Worldspine Wurm]]、さらに大きな[[動じない大ワーム/Impervious Greatwurm]]が登場している。 | *登場時点では[[B.F.M. (Big Furry Monster)|アン・カード]]や[[暗黒の深部/Dark Depths|トークン]]を除いて全クリーチャー中最大の[[P/T]]を持っていた。その後同サイズの[[世界棘のワーム/Worldspine Wurm]]、さらに大きな[[動じない大ワーム/Impervious Greatwurm]]が登場している。 | ||
*[[各種カードランキング]]という観点ではP/Tの高さが目立つが、[[マナ総量]]も[[ドラコ/Draco]]に次いで歴代2位。同セットの[[爆発的天啓/Explosive Revelation]]と合わせて[[ドラコ爆発]]ならぬエムラクール爆発のような[[デッキ]]が作れるかもしれない。 | *[[各種カードランキング]]という観点ではP/Tの高さが目立つが、[[マナ総量]]も[[ドラコ/Draco]]に次いで歴代2位。同セットの[[爆発的天啓/Explosive Revelation]]と合わせて[[ドラコ爆発]]ならぬエムラクール爆発のような[[デッキ]]が作れるかもしれない。 | ||
+ | **[[Show and Tell]]にて、[[激突]]に勝てるようにエムラクールを仕込んでから[[全知/Omniscience]]で[[蟻の解き放ち/Release the Ants]]を無限に唱えることもあった。 | ||
*[[エルドラージ/Eldrazi]]の異形の姿は[[Wikipedia:ja:クトゥルフ神話|クトゥルフ神話]]をモチーフにしてデザインされているが、このカードは特に顕著である({{Gatherer|id=216580}})。 | *[[エルドラージ/Eldrazi]]の異形の姿は[[Wikipedia:ja:クトゥルフ神話|クトゥルフ神話]]をモチーフにしてデザインされているが、このカードは特に顕著である({{Gatherer|id=216580}})。 | ||
*[[ゼンディカー]]から度々名前が出てくる風の女神「[[空の遺跡、エメリア/Emeria, the Sky Ruin|エム/Em]]」の正体。 | *[[ゼンディカー]]から度々名前が出てくる風の女神「[[空の遺跡、エメリア/Emeria, the Sky Ruin|エム/Em]]」の正体。 | ||
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*[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト]]の[[トレーディングカードゲーム]]である[[デュエル・マスターズ]]との[[コラボレーション]]の一環として、同名のカードが作成された<ref>[https://dmwiki.net/%E3%80%8A%E5%BC%95%E3%81%8D%E8%A3%82%E3%81%8B%E3%82%8C%E3%81%97%E6%B0%B8%E5%8A%AB%E3%80%81%E3%82%A8%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%80%8B 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 ](デュエル・マスターズWiki)</ref>。あちらでは打ち消されない効果とプロテクションが無い代わりに、デッキではなく手札に戻るようになっている。 | *[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト]]の[[トレーディングカードゲーム]]である[[デュエル・マスターズ]]との[[コラボレーション]]の一環として、同名のカードが作成された<ref>[https://dmwiki.net/%E3%80%8A%E5%BC%95%E3%81%8D%E8%A3%82%E3%81%8B%E3%82%8C%E3%81%97%E6%B0%B8%E5%8A%AB%E3%80%81%E3%82%A8%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%80%8B 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 ](デュエル・マスターズWiki)</ref>。あちらでは打ち消されない効果とプロテクションが無い代わりに、デッキではなく手札に戻るようになっている。 | ||
**また、デュエル・マスターズ版がアニメ「デュエル・マスターズ キング」第40話にも登場している。担当声優は男性の福西勝也氏。 | **また、デュエル・マスターズ版がアニメ「デュエル・マスターズ キング」第40話にも登場している。担当声優は男性の福西勝也氏。 | ||
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2024年5月24日 (金) 00:31時点における版
伝説のクリーチャー — エルドラージ(Eldrazi)
この呪文は打ち消されない。
あなたがこの呪文を唱えたとき、このターンに続いて追加の1ターンを行う。
飛行、プロテクション(1色以上の呪文)、滅殺6
引き裂かれし永劫、エムラクールがいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれたとき、オーナーは自分の墓地を自分のライブラリーに加えて切り直す。
圧倒的なパワー/タフネスをはじめとした過剰なまでの性能を備えた伝説のエルドラージ。最も巨大な世界の終末。
唱えることで追加のターンを得られるため、実質的に速攻を持ち、唱えた際に生じた隙まで埋めることが可能である。さらに打ち消されることもなく、プロテクションによる除去耐性まで備え、15/15という驚異的なサイズと飛行によって戦闘力も圧倒的、そして滅殺6によって一度でも攻撃すれば対戦相手のパーマネントに甚大な被害を与えていく。
もちろん、そのマナ・コストも圧倒的。通常のデッキでは唱えられる可能性は皆無であり、専門に特化したデッキ編成は必須である。
利用
戦場に出すことさえできれば相当な支配力を持つが、それまでがとても大変。コストの重さが何よりの問題である。
構築では「大量にマナが出せる構成にする」「コストを踏み倒す」という二種類のアプローチが基本。後者では基本的には唱えたときの能力を無視することになるが、それでも十分に戦場を支配できる。
- 大量のマナを生む
- 土地サーチを多用するビッグ・マナに近い構築法を取る。(→エルドラージ・ランプ)
- マナ・クリーチャーを大量展開する。(→親和エルフ、緑単信心)
- 雲上の座/Cloudpostのような大量にマナの出る土地を利用する。(→12post、ウルザトロン)
- 煮えたぎる歌/Seething Songのような一時的なマナ加速から唱える。
- コストを踏み倒す
- リアニメイトする。墓地からライブラリーに戻ってしまう能力が邪魔になるが、それでもいくつかの方法で可能。忠臣/Loyal Retainersとの組み合わせが現実的で、エターナルでは実際に併用されている。
- 変身/Polymorphや召喚の罠/Summoning Trapなどで直接戦場に出して使う。(→エルドラージ変身、スニーク・ショー)
- 何らかのペナルティを得る代わりに低コストで戦場に出せるカードとコンボ。特に騙し討ち/Sneak Attackや御霊の復讐/Goryo's Vengeanceなどの「速攻を与える代わりに使い捨てにする」タイプのものは、滅殺と高パワーのおかげで1回攻撃すればほぼ勝負が決まることからペナルティはないも同然の運用が可能。(→スニークアタック)
- 大渦の大天使/Maelstrom Archangelや秘匿などでマナ・コストを支払うことなく唱える。この方法なら追加のターンも得られる。(→全知実物提示教育、吹き荒れる潜在能力コンボ)
唱えた時に追加のターンを得る能力や、戦場に出た後の支配力に目が行きがちだが、墓地からライブラリーに戻ってしまう能力も上手く使えば利点となりうる。同様のリアニメイト抑止能力を持つ荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossusと違い、戻すカードが墓地のカード全てのため、ライブラリー修復として使える。これを活かしたのがTin Finsで、このカード1枚がライブラリー修復によるコンボ継続とフィニッシャーを兼ねる。
実績
スタンダードでは、登場時にはエルドラージ変身で単独採用、基本セット2011で原始のタイタン/Primeval Titanが登場してからはエルドラージ・ランプの切り札として採用されている。中盤の召喚の罠/Summoning Trapから突然現れる他、ウギンの目/Eye of Uginやエルドラージの寺院/Eldrazi Templeから唱えられて勝負を決めることも珍しくない。
エクステンデッドではTrap Rampの切り札。秘匿土地(風立ての高地/Windbrisk Heightsと苔汁の橋/Mosswort Bridge)の爆発力を最大限に生かすことができる。同じく決定力のあるファッティとしてエメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeriaと使い分けられるが、こちらは素出しがほぼ不可能な代わりに打ち消されず、ほぼ確実に勝利を決められるのが強み。
開始初期のモダンでは12postのフィニッシャーとして猛威を振るった。雲上の座/Cloudpostの大量マナから素出しするだけでなく、裂け目の突破/Through the Breachを利用して高速で戦場に出し対戦相手の場を壊滅させるギミックも搭載されていた。雲上の座の禁止後は赤緑トロンや青白トロンでウルザランドの大量マナを有効利用するために採用されている。吹き荒れる潜在能力コンボにおけるフィニッシャーにもなった。
レガシーでは実物提示教育/Show and Tellや騙し討ち/Sneak Attack、全知/Omniscienceなどによって高速で戦場に現れる。特に速攻が付加される騙し討ちとの相性は最高で、Show and Tell(スニーク・ショー)をトップメタに押し上げる原動力になった。また、食物連鎖でも、霧虚ろのグリフィン/Misthollow Griffinと食物連鎖/Food Chainによって生み出された無限マナによって唱えられている。
ヴィンテージではドルイドの誓い/Oath of Druidsなどでコストを踏み倒して使用される。環境の主流除去が剣を鍬に/Swords to Plowsharesなどの単体除去呪文に偏っているため、プロテクションによってそれらを防げる点も大きな強み。カウンターオースではライブラリーを修復する能力もメリットとして働く。
一方でリミテッドでは、エルドラージ覚醒の環境は全体的に低速であるため、唱えられる可能性がないわけではない。ただし当然ながら土地だけで15マナを賄うのは非現実的なので、落とし子・トークンなどのサポートカードを狙ってピックしていく必要はあるだろう。
ルール
- 「プロテクション(1色以上の呪文)」がやや直感的ではなく混乱を招きやすい。あくまで「呪文」に対するプロテクションであり、パーマネントやカードによるダメージや能力には影響しない。玉虫色の天使/Iridescent Angelなどが持つ「プロテクション(すべての色)」とは似て非なる点に注意。
- 忘却の輪/Oblivion Ringなどは戦場に出た後の「パーマネントの能力」で対象を取るため、「1色以上の呪文」としての特性は持っていない。よってエムラクールを対象に取れる。
- オーラ呪文は唱える際に対象を取るため、1色以上のオーラを呪文として唱えてつけることはできない。唱えずに直接戦場に出したり、オーラの移植/Aura Graftなどのつけ替え手段を使ったりすればつけることも可能。
- サイクリング誘発型能力や魂力などはカードの能力であり呪文ではないため、ダメージを与えたり対象に取ることができる。
- 変容させるクリーチャー・呪文は唱える際に対象を取るため、変容させることはできない。
- タッパーなどのシステムクリーチャーが苦手。
- 滅殺はされてしまうものの、ブロックは(飛行をブロックできるのであれば)普通にできるし、戦闘ダメージも普通に受ける。15/15を倒せるクリーチャーはそう多くはないが、接死持ちのクリーチャーが相手では当然破壊されてしまう。
- 後に登場した欠色を持つ呪文には全くの無意味である。エルドラージ側の呪文なら倒せると言うのは一見奇妙だが、同質の存在なら干渉が可能と見れば、エルドラージの異質さを良く表現しているともいえる。
- このカードのようなライブラリー修復能力を持つカードが入っているライブラリーに対して無限ライブラリー破壊を行う場合に、「ライブラリーにそれらのカードしか残らない状態になるまでライブラリー破壊を行う」という省略を行うことはできない。ループの省略を行う場合は、ループを何回行うかを指定する必要がある。
関連カード
- 引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn
- 約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised End
- 再誕世界、エムラクール/Emrakul, the World Anew
サイクル
エルドラージ覚醒の神話レアの伝説のエルドラージ・クリーチャー・サイクル。いずれも無色で、唱えたときに誘発する誘発型能力と、墓地に置かれたときに墓地をライブラリーに加えて切り直す誘発型能力を持つ。
- 真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth
- 引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn
- 無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre
ストーリー
エムラクール/Emrakulは多元宇宙/Multiverse全体の脅威であるエルドラージ/Eldraziのうちの1体。
詳細はエムラクール/Emrakulを参照。
その他
- エルドラージ覚醒時点では、エムラクールのプロテクションをすり抜ける(対象に取る、またはダメージを与える)ことのできるインスタント呪文かソーサリー呪文かオーラ呪文は、単体では幽霊火/Ghostfireとエルドラージの徴兵/Eldrazi Conscriptionしかなかった。
- 後の戦乱のゼンディカー・ブロックでは欠色呪文を含む複数の無色の呪文が登場しており、対処できる呪文は当時からは大幅に増えている。
- 登場時点ではアン・カードやトークンを除いて全クリーチャー中最大のP/Tを持っていた。その後同サイズの世界棘のワーム/Worldspine Wurm、さらに大きな動じない大ワーム/Impervious Greatwurmが登場している。
- 各種カードランキングという観点ではP/Tの高さが目立つが、マナ総量もドラコ/Dracoに次いで歴代2位。同セットの爆発的天啓/Explosive Revelationと合わせてドラコ爆発ならぬエムラクール爆発のようなデッキが作れるかもしれない。
- Show and Tellにて、激突に勝てるようにエムラクールを仕込んでから全知/Omniscienceで蟻の解き放ち/Release the Antsを無限に唱えることもあった。
- エルドラージ/Eldraziの異形の姿はクトゥルフ神話をモチーフにしてデザインされているが、このカードは特に顕著である(イラスト)。
- ゼンディカーから度々名前が出てくる風の女神「エム/Em」の正体。
- 背景ストーリーでは、最強のエルドラージとして空から現れ、それまでエルドラージ相手に奮闘していたギデオン・ジュラ/Gideon Juraさえも震え上がらせている。
- 統率者戦において2010年12月20日に禁止カードに指定された。1対1の統率者戦フォーマットである1v1 Commanderでは開始当初はリーガルだったものの、2017年10月11日に禁止されている。
- エルドラージ覚醒のプレリリース・トーナメントにてプレリリース・カードとして配布された[1]。
- 2017年のプロツアー地域予選参加者に新規イラスト版のプロモーション・カードが配布された[2]。
- ウィザーズ・オブ・ザ・コーストのトレーディングカードゲームであるデュエル・マスターズとのコラボレーションの一環として、同名のカードが作成された[3]。あちらでは打ち消されない効果とプロテクションが無い代わりに、デッキではなく手札に戻るようになっている。
- また、デュエル・マスターズ版がアニメ「デュエル・マスターズ キング」第40話にも登場している。担当声優は男性の福西勝也氏。
脚注
- ↑ Rise of the Eldrazi Prerelease Card(Feature 2010年3月30日 Wizards of the Coast著)
- ↑ プロツアー『イクサラン』地域予選(RPTQ2017#4)(2017年4月27日)
- ↑ 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 (デュエル・マスターズWiki)