ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will
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− | [[Mark Rosewater]]をして「最大の過ち」と言わしめた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/make-no-mistake-2003-11-10-0 Make No Mistake] | + | [[Mark Rosewater]]をして「最大の過ち」と言わしめた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/make-no-mistake-2003-11-10-0 Make No Mistake]([[Making Magic]] [[2003年]]11月10日) - その6</ref><ref>[http://web.archive.org/web/20040413215000/http://members.at.infoseek.co.jp/braingeyser/03/1112.html M:tGやっちまった小咄集](個人サイト「Braingeyser」、上の記事の和訳)</ref>、[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]史上最強と謳われる[[カード]]。[[墓地]]のカードをここまで自在に操れる[[呪文]]は他に類を見ない。 |
1[[ターン]]限定とはいえ、実質的に墓地のカードをすべて[[手札に加える]]ような[[効果]]による[[アドバンテージ]]は、[[ゲーム]]バランスを崩壊させるに十分なものである。ゲームの後半に撃てば、わずか3[[マナ]]で10枚以上のアドバンテージを得ることも可能であり、そのままゲーム終了となることも珍しくない。 | 1[[ターン]]限定とはいえ、実質的に墓地のカードをすべて[[手札に加える]]ような[[効果]]による[[アドバンテージ]]は、[[ゲーム]]バランスを崩壊させるに十分なものである。ゲームの後半に撃てば、わずか3[[マナ]]で10枚以上のアドバンテージを得ることも可能であり、そのままゲーム終了となることも珍しくない。 | ||
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*'''[[ヨーグモスの行動計画/Yawgmoth's Agenda]]''' - (3)(黒)(黒)[[エンチャント]]の[[常在型能力]]になった調整版。1ターンに1枚ずつしか呪文が唱えられなくなる。([[インベイジョン]]) | *'''[[ヨーグモスの行動計画/Yawgmoth's Agenda]]''' - (3)(黒)(黒)[[エンチャント]]の[[常在型能力]]になった調整版。1ターンに1枚ずつしか呪文が唱えられなくなる。([[インベイジョン]]) | ||
*[[世界のるつぼ/Crucible of Worlds]] - (3)[[アーティファクト]]の常在型能力。唱えるのではなく、墓地の[[土地]]をプレイしてよい。([[フィフス・ドーン]]) | *[[世界のるつぼ/Crucible of Worlds]] - (3)[[アーティファクト]]の常在型能力。唱えるのではなく、墓地の[[土地]]をプレイしてよい。([[フィフス・ドーン]]) | ||
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*[[法務官の相談/Praetor's Counsel]] - (5)(緑)(緑)(緑)ソーサリー。単純にあなたの墓地を全て手札に戻すだけの[[回収]]カード。[[手札の上限]]も消える。([[ミラディン包囲戦]]) | *[[法務官の相談/Praetor's Counsel]] - (5)(緑)(緑)(緑)ソーサリー。単純にあなたの墓地を全て手札に戻すだけの[[回収]]カード。[[手札の上限]]も消える。([[ミラディン包囲戦]]) | ||
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*[[詩人、山崎典華/Norika Yamazaki, the Poet]] - (2)(白)侍クリーチャー。あなたの侍か戦士が単独で攻撃するたび、墓地のエンチャント1枚を対象として、このターン唱えてよい。(神河:輝ける世界) | *[[詩人、山崎典華/Norika Yamazaki, the Poet]] - (2)(白)侍クリーチャー。あなたの侍か戦士が単独で攻撃するたび、墓地のエンチャント1枚を対象として、このターン唱えてよい。(神河:輝ける世界) | ||
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2022年5月11日 (水) 07:46時点における版
Mark Rosewaterをして「最大の過ち」と言わしめた[1][2]、マジック史上最強と謳われるカード。墓地のカードをここまで自在に操れる呪文は他に類を見ない。
1ターン限定とはいえ、実質的に墓地のカードをすべて手札に加えるような効果によるアドバンテージは、ゲームバランスを崩壊させるに十分なものである。ゲームの後半に撃てば、わずか3マナで10枚以上のアドバンテージを得ることも可能であり、そのままゲーム終了となることも珍しくない。
このカードの強さはその性質上カード・プールの広さに依存する。軽くて強力な呪文、特に強力なマナ加速手段が多ければそれだけこのカードも強力に変貌を遂げる。当時のスタンダードでは、水蓮の花びら/Lotus Petal→暗黒の儀式/Dark Ritualで0マナから唱えることができ、このカードの効果でそれらを使い回すことでフリースペルのような芸当が可能となっていた。ヴィンテージに至ってはBlack LotusやMox等の凶悪なマナ・アーティファクトを筆頭に軽くて強烈な呪文が蔓延しているので、単純なカードパワーはパワー9をも上回る。ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamondとのシナジーも抜群である。
スタンダードでは黒ウィニーや黒コントロールの後半の息切れ防止手段といったごく一般的な使い方から、ピットサイクルにおいて5枚目の魂の饗宴/Soul Feastを撃つために使用するなど黒絡みのデッキでは大抵投入されていたが、カード・プールの狭さのおかげで禁止カード入りは免れた。また、後半ほど強力になる、二度目の使用は効果が薄いなどといった性質から1、2枚挿しが一般的だったので、強力さの割にはシングルカード価格もそこまで高くはなかった。
- このカードが登場した当時、タイプ1で制限カードに指定されていた新たな芽吹き/Regrowthと比較しても、たった1マナ増えただけで墓地のカード全てに手を出せる。このカードがいかに強力かがわかるだろう。
- 本項冒頭の、「Mark Rosewaterが「最大の過ち」と言った」理由もここにあり、オーバーパワーである事が予想できたにも関わらず作ってしまった事を反省している。
- むしろ調整の結果さらにシンプルに強くなっており、MaRoのコラムによれば、Mike Elliottがデザインした当初は(1)(黒)(黒)で、もともとの手札はターン終了時まで使えなくなる効果がついていたそうである。
1999年10月1日、タイプ1(現ヴィンテージ)で制限カード、エクステンデッドとタイプ1.5で禁止カードに指定される。2004年09月20日よりタイプ1.5から移行したレガシーでも続けて禁止となっている。
ルール
- 墓地から唱えたのでないカードでも墓地に置かれるなら追放されるし、逆に墓地から唱えた呪文がパーマネントとなり次のターン以降に墓地に置かれる分には追放されない。
- これで再利用した呪文は「墓地から唱えられた」ことになるので、ラクァタスの侮蔑/Laquatus's Disdainで打ち消すことができる。同様に灰の盲信者/Ash Zealotでダメージを与えるし、墓掘りの檻/Grafdigger's Cageで唱えることを禁止することもできる。
- この効果により、解決されたヨーグモスの意志自身も墓地に置かれずに追放される。
旧ルール
- カードに印刷されたルール文章は現在のオラクルと同様に置換効果によって墓地に置かれたカードを追放するようになっている(日本語版だと分かり難い)が、一時期これが誘発型能力であるというエラッタが出ていた事がある。
主な亜種
あなたの墓地のカードを唱えられるようにするカード。ヨーグモスの意思と同じく使ったカードが追放されるのは太字のみ。唱えられるのがインスタントかソーサリーに限るものは瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageの項を参照。
- ヨーグモスの行動計画/Yawgmoth's Agenda - (3)(黒)(黒)エンチャントの常在型能力になった調整版。1ターンに1枚ずつしか呪文が唱えられなくなる。(インベイジョン)
- 世界のるつぼ/Crucible of Worlds - (3)アーティファクトの常在型能力。唱えるのではなく、墓地の土地をプレイしてよい。(フィフス・ドーン)
- ラムナプの採掘者/Ramunap Excavator - (2)(緑)クリーチャーの常在型能力が世界のるつぼ。(破滅の刻)
- 古の緑守り/Ancient Greenwarden - (4)(緑)(緑)クリーチャーの常在型能力が世界のるつぼ。(ゼンディカーの夜明け)
- ストロームガルドの災い魔、ハーコン/Haakon, Stromgald Scourge - (1)(黒)(黒)クリーチャーの常在型能力。墓地から騎士を唱えてよい。これ自身は墓地からしか唱えられない。(コールドスナップ)
- 裏切り者の王、セドリス/Sedris, the Traitor King - (3)(青)(黒)(赤)クリーチャーの常在型能力。墓地の各クリーチャーに蘇生(2)(黒)を付与。(アラーラの断片)
- 屑肉スリヴァー/Dregscape Sliver - (1)(黒)蘇生(2)スリヴァーの常在型能力。あなたの墓地の各スリヴァーに蘇生(2)を付与。(モダンホライゾン)
- 死の波のアラウミ/Araumi of the Dead Tide - (1)(青)(黒)クリーチャーの、あなたの墓地を対戦相手の人数だけ追放するタップ能力。墓地のクリーチャー1枚を対象に、このターン再演を付与。(統率者レジェンズ)
- 法務官の相談/Praetor's Counsel - (5)(緑)(緑)(緑)ソーサリー。単純にあなたの墓地を全て手札に戻すだけの回収カード。手札の上限も消える。(ミラディン包囲戦)
- 星界の騙し屋、ティボルト/Tibalt, Cosmic Impostor - (5)(赤)(黒)プレインズウォーカーの-8忠誠度能力。全プレイヤーの墓地を追放し、以降それらは好きな色マナでプレイ可能になる。(カルドハイム)
- 無限性の支配/Harness Infinity - (1)(黒)(黒)(黒)(緑)(緑)(緑)インスタント。あなたの手札と墓地を全て交換する。これ自身は追放。(ストリクスヘイヴン:魔法学院)
- レンと七番/Wrenn and Seven - (3)(緑)(緑)プレインズウォーカーの-8忠誠度能力が、パーマネント・カードしか戻せない法務官の相談。(イニストラード:真夜中の狩り)
- 幽霊の酋長、カラドール/Karador, Ghost Chieftain - (5)(白)(黒)(緑)クリーチャーの常在型能力。あなたのターンの間、クリーチャーのみ1ターンに1枚ずつだけ唱えてよい。(統率者)
- 瀬戸際からの帰還/Back from the Brink - (4)(青)(青)エンチャントの起動型能力。唱えるのではなく、墓地のクリーチャー・カードをそのマナ・コストで追放してそのコピーを生成する。(イニストラード)
- ヘイヴングルの死者/Havengul Lich - (3)(青)(黒)クリーチャーの起動コスト(1)の起動型能力。墓地のクリーチャー1枚を対象に、このターン唱えてよい。(闇の隆盛)
- 享楽者の宝物庫/Hedonist's Trove - (5)(黒)(黒)エンチャントの常在型能力。自分でなく対戦相手の墓地の全カードをETBで追放。それらを1ターンに1枚ずつだけ唱えてよい。土地もプレイ可。(タルキール龍紀伝)
- 記憶の裏切り/Mnemonic Betrayal - (1)(青)(黒)ソーサリー。枚数制限がなく色マナも自由に支払えるが、1ターン限定の享楽者の宝物庫。カードは元の墓地に戻り、これ自身は追放。(ラヴニカのギルド)
- 囁き鋼の短剣/Whispersteel Dagger - (2)(黒)装備コスト(3)の装備品が付与するサボタージュ能力。このターン防御プレイヤーの墓地のクリーチャーを好きな色マナで唱えられる。(ゼンディカーの夜明け統率者デッキ)
- 影の執筆者/Author of Shadows - (4)(黒)クリーチャーになった享楽者の宝物庫。これが戦場を離れても唱えられる上に色マナも自由に支払えるが、唱えられるのはETB時に選んだ土地でない1枚のみ。(統率者2021)
- 沈黙の蜘蛛、琴瀬/Kotose, the Silent Spider - (3)(青)(黒)で、戦場を離れると唱えられなくなった影の執筆者。ただしそれと同名のカードを外科的摘出/Surgical Extractionできる。(神河:輝ける世界)
- ギサとゲラルフ/Gisa and Geralf - (2)(青)(黒)クリーチャーの常在型能力。ゾンビ・クリーチャーのみ1ターンに1枚ずつだけ墓地から唱えて良い。(異界月)
- 死が触れぬ者、リリアナ/Liliana, Untouched by Death - (2)(黒)(黒)プレインズウォーカーの-3忠誠度能力。このターン、墓地からゾンビを唱えてよい。(基本セット2019)
- 求道の達人、サイラス・レン/Silas Renn, Seeker Adept - (1)(青)(黒)クリーチャーのサボタージュ能力。墓地のアーティファクト1枚を対象として唱えてよい。(統率者2016)
- ギックスの信奉者、ローナ/Rona, Disciple of Gix - (1)(青)(黒)クリーチャーの常在型能力。これのETBで墓地から追放した土地でない歴史的なカード1枚のみ唱えてよい。(ドミナリア)
- 湖に潜む者、エムリー/Emry, Lurker of the Loch - (2)(青)クリーチャーのタップ能力。墓地のアーティファクト1枚を対象として、このターン唱えてよい。(エルドレインの王権)
- 将軍、山崎兵子/Heiko Yamazaki, the General - (3)(赤)侍クリーチャー。あなたの侍か戦士が単独で攻撃するたび、墓地のアーティファクト1枚を対象として、このターン唱えてよい。(神河:輝ける世界)
- 見捨てられた石棺/Abandoned Sarcophagus - (3)アーティファクトの常在型能力。サイクリングを持ち土地でないカードのみ墓地から唱えてよい。サイクリングで墓地に置かれる分には追放されない。(破滅の刻)
- 意志の大魔術師/Magus of the Will - (2)(黒)クリーチャーの起動コスト(2)(黒)のタップ能力。これ自身を追放することによって、ヨーグモスの意志と同じ効果をこのターン得る。(統率者2017)
- 墓場波、ムルドローサ/Muldrotha, the Gravetide - (3)(青)(黒)(緑)クリーチャーの常在型能力。パーマネント・カード全般を墓地からプレイしてよいが、1つのカード・タイプにつき1ターンに1枚ずつだけ。(ドミナリア)
- 隠された手、ケシス/Kethis, the Hidden Hand - (白)(黒)(緑)クリーチャーのあなたの墓地から伝説のカード2枚を追放する起動型能力。このターンの間、伝説のカードのみ墓地から唱えてよい。(基本セット2020)
- 悪夢の達人、チェイナー/Chainer, Nightmare Adept - (2)(赤)(黒)クリーチャーの手札を1枚捨てる起動型能力。このターン、墓地のクリーチャーを1枚のみ唱えてよい。(統率者2019)
- 死の国からの脱出/Underworld Breach - (1)(赤)土地でないカードに脱出を与える常在型能力を持つエンチャント。終了ステップにこれを生け贄に捧げる。(テーロス還魂記)
- 夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den - (1)(白/黒)(白/黒)クリーチャーの常在型能力。マナ総量2以下のパーマネント呪文を1ターンに1枚ずつだけ墓地から唱えてよい。(イコリア:巨獣の棲処)
- 雷の頂点、ヴァドロック/Vadrok, Apex of Thunder - 変容コスト(1)(赤)(赤)(青/白)の変容誘発型能力。マナ総量3以下に限るが、墓地のクリーチャーでない呪文全般から1枚を対象に唱えられる。(イコリア:巨獣の棲処)
- 霧氷杖、カルドリング/Kaldring, the Rimestaff - (1)(青)(黒)伝説のアーティファクトのタップ能力。墓地の氷雪パーマネント1枚を対象に、このターンプレイしてよい。ただしそれはタップインする。(カルドハイム)
- ガイアの意志/Gaea's Will - マナ・コストの無いカードになったヨーグモスの意思。待機4-(緑)。(モダンホライゾン2)
- 雑食するもの、グロルナク/Grolnok, the Omnivore - (2)(緑)(青)クリーチャーの常在型能力。ライブラリーからあなたの墓地に置かれるパーマネント・カードは追放され、それらのみプレイしてよい。(イニストラード:真紅の契り)
- 詩人、山崎典華/Norika Yamazaki, the Poet - (2)(白)侍クリーチャー。あなたの侍か戦士が単独で攻撃するたび、墓地のエンチャント1枚を対象として、このターン唱えてよい。(神河:輝ける世界)
脚注
- ↑ Make No Mistake(Making Magic 2003年11月10日) - その6
- ↑ M:tGやっちまった小咄集(個人サイト「Braingeyser」、上の記事の和訳)