土牢/Oubliette

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[[クリーチャー]]1体を一時的に[[追放]]する[[カード]]。[[黒]]の[[除去]][[呪文]]で[[エンチャント]]は珍しい。
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[[クリーチャー]]1体を一時的に土牢へ閉じ込め、[[フェイズ・アウト]]状態にしてしまう[[エンチャント]]。
  
[[つける|つけられ]][[オーラ]]や置かれた[[カウンター (目印)|カウンター]]も戻ってくるのが特徴。[[あなた|自分]]のクリーチャーをこれで追放しておき、[[黙示録/Apocalypse]]や[[激動/Upheaval]]などの大規模[[リセット]]でこれを巻き込むといった[[シナジー]]が考えられる。
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[[黒]]の[[単体除去]][[呪文]]だが、黒で[[タフネス]]を[[修整]]する[[オーラ]]以外の方法で[[除去]]するエンチャントというのは珍しく、[[色の役割]]が定まっていなかった黎明期ならではの[[カード]]。フェイズ・アウトによる除去であるため、[[つける|つけ]]られたオーラや置かれた[[カウンター (目印)|カウンター]]はそのまま保持され、これが除去された際に戻ってくるのが特徴的。[[あなた|自分]]のクリーチャーをこれで追放しておき、[[黙示録/Apocalypse]]や[[激動/Upheaval]]などの大規模[[リセット]]でこれを巻き込むといった[[シナジー]]が考えられる。もちろん、普通の[[除去]]として使っても悪くない。他の黒の除去と比べると[[墓地]]利用を許さず、既につけられてしまった[[怨恨/Rancor]]などの[[エターナルエンチャント]]や[[装備品]]に対処できるといった特徴がある。
  
*一時期、1998年12月の[[オラクル]]更新で「[[ゲームから取り除く]](追放)」から「[[フェイズ・アウト]]させ、[[戦場を離れる]]までその[[フェイズ・イン]]を禁止する」ように変更されていた。これによって[[フェイジング]]関連の[[能力]]を持った最古のカードとなっていたが、[[Masters Edition]]リリースに伴う2007年9月7日のオラクル更新で「ゲームから取り除く」を用いるように戻された。
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[[パウパー]]において[[アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel]]の[[信心]]を稼げる除去として、[[黒単信心#パウパー|黒単信心]]で採用されている。
*[[アラビアンナイト]]版にはバージョン違いが存在する。一方は普通の[[不特定マナ|不特定マナ・シンボル]]であるのに対し、もう一方は通常より暗くて小さい不特定マナ・シンボルとなっている。
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また、[[#オラクルの変遷|現在のオラクルに変更された]]ことで、[[統率者戦]]においては有力な対[[統率者]]カードとして価値が高まった。
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*[[アラビアンナイト]]版にはバージョン違いが存在する。一方は普通の[[不特定マナ|不特定マナ・シンボル]]であるのに対し、もう一方は通常より暗くて小さい不特定マナ・シンボルとなっている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/versus-b-2002-08-08 (a) versus (b)](Arcana [[2002年]]8月8日 [[Wizards of the Coast]]著)</ref>。
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*後の[[忘却の輪/Oblivion Ring]]系除去の原型ともいえるが、オーラやカウンターはそのままであり、また[[オラクル]]変更を経て挙動はかなり異なっている。
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*パウパーの需要に対して[[]]での[[再録]]は皆無であったため、[[コモン]]でありながら[[シングルカード]]価格が高額なカードであった。[[ダブルマスターズ]]で[[#オラクルの変遷|オラクル変更]]と共に再録され、日本語[[カード名]]も与えられた。
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==[[ルール]]==
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*ルールについては[[フェイズ・アウト]]も参照。
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*土牢によってフェイズ・アウトしたクリーチャーは、その[[コントローラー]]の[[アンタップ・ステップ]]に[[フェイズ・イン]]しない。それは土牢が戦場を離れた直後にフェイズ・インする。
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*戦場に出たときの能力に[[対応]]されて土牢が除去された場合、[[対象]]のクリーチャーはフェイズ・アウトせず[[タップ]]もされない。
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*[[フェイズ・イン]]する際にタップ状態になることは、そのクリーチャーがタップ状態になることで[[誘発]]する[[誘発型能力]]を誘発させない。
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==[[オラクル]]の変遷==
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印刷された当時のテキストは、選ばれたクリーチャーはゲームの外にあるかのように扱われる、というものであった。その後[[1998年]]12月の[[オラクル]]更新で[[Tawnos's Coffin]]と共に「[[フェイズ・アウト]]させ、戦場を離れるまでその[[フェイズ・イン]]を禁止する」ように変更された<ref>[https://mjmj.info/data/obsolete/other/beth9812.txt 1998年12月ルール更新]([https://mjmj.info/ MJMJ.Info])</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/early-phasing-2002-09-06 Early phasing]([[Daily MTG]] 2002年9月6日)</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/phasing-rescue-2005-02-21 Phasing to the Rescue](2005年2月21日)</ref>。これによって[[フェイジング]]関連の[[能力]]を持った最古のカードとなっていた。
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[[Masters Edition]]リリースに伴う2007年9月7日のオラクル更新で、戦場を離れたり出たりすることを参照する効果との相互作用や[[召喚酔い]]にかからないことが元のカードの機能の意図と外れていることを理由に「ついたオーラと共に[[追放]]し、置かれていたカウンターの種類を数を記録する」「土牢が戦場を離れたとき、オーラとカウンターを元に戻して戦場に戻す」という形に変更された<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/masters-edition-update-bulletin-2007-08-29 Masters Edition Update Bulletin]([[Daily MTG]] 2007年8月29日)</ref>。しかしこの変更が文章量を増大させ、再録の壁となっていた<ref name="MM1">[https://mtg-jp.com/reading/mm/0034198/ ダブルで]([[Making Magic]] 2020年7月27日)</ref>。
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[[テーロス還魂記]]の時期にテンプレートを文章欄に収める方法が見つかり再録の可能性があるとほのめかされ<ref>[https://mtg-jp.com/reading/mm/0033783/ さらなるこぼれ話:『テーロス還魂記』]([[Making Magic]] 2020年2月3日)</ref>、[[基本セット2021]]で[[フェイズ・アウト]]が復活する際にも言及され<ref>[https://mtg-jp.com/reading/mm/0034128/ こぼれ話:『基本セット2021』]([[Making Magic]] 2020年6月29日)</ref>、ダブルマスターズでフェイズ・アウトを使用する形に戻されて再録された<ref Name="MM1" />。2007年のオラクル変更から方針が変更された意図は説明されていない。機能的変更であり、主に以下の点が異なる。
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*戻ってきたクリーチャーは[[召喚酔い]]に影響されない。
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*クリーチャーが戦場を離れたことや戦場に出たことによる能力を誘発させない。
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*オーラだけでなく[[装備品]]も[[間接的にフェイズ・アウト]]する。
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*[[統率者]]を対象に選んだ場合、追放では統率者のコントローラーは[[統率]][[領域]]に逃がすことができたが、フェイズ・アウトはできない。
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*[[ナイトメア能力]]のルールを使った永久[[追放]]が使えない。
  
 
==関連カード==
 
==関連カード==
*[[アイスエイジ]]では、類似エンチャントの[[Icy Prison]]が登場した。そちらは青で維持に[[アップキープ・コスト]]を要求する。
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いずれもフェイズ・アウトではなく追放によって除去し、オーラやカウンターが戻ってくる機能は持たない。
*[[ゼンディカー]]では、[[]]版の[[未達への旅/Journey to Nowhere]]が登場した。そちらはオーラやカウンターは戻ってこないものの、2[[マナ]][[軽い]]
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*[[Icy Prison]] - [[]]版。2[[マナ]]と[[軽い]]が、維持に[[アップキープ・コスト]]を要求する。([[アイスエイジ]])
*[[カウンター]]を記録する点や[[オーラ]]も同時に取り除く点など少しの差があるが、「クリーチャーが[[戦場]]から一時的に追放される」という観点では、[[オデッセイ・ブロック]]の[[ナイトメア]]は、これとほぼ同様の機能を持つ。
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*[[顔なしの解体者/Faceless Butcher]] - クリーチャー版。4マナと[[重い]]が、黒の2/3のクリーチャーなので戦力の増強も同時に出来る。([[トーメント]])
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*[[未達への旅/Journey to Nowhere]] - [[]]版。[[シングルシンボル]]2マナと軽い。([[ゼンディカー]])
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==ストーリー==
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'''Oubliette'''は地下牢の一種。出入り口は天井の上げ蓋ひとつ限りで、囚人はそこから中に投げ入れられる({{Gatherer|id=925|イラスト1}},{{Gatherer|id=490769|2}})。
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コミック版アラビアンナイトでは魔法で作られた牢屋(magically conjured jail)と解説されている(発音は「oo-blee-ET(ウーブリエット)」)。[[魔術師の女王/Sorceress Queen]][[ネイラ/Nailah]]は、反逆した[[]]の弟子[[テイザー/Taysir]]をこの地下牢に投獄する。牢は[[Sana'a|Sana'a(サナー)]]の砦にあり、囚われたテイザーの魔法行使を阻害し失敗させる効果を持っていた。最後は[[白]]のテイザーによって牢は破壊されて黒のテイザーは救出される。
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小説[[The Brothers' War]]では、[[ドミナリア/Dominaria]]の[[ファラジ/Fallaji]]に古くから伝わる牢獄として登場した。
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==脚注==
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<references />
  
 
==参考==
 
==参考==
 
*[[カード個別評価:アラビアンナイト]] - [[コモン]]2(2種類)
 
*[[カード個別評価:アラビアンナイト]] - [[コモン]]2(2種類)
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*[[カード個別評価:ダブルマスターズ]] - [[アンコモン]]
 
*[[カード個別評価:Masters Edition]] - [[コモン]]
 
*[[カード個別評価:Masters Edition]] - [[コモン]]
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*[[Secret Lair Drop Series/2024年#Secret Lair x Dungeons & Dragons®: Death is the Eyes of Beholder II|Secret Lair Drop Series: Secret Lair x Dungeons & Dragons®: Death is the Eyes of Beholder II]]
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__NOTOC__

2024年8月28日 (水) 14:19時点における最新版


Oubliette / 土牢 (1)(黒)(黒)
エンチャント

土牢が戦場に出たとき、クリーチャー1体を対象とする。それは土牢が戦場を離れるまでフェイズ・アウトする。これによりそのクリーチャーがフェイズ・インするに際し、それをタップする。(オーラ(Aura)や装備品(Equipment)はそれとともにフェイズ・アウトする。パーマネントがフェイズ・アウトしている際は、それは存在しないものとして扱う。)


クリーチャー1体を一時的に土牢へ閉じ込め、フェイズ・アウト状態にしてしまうエンチャント

単体除去呪文だが、黒でタフネス修整するオーラ以外の方法で除去するエンチャントというのは珍しく、色の役割が定まっていなかった黎明期ならではのカード。フェイズ・アウトによる除去であるため、つけられたオーラや置かれたカウンターはそのまま保持され、これが除去された際に戻ってくるのが特徴的。自分のクリーチャーをこれで追放しておき、黙示録/Apocalypse激動/Upheavalなどの大規模リセットでこれを巻き込むといったシナジーが考えられる。もちろん、普通の除去として使っても悪くない。他の黒の除去と比べると墓地利用を許さず、既につけられてしまった怨恨/Rancorなどのエターナルエンチャント装備品に対処できるといった特徴がある。

パウパーにおいてアスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel信心を稼げる除去として、黒単信心で採用されている。

また、現在のオラクルに変更されたことで、統率者戦においては有力な対統率者カードとして価値が高まった。

[編集] ルール

[編集] オラクルの変遷

印刷された当時のテキストは、選ばれたクリーチャーはゲームの外にあるかのように扱われる、というものであった。その後1998年12月のオラクル更新でTawnos's Coffinと共に「フェイズ・アウトさせ、戦場を離れるまでそのフェイズ・インを禁止する」ように変更された[2][3][4]。これによってフェイジング関連の能力を持った最古のカードとなっていた。

Masters Editionリリースに伴う2007年9月7日のオラクル更新で、戦場を離れたり出たりすることを参照する効果との相互作用や召喚酔いにかからないことが元のカードの機能の意図と外れていることを理由に「ついたオーラと共に追放し、置かれていたカウンターの種類を数を記録する」「土牢が戦場を離れたとき、オーラとカウンターを元に戻して戦場に戻す」という形に変更された[5]。しかしこの変更が文章量を増大させ、再録の壁となっていた[6]

テーロス還魂記の時期にテンプレートを文章欄に収める方法が見つかり再録の可能性があるとほのめかされ[7]基本セット2021フェイズ・アウトが復活する際にも言及され[8]、ダブルマスターズでフェイズ・アウトを使用する形に戻されて再録された[6]。2007年のオラクル変更から方針が変更された意図は説明されていない。機能的変更であり、主に以下の点が異なる。

[編集] 関連カード

いずれもフェイズ・アウトではなく追放によって除去し、オーラやカウンターが戻ってくる機能は持たない。

[編集] ストーリー

Oublietteは地下牢の一種。出入り口は天井の上げ蓋ひとつ限りで、囚人はそこから中に投げ入れられる(イラスト1,2)。

コミック版アラビアンナイトでは魔法で作られた牢屋(magically conjured jail)と解説されている(発音は「oo-blee-ET(ウーブリエット)」)。魔術師の女王/Sorceress Queenネイラ/Nailahは、反逆したの弟子テイザー/Taysirをこの地下牢に投獄する。牢はSana'a(サナー)の砦にあり、囚われたテイザーの魔法行使を阻害し失敗させる効果を持っていた。最後はのテイザーによって牢は破壊されて黒のテイザーは救出される。

小説The Brothers' Warでは、ドミナリア/Dominariaファラジ/Fallajiに古くから伝わる牢獄として登場した。

[編集] 脚注

  1. (a) versus (b)(Arcana 2002年8月8日 Wizards of the Coast著)
  2. 1998年12月ルール更新(MJMJ.Info)
  3. Early phasing(Daily MTG 2002年9月6日)
  4. Phasing to the Rescue(2005年2月21日)
  5. Masters Edition Update Bulletin(Daily MTG 2007年8月29日)
  6. 6.0 6.1 ダブルで(Making Magic 2020年7月27日)
  7. さらなるこぼれ話:『テーロス還魂記』(Making Magic 2020年2月3日)
  8. こぼれ話:『基本セット2021』(Making Magic 2020年6月29日)

[編集] 参考

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