クリーチャー
提供:MTG Wiki
(10人の利用者による、間の16版が非表示) | |||
1行: | 1行: | ||
− | '''クリーチャー'''/''Creature''は、[[カード・タイプ]]の1つ。[[プレイヤー]] | + | '''クリーチャー'''/''Creature''は、[[カード・タイプ]]の1つ。[[プレイヤー]]が[[召喚]]する生物(人物)のことである。 |
− | + | {{#card:Serra Angel}} | |
+ | {{#card:Phyrexian Hulk}} | ||
+ | {{#card:Dryad Arbor}} | ||
− | + | ==概要== | |
+ | [[優先権]]を持つ[[プレイヤー]]は、自分の[[メイン・フェイズ]]で、[[スタック]]が空の間、クリーチャー・[[カード]]を[[手札]]から[[唱える]]ことができる。クリーチャー[[呪文]]が[[解決]]される時、その[[コントローラー]]は、それを自分の[[コントロール]]下で[[戦場に出す]]。 | ||
− | [[ | + | クリーチャー・カードは、[[タイプ行]]に「クリーチャー」(昔のカードでは「~の[[召喚]]」)と書いてあるほか、カードの右下に[[パワー]]・[[タフネス]]が印刷されていることで区別できる。クリーチャーは必ずパワーとタフネスを持ち、原則として[[クリーチャー・タイプ]]を1つ以上持つ。基本的には[[戦闘]]を行う役割を担い、[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]において、クリーチャーで[[対戦相手]]を攻撃して[[ライフ]]を0まで減らす方法がもっとも基本的な[[勝利]]手段として浸透している。 |
− | + | 多少の得手不得手はあるものの全ての[[色]]がクリーチャーを[[除去]]できる手段を持っており、また最もメジャーな脅威であるためクリーチャー除去の投入率は他の[[パーマネント・タイプ]]に対する除去に比べて非常に高い。さらに、クリーチャーは特有の欠点である[[召喚酔い]]の影響を受けてしまうため、[[攻撃]]や[[タップ能力]]によって[[アドバンテージ]]を重ね始めるには次の[[ターン]]を待たねばならない。そのため、[[システムクリーチャー]]などはクリーチャーであること自体がある種のデメリットにもなっている。 | |
− | + | ライフを削る手段として他に挙げられる[[火力]]と比較すると、クリーチャーによる攻撃には「召喚酔い」「[[ブロック]]される」「除去される」等の欠点があるが、「何度も攻撃できる」というメリットがある。そのため中長期的に見ればクリーチャーの方が得である。しかし、戦場に出てからブロックされ続けてずっと対戦相手にダメージを与えられなかったり、対戦相手を攻撃できないまま[[墓地]]に置かれたりする可能性もあり、火力に比べると不確定要素が大きいといえる。 | |
− | + | ||
− | *[[ | + | *黎明期は「[[戦場]]に残り続ける脅威」ということで弱めにデザインされていたが、[[ローウィン]]の時期から強化されている傾向にある([[稲妻/Lightning Bolt]]の項目などを参照)。 |
+ | *ただ単に[[P/T]]が大きいだけのクリーチャーは弱い。なぜなら、それらは大抵[[重い|重く]]、戦場に出しにくいため[[手札]]で腐って戦力にならないことがあるからである。また、その大きさを十分生かしきれるような[[能力]]が付いていないと、活躍も半減する。これに気づくかどうかが脱初心者への道のひとつである。 | ||
+ | *全カード・タイプ中、最も多くのカードが作られているのはクリーチャーである。 | ||
+ | **クリーチャーだけが収録されている[[エキスパンション]]もある(→[[レギオン]])。 | ||
+ | *[[ヴィンテージ]]で[[制限カード]]となっているクリーチャーは黎明期を除き長らく存在していなかったが、[[磁石のゴーレム/Lodestone Golem]]が[[2016年]]4月8日付で制限カードとなった。 | ||
+ | **[[禁止カード]]には[[アンティ]]関係クリーチャーが古くから指定されている。 | ||
+ | |||
+ | ==注意点== | ||
+ | *クリーチャーに限ったことではないが、[[ルール文章]]に単に「クリーチャー」とだけ書かれている場合、それはクリーチャーである[[パーマネント]]を意味する。戦場に出ていないものは「クリーチャー・カード」や「クリーチャー・呪文」であって、「クリーチャー」ではない({{CR|109.2}})。 | ||
+ | *クリーチャー呪文は原則として[[対象]]を取らない。[[ETB]]能力を持っている場合も、呪文として解決され戦場に出てからあらためて対象を選ぶ。 | ||
+ | **数少ない例外としては[[変容|変容させるクリーチャー・呪文]]が存在する。詳細は[[変容]]の項を参照。 | ||
+ | *他の[[パーマネント・タイプ]]を併せ持つクリーチャー・カードの中には、クリーチャー・タイプとクリーチャー・タイプ以外の[[サブタイプ]]を併せ持つものも存在する。印刷されているカードからは読み取れないが、[[総合ルール]]でクリーチャー・タイプ以外のサブタイプとして定義されているものは、クリーチャー・タイプではない。混同に注意。 | ||
+ | **例1:[[ジンジャーブルート/Gingerbrute]]のタイプ行には「[[アーティファクト・クリーチャー]] — [[食物]]・[[ゴーレム]]」と書かれている。食物は[[アーティファクト・タイプ]]であり、クリーチャー・タイプではない。 | ||
+ | **例2:[[共同目的の御神体/Go-Shintai of Shared Purpose]]のタイプ行には「[[伝説の]][[クリーチャー・エンチャント]] — [[祭殿]]」と書かれている。祭殿は[[エンチャント・タイプ]]であり、クリーチャー・タイプではない(共同目的の御神体はクリーチャー・タイプを持たない)。 | ||
==参考== | ==参考== | ||
+ | *[[アーティファクト・クリーチャー]] | ||
+ | *[[土地・クリーチャー]] | ||
+ | *[[クリーチャー・エンチャント]] | ||
+ | *[[クリーチャー・タイプ]] | ||
*[[召喚]] | *[[召喚]] | ||
*[[ルーリング]] | *[[ルーリング]] |
2024年1月19日 (金) 13:32時点における最新版
クリーチャー/Creatureは、カード・タイプの1つ。プレイヤーが召喚する生物(人物)のことである。
〔緑〕 土地 クリーチャー — 森(Forest) ドライアド(Dryad)
(ドライアドの東屋は呪文ではなく、召喚酔いの影響を受け、「(T):(緑)を加える。」を持つ。)
1/1目次 |
[編集] 概要
優先権を持つプレイヤーは、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間、クリーチャー・カードを手札から唱えることができる。クリーチャー呪文が解決される時、そのコントローラーは、それを自分のコントロール下で戦場に出す。
クリーチャー・カードは、タイプ行に「クリーチャー」(昔のカードでは「~の召喚」)と書いてあるほか、カードの右下にパワー・タフネスが印刷されていることで区別できる。クリーチャーは必ずパワーとタフネスを持ち、原則としてクリーチャー・タイプを1つ以上持つ。基本的には戦闘を行う役割を担い、マジックにおいて、クリーチャーで対戦相手を攻撃してライフを0まで減らす方法がもっとも基本的な勝利手段として浸透している。
多少の得手不得手はあるものの全ての色がクリーチャーを除去できる手段を持っており、また最もメジャーな脅威であるためクリーチャー除去の投入率は他のパーマネント・タイプに対する除去に比べて非常に高い。さらに、クリーチャーは特有の欠点である召喚酔いの影響を受けてしまうため、攻撃やタップ能力によってアドバンテージを重ね始めるには次のターンを待たねばならない。そのため、システムクリーチャーなどはクリーチャーであること自体がある種のデメリットにもなっている。
ライフを削る手段として他に挙げられる火力と比較すると、クリーチャーによる攻撃には「召喚酔い」「ブロックされる」「除去される」等の欠点があるが、「何度も攻撃できる」というメリットがある。そのため中長期的に見ればクリーチャーの方が得である。しかし、戦場に出てからブロックされ続けてずっと対戦相手にダメージを与えられなかったり、対戦相手を攻撃できないまま墓地に置かれたりする可能性もあり、火力に比べると不確定要素が大きいといえる。
- 黎明期は「戦場に残り続ける脅威」ということで弱めにデザインされていたが、ローウィンの時期から強化されている傾向にある(稲妻/Lightning Boltの項目などを参照)。
- ただ単にP/Tが大きいだけのクリーチャーは弱い。なぜなら、それらは大抵重く、戦場に出しにくいため手札で腐って戦力にならないことがあるからである。また、その大きさを十分生かしきれるような能力が付いていないと、活躍も半減する。これに気づくかどうかが脱初心者への道のひとつである。
- 全カード・タイプ中、最も多くのカードが作られているのはクリーチャーである。
- ヴィンテージで制限カードとなっているクリーチャーは黎明期を除き長らく存在していなかったが、磁石のゴーレム/Lodestone Golemが2016年4月8日付で制限カードとなった。
[編集] 注意点
- クリーチャーに限ったことではないが、ルール文章に単に「クリーチャー」とだけ書かれている場合、それはクリーチャーであるパーマネントを意味する。戦場に出ていないものは「クリーチャー・カード」や「クリーチャー・呪文」であって、「クリーチャー」ではない(CR:109.2)。
- クリーチャー呪文は原則として対象を取らない。ETB能力を持っている場合も、呪文として解決され戦場に出てからあらためて対象を選ぶ。
- 数少ない例外としては変容させるクリーチャー・呪文が存在する。詳細は変容の項を参照。
- 他のパーマネント・タイプを併せ持つクリーチャー・カードの中には、クリーチャー・タイプとクリーチャー・タイプ以外のサブタイプを併せ持つものも存在する。印刷されているカードからは読み取れないが、総合ルールでクリーチャー・タイプ以外のサブタイプとして定義されているものは、クリーチャー・タイプではない。混同に注意。
- 例1:ジンジャーブルート/Gingerbruteのタイプ行には「アーティファクト・クリーチャー — 食物・ゴーレム」と書かれている。食物はアーティファクト・タイプであり、クリーチャー・タイプではない。
- 例2:共同目的の御神体/Go-Shintai of Shared Purposeのタイプ行には「伝説のクリーチャー・エンチャント — 祭殿」と書かれている。祭殿はエンチャント・タイプであり、クリーチャー・タイプではない(共同目的の御神体はクリーチャー・タイプを持たない)。
[編集] 参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 3 カード・タイプ
- 302 クリーチャー
- 302.1 優先権を持つプレイヤーは、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間、クリーチャー・カードを手札から唱えることができる。クリーチャーを呪文として唱える場合、スタックを用いる。rule 601〔呪文を唱えること〕参照。
- 302.2 クリーチャー・呪文が解決されたら、それのコントローラーはそれを自分のコントロール下で戦場に出す。
- 302.3 クリーチャーのサブタイプは必ず1単語であり、「クリーチャー」という語のあとに、「クリーチャー ─ 人間・兵士/Creature ─ Human Soldier」「アーティファクト・クリーチャー ─ ゴーレム/Artifact Creature ─ Golem」といったように、長いダッシュに続いて並べられている。クリーチャーのサブタイプは、「クリーチャー・タイプ」とも呼ばれる。クリーチャーには複数のサブタイプがあることもありうる。クリーチャー・タイプの一覧は rule 205.3m 参照。
- 302.4 パワーとタフネスは、クリーチャーだけが持っている特性である。
- 302.5 クリーチャーは攻撃したりブロックしたりできる。(rule 508〔攻撃クリーチャー指定ステップ〕、rule 509〔ブロック・クリーチャー指定ステップ〕参照。)
- 302.6 クリーチャーの起動型能力のうち起動コストにタップ・シンボルやアンタップ・シンボルを含むものは、そのコントローラーがそのクリーチャーを自分のターン開始時から続けてコントロールしていない限り、起動できない。また、そのコントローラーが自分のターン開始時から続けてコントロールしていない限り、そのクリーチャーでは攻撃できない。このルールは非公式に「召喚酔い」ルールと呼ばれる。
- 302.7 萎縮も感染も持たない発生源からクリーチャーが受けたダメージは、そのクリーチャーが負う。クリーチャーが負っているダメージの合計がそのタフネス以上である場合、そのクリーチャーは致死ダメージを受けたといい、状況起因処理で破壊される(rule 704 参照)。クリーチャーが負っているダメージは、再生した時(rule 701.15〔再生する〕参照)とクリンナップ・ステップの間(rule 514.2 参照)に取り除かれる。
- 302 クリーチャー