有色アーティファクト
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− | + | アーティファクトは基本的に[[無色]]であるが、色を持ったアーティファクトも存在する。[[マナ・コスト]]に[[色マナ]]・[[マナ・シンボル|シンボル]]を含むものは無色のアーティファクトに比べて限られた[[デッキ]]でしか使えない分、[[色の役割]]を反映した[[メカニズム]]や、高めの[[コスト・パフォーマンス]]を持つことが多い。 | |
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+ | *印刷様式は、[[枠|内枠]]が無色アーティファクトと同じ[[銀]]。[[文章欄]]などは他の有色カードに準じる。すなわち、{{Gatherer|id=419269|1色ならばその色}}、{{Gatherer|id=414246|2色ならそれぞれの色を縦に半分ずつ}}、{{Gatherer|id=422609|3色以上なら金}}である。 | ||
+ | **[[ディセンション]]版[[ギルド渡りの急使/Transguild Courier]]はこの様式に決定される前のカードであるため、内枠も他の多色に準じて[[金]]色で印刷されている({{Gatherer|id=107362|カード画像}})。 | ||
+ | *有色アーティファクトが落葉樹に引き上げられたのは、いわゆる「アーティファクト問題<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/state-design-2017-2017-08-28 State of Design 2017]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0019444/ デザイン演説2017]([[Making Magic]] [[2017年]]8月28日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>」に対する解決策という意味合いが大きい<ref name="01">[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/core-meets-eye-2019-06-24 Core Than Meets the Eye]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0032647/ 目に見えるよりもっと『基本』](Making Magic [[2019年]]6月24日 Mark Rosewater著)</ref>。[[カラデシュ・ブロック]]のようなアーティファクトを主テーマとした[[カード・セット]]を作ると、どんな[[デッキ]]にでも入れられる強力な無色のアーティファクトが作られるため、[[禁止カード]]などの問題を引き起こしてしまう。有色アーティファクトを導入することで、この問題を解決しているのである。[[アーティファクト#その他]]の項も参照。 | ||
+ | **[[Mark Rosewater]]は[[ミラディン]]のリード・デザイナーを担当した当時も有色アーティファクトを導入しようとしていたが、そうすべき理由をはっきり理解できていなかったことや、すでに大量のメカニズムが詰め込まれていたことから没となった<ref>[https://magic.wizards.com/en/news/making-magic/lessons-learned-part-1 Lessons Learned, Part1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0036779/ 得られた教訓 その1](Making Magic [[2023年]]3月14日 Mark Rosewater著)</ref>。 | ||
+ | **有色アーティファクトを多用することで、それらと[[エンチャント]]との境界が曖昧になってしまうという問題があったが、[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]全体の利益を優先し、必要なことだと判断された。これらの違いはメカニズム的な違いよりも[[クリエイティブ・チーム|クリエイティブ]]的な要素によって判断され決定される<ref name="01"/>。 | ||
+ | *[[コレクター番号]](や当Wikiにおける[[カード個別評価]]記事)では、他の有色カードと同様に並べられる。無色のアーティファクトが[[緑]]・[[多色]]カードの後に別枠で並べられるのとは対照的である。 | ||
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+ | マジック黎明期のアーティファクトは全て無色であったが、戦場のアーティファクトに色を持たせること自体は[[リミテッド・エディション]]の昔から[[色 (サイクル)|色サイクル]]等で実現できた。 | ||
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+ | 自らの能力で色を得ることができるアーティファクトの元祖は[[レジェンド (エキスパンション)|レジェンド]]の[[Alchor's Tomb]]であり、色を持つアーティファクトというコンセプトに絞ってデザインされたカードは[[インベイジョン]]の[[合金のゴーレム/Alloy Golem]]であった。しかしこれらは[[戦場に出る]]際の[[能力]]により色を持つため、[[戦場]]以外の[[領域]]などでは[[無色]]である。 | ||
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+ | 最初から色を持っている、正真正銘の有色アーティファクトは[[ディセンション]]の[[ギルド渡りの急使/Transguild Courier]]で初めて登場した。[[マナ・コスト]]には色マナ・シンボルは登場しないが[[特性定義能力]]により[[色]]を持っている(一時期の[[オラクル]]では[[色指標]]に変更されていたが、のちに元に戻された)。 | ||
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+ | その後しばらくは背景ストーリーにおける設定と合致した場合にまれに取り上げられた――[[新たなるファイレクシア]]では[[ファイレクシア/Phyrexia]]の浸食を受けた[[ファイレクシア・マナ・シンボル]]入りのカードとして、[[テーロス・ブロック]]では[[ニクス/Nyx]]の[[神 (テーロス・ブロック)#ストーリー|神]]の力を帯びた[[アーティファクト・エンチャント]]や[[神送り/Godsend]]として。 | ||
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− | + | [[ゼンディカーの夜明け]]~[[ニューカペナの街角]]期の[[スタンダード]]では複数のセットで有色アーティファクトが登場し、スタンダードで使用可能な総数が100を超えた。([http://whisper.wisdom-guild.net/search.php?color%5B%5D=non-colorless&cardtype%5B%5D=artifact&set%5B%5D=SNC&set%5B%5D=NEO&set%5B%5D=VOV&set%5B%5D=MID&set%5B%5D=AFR&set%5B%5D=STX&set%5B%5D=KHM&set%5B%5D=ZNR&set_ope=or&sort=name_en&sort_op=&output= 該当時期のスタンダードの有色アーティファクトを検索]) | |
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2023年3月17日 (金) 20:02時点における最新版
有色アーティファクト/Colored artifactとは、その名の通り有色のアーティファクトのことである。
伝説のエンチャント アーティファクト
あなたがコントロールするクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。
(1)(白)(白),(T):このターンにあなたにダメージを与えたクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。
[編集] 概要
アーティファクトは基本的に無色であるが、色を持ったアーティファクトも存在する。マナ・コストに色マナ・シンボルを含むものは無色のアーティファクトに比べて限られたデッキでしか使えない分、色の役割を反映したメカニズムや、高めのコスト・パフォーマンスを持つことが多い。
現在では落葉樹メカニズムに位置付けられており、度々新カードが登場している。基本セット2021以降は本流のセットで間断無く登場しており、実質常盤木メカニズムとなっている。
- 印刷様式は、内枠が無色アーティファクトと同じ銀。文章欄などは他の有色カードに準じる。すなわち、1色ならばその色、2色ならそれぞれの色を縦に半分ずつ、3色以上なら金である。
- ディセンション版ギルド渡りの急使/Transguild Courierはこの様式に決定される前のカードであるため、内枠も他の多色に準じて金色で印刷されている(カード画像)。
- 有色アーティファクトが落葉樹に引き上げられたのは、いわゆる「アーティファクト問題[1]」に対する解決策という意味合いが大きい[2]。カラデシュ・ブロックのようなアーティファクトを主テーマとしたカード・セットを作ると、どんなデッキにでも入れられる強力な無色のアーティファクトが作られるため、禁止カードなどの問題を引き起こしてしまう。有色アーティファクトを導入することで、この問題を解決しているのである。アーティファクト#その他の項も参照。
- コレクター番号(や当Wikiにおけるカード個別評価記事)では、他の有色カードと同様に並べられる。無色のアーティファクトが緑・多色カードの後に別枠で並べられるのとは対照的である。
[編集] 歴史
マジック黎明期のアーティファクトは全て無色であったが、戦場のアーティファクトに色を持たせること自体はリミテッド・エディションの昔から色サイクル等で実現できた。
自らの能力で色を得ることができるアーティファクトの元祖はレジェンドのAlchor's Tombであり、色を持つアーティファクトというコンセプトに絞ってデザインされたカードはインベイジョンの合金のゴーレム/Alloy Golemであった。しかしこれらは戦場に出る際の能力により色を持つため、戦場以外の領域などでは無色である。
最初から色を持っている、正真正銘の有色アーティファクトはディセンションのギルド渡りの急使/Transguild Courierで初めて登場した。マナ・コストには色マナ・シンボルは登場しないが特性定義能力により色を持っている(一時期のオラクルでは色指標に変更されていたが、のちに元に戻された)。
アーティファクト クリーチャー — ファイレクシアン(Phyrexian) マイア(Myr)
(2):サルコマイトのマイアはターン終了時まで飛行を得る。
(2),サルコマイトのマイアを生け贄に捧げる:カードを1枚引く。
未来予知ではマナ・コストに色マナ・シンボルを含むサルコマイトのマイア/Sarcomite Myrが登場。シャドウムーアでは単色混成マナ・シンボルにより色を持つ刈り取りの王/Reaper Kingが登場した。アラーラの断片ブロックではエスパー/Esperのテーマに選ばれたことにより一気に数を増やした。この時はエーテリウム/Etheriumを移植されたアーティファクト・クリーチャーや、エーテリウムの力を込められた物品というフレーバーを帯びていた。
アーティファクト クリーチャー — ファイレクシアン(Phyrexian) ドラゴン(Dragon)
((赤/Φ)は(赤)でも2点のライフでも支払うことができる。)
飛行
(赤/Φ):溶鉄鋼のドラゴンはターン終了時まで+1/+0の修整を受ける。
その後しばらくは背景ストーリーにおける設定と合致した場合にまれに取り上げられた――新たなるファイレクシアではファイレクシア/Phyrexiaの浸食を受けたファイレクシア・マナ・シンボル入りのカードとして、テーロス・ブロックではニクス/Nyxの神の力を帯びたアーティファクト・エンチャントや神送り/Godsendとして。
その後2016年8月時点で、Mark Rosewaterは有色アーティファクトが落葉樹に据えられていることを明らかにし[4]、直後のカラデシュでは機械巨人サイクルが登場したほか、以降も複数のセットで少数扱われる状態が続いた。その後寄せられたアーティファクト関連セットのフィードバックを受け、フレイバーとは無関係に使える有色アーティファクトの重要性が明らかとなったため(上述の「アーティファクト問題」)、基本セット2020以降は使用頻度が引き上げられ、常盤木にすることも示唆されている[2]。
ゼンディカーの夜明け~ニューカペナの街角期のスタンダードでは複数のセットで有色アーティファクトが登場し、スタンダードで使用可能な総数が100を超えた。(該当時期のスタンダードの有色アーティファクトを検索)
[編集] 脚注
- ↑ State of Design 2017/デザイン演説2017(Making Magic 2017年8月28日 Mark Rosewater著)
- ↑ 2.0 2.1 2.2 Core Than Meets the Eye/目に見えるよりもっと『基本』(Making Magic 2019年6月24日 Mark Rosewater著)
- ↑ Lessons Learned, Part1/得られた教訓 その1(Making Magic 2023年3月14日 Mark Rosewater著)
- ↑ Would you consider colored artifacts to be...(Blogatog 2016年8月22日 Mark Rosewater著)