降霊
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− | [[イニストラード/Innistrad]] | + | [[イニストラード/Innistrad]]の死者の魂が[[霊/Geist]]として現世に戻ったり、何かに取り憑くことを表す[[メカニズム]]。 |
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*disturbとは「(睡眠などの平穏な状態を)妨げる」の意味だが、ここでは死者の魂が[[アヴァシン教会/The Church of Avacyn#祝福された眠り/The Blessed Sleep|祝福された眠り/The Blessed Sleep]]から目覚めさせられることを指したものだろう。日本語版の「降霊」はかなりの意訳と言える。 | *disturbとは「(睡眠などの平穏な状態を)妨げる」の意味だが、ここでは死者の魂が[[アヴァシン教会/The Church of Avacyn#祝福された眠り/The Blessed Sleep|祝福された眠り/The Blessed Sleep]]から目覚めさせられることを指したものだろう。日本語版の「降霊」はかなりの意訳と言える。 | ||
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− | *カードの降霊能力を使って呪文を唱えた場合、そのカードは第2面を表向きにして[[スタック]]に置かれる。結果として生じる呪文はその面のすべての[[特性]] | + | *カードの降霊能力を使って呪文を唱えた場合、そのカードは第2面を表向きにして[[スタック]]に置かれる。結果として生じる呪文はその面のすべての[[特性]]を持つ。第2面が[[エンチャント (キーワード能力)|エンチャント]]先などの[[対象]]を取る場合、唱える際に適正な対象を選ぶ必要がある。 |
+ | **例1)[[ドーンハルトの殉教者、カティルダ/Katilda, Dawnhart Martyr]]を第2面の[[カティルダの曙/Katilda's Rising Dawn]]として唱える場合、それは[[クリーチャー]]ではなく[[エンチャント]]として唱えるので[[樹海の自然主義者/Jukai Naturalist]]でコストを減少できる。 | ||
+ | **例2)[[選定された平和の番人/Anointed Peacekeeper]]で[[敬虔な新米、デニック/Dennick, Pious Apprentice]]を指定した場合、降霊で唱える場合の名前は「[[敬虔な心霊、デニック/Dennick, Pious Apparition]]」なので平和の番人の能力を受けない。ただし、「敬虔な心霊、デニック/Dennick, Pious Apparition」を指定した場合は影響を受ける。 | ||
*降霊を持つカードは[[変身する両面カード]]であり、基本的に変身する両面カードのルールに従う。 | *降霊を持つカードは[[変身する両面カード]]であり、基本的に変身する両面カードのルールに従う。 | ||
− | **降霊コストに関わらず、唱えた呪文の[[マナ総量]]は第1面のマナ総量に等しい({{CR| | + | **降霊コストに関わらず、唱えた呪文の[[マナ総量]]は第1面のマナ総量に等しい({{CR|{{その他のルールのCR番号|両面カード}}.8c}})。 |
**第2面で[[明滅]]した場合は第1面で戦場に戻る。 | **第2面で[[明滅]]した場合は第1面で戦場に戻る。 | ||
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*スタック上の降霊呪文が[[コピー]]された場合、それは両面カードではないが第2面の特性を持つ。 | *スタック上の降霊呪文が[[コピー]]された場合、それは両面カードではないが第2面の特性を持つ。 | ||
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+ | 以下は降霊能力に紐づけられたルールではないが、深く関係する事象のためこちらに記載する。 | ||
+ | *[[スタック]]上で降霊呪文が[[打ち消す|打ち消された]]場合、「これがいずこかから墓地に置かれるなら、代わりにこれを追放する。」によって呪文は墓地に置かれる代わりに追放される。 | ||
+ | **[[記憶の欠落/Memory Lapse]]や[[差し戻し/Remand]]で打ち消された場合には追放されない。類似メカニズムの[[フラッシュバック]]の場合の挙動と異なるが、これは降霊が墓地に置く際にのみ置換がされるからである。(フラッシュバックは[[ライブラリー]]や[[手札]]への移動も追放に置換する。) | ||
+ | *第2面がオーラである降霊を持つクリーチャーが戦場で変身した場合、何にもつけられていないオーラになるため[[状況起因処理]]で墓地に置かれる(代わりに追放される)。唱える以外の方法で戦場に出る場合と違い、適正なエンチャント先につけることはできない。 | ||
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+ | ==開発秘話== | ||
+ | [[憑依]]([[ストーム値]]9という低評価だがフレイバーは気に入られていた)を再現するべく「第2面でオーラになる」スピリットが先に考案された。最初のバージョンでは[[PIG]]だったが、[[セット・デザイン・チーム]]によって「[[マナ]]を支払って唱える」ものに。やがて「第2面でスピリットになる」人間も考案され、こちらを先に出すべきだと判断された。オーラになるものは後編のイニストラード:真紅の契りに移され、入れ替わりで[[腐乱]]が前編のイニストラード:真夜中の狩りに移った<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/vow-part-2-2021-11-08 FROM VOW ON, PART 2]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0035573/ 『契り』から その2]([[Making Magic]] [[2021年]]11月8日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。 | ||
==参考== | ==参考== | ||
+ | <references /> | ||
*[https://mtg-jp.com/reading/translated/0035377/ 『イニストラード:真夜中の狩り』のメカニズム]([[Daily MTG]] 2021年9月2日) | *[https://mtg-jp.com/reading/translated/0035377/ 『イニストラード:真夜中の狩り』のメカニズム]([[Daily MTG]] 2021年9月2日) | ||
*[https://mtg-jp.com/reading/mm/0035396/ 『狩り』は楽し その2]([[Making Magic]] 2021年9月6日) | *[https://mtg-jp.com/reading/mm/0035396/ 『狩り』は楽し その2]([[Making Magic]] 2021年9月6日) |
2023年4月15日 (土) 03:55時点における最新版
降霊/Disturb | |
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種別 | 常在型能力 |
登場セット | イニストラード:真夜中の狩り イニストラード:真紅の契り |
CR | CR:702.146 |
降霊(こうれい)/Disturbは、イニストラード:真夜中の狩りで登場したキーワード能力。これを持つ両面カードが墓地にある間に機能する常在型能力である。
クリーチャー — 人間(Human) 農民(Peasant)
降霊(4)(白)(白)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを変身させた状態で降霊コストで唱えてもよい。)
0/4Generous Soul / 気前のいい魂
〔白〕 クリーチャー — スピリット(Spirit)
飛行、警戒
気前のいい魂がいずこかから墓地に置かれるなら、代わりにこれを追放する。
クリーチャー — スピリット(Spirit)
飛行
降霊(2)(青)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを変身させた状態で降霊コストで唱えてもよい。)
Lanterns' Lift / ランタンの持ち上げ
〔青〕 エンチャント — オーラ(Aura)
エンチャント(クリーチャー)
エンチャントしているクリーチャーは+1/+1の修整を受け飛行を持つ。
ランタンの持ち上げがいずこかから墓地に置かれるなら、代わりにこれを追放する。
[編集] 定義
降霊[コスト]/Disturb[コスト]は、「あなたは、あなたの墓地にあるこのカードを、マナ・コストではなく[コスト]を支払うことで、変身させた状態で唱えてもよい。」を意味する。
[編集] 解説
イニストラード/Innistradの死者の魂が霊/Geistとして現世に戻ったり、何かに取り憑くことを表すメカニズム。
イニストラード:真夜中の狩りでは白と青と黒に割り振られ、突風漂い/Galedrifterを除き第1面が人間であり、第2面はすべてスピリットである。また第2面はすべて飛行と「これがいずこかから墓地に置かれるなら、代わりにこれを追放する。」という能力を持つ。
続くイニストラード:真紅の契りでは白と青のみに縮小し、第1面はすべてスピリット、第2面はすべてオーラ・エンチャントになっている。第2面で墓地に置かれる代わりに追放される能力を持つ点は変わらない。通常のオーラの「アドバンテージを失いやすい」という欠点が緩和されている。
- disturbとは「(睡眠などの平穏な状態を)妨げる」の意味だが、ここでは死者の魂が祝福された眠り/The Blessed Sleepから目覚めさせられることを指したものだろう。日本語版の「降霊」はかなりの意訳と言える。
[編集] ルール
- カードの降霊能力を使って呪文を唱えた場合、そのカードは第2面を表向きにしてスタックに置かれる。結果として生じる呪文はその面のすべての特性を持つ。第2面がエンチャント先などの対象を取る場合、唱える際に適正な対象を選ぶ必要がある。
- 例1)ドーンハルトの殉教者、カティルダ/Katilda, Dawnhart Martyrを第2面のカティルダの曙/Katilda's Rising Dawnとして唱える場合、それはクリーチャーではなくエンチャントとして唱えるので樹海の自然主義者/Jukai Naturalistでコストを減少できる。
- 例2)選定された平和の番人/Anointed Peacekeeperで敬虔な新米、デニック/Dennick, Pious Apprenticeを指定した場合、降霊で唱える場合の名前は「敬虔な心霊、デニック/Dennick, Pious Apparition」なので平和の番人の能力を受けない。ただし、「敬虔な心霊、デニック/Dennick, Pious Apparition」を指定した場合は影響を受ける。
- 降霊を持つカードは変身する両面カードであり、基本的に変身する両面カードのルールに従う。
- スタック上の降霊呪文がコピーされた場合、それは両面カードではないが第2面の特性を持つ。
以下は降霊能力に紐づけられたルールではないが、深く関係する事象のためこちらに記載する。
- スタック上で降霊呪文が打ち消された場合、「これがいずこかから墓地に置かれるなら、代わりにこれを追放する。」によって呪文は墓地に置かれる代わりに追放される。
- 記憶の欠落/Memory Lapseや差し戻し/Remandで打ち消された場合には追放されない。類似メカニズムのフラッシュバックの場合の挙動と異なるが、これは降霊が墓地に置く際にのみ置換がされるからである。(フラッシュバックはライブラリーや手札への移動も追放に置換する。)
- 第2面がオーラである降霊を持つクリーチャーが戦場で変身した場合、何にもつけられていないオーラになるため状況起因処理で墓地に置かれる(代わりに追放される)。唱える以外の方法で戦場に出る場合と違い、適正なエンチャント先につけることはできない。
[編集] 開発秘話
憑依(ストーム値9という低評価だがフレイバーは気に入られていた)を再現するべく「第2面でオーラになる」スピリットが先に考案された。最初のバージョンではPIGだったが、セット・デザイン・チームによって「マナを支払って唱える」ものに。やがて「第2面でスピリットになる」人間も考案され、こちらを先に出すべきだと判断された。オーラになるものは後編のイニストラード:真紅の契りに移され、入れ替わりで腐乱が前編のイニストラード:真夜中の狩りに移った[1]。
[編集] 参考
- 『イニストラード:真夜中の狩り』のメカニズム(Daily MTG 2021年9月2日)
- 『狩り』は楽し その2(Making Magic 2021年9月6日)
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