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アブザン/The Abzanタルキール/Tarkir氏族/Clanの一つ。白黒緑

目次

[編集] 解説

龍/Dragonの「忍耐/Endurance」の相を崇拝し、龍鱗/The scale of the dragonを象徴とする氏族/Clan[1]。前身たるドロモカ氏族/The Dromoka clanが、かつての名である「アブザン/The Abzan」を取り戻した姿である。

忠実で永続的な家族の義務と繋がりは、アブザンの生き方の中心である。次世代に世界を残すことは自分たちの責任であり、その義務は死後もなお続く、アブザンはそう考えている。家族の重要性ゆえに、アブザンの民は個人や共同体の必要性よりも、自らの家族の立場のためになる決定を優先することがしばしばある。そのため、氏族内における地位や権力をめぐって争う、内紛や策謀も少なくない。

アブザンは強固な交易網を管理している。この次元の移り変わる環境を行き来することに長けた彼らは、氏族間の物資の流れを確実なものにしている。アブザンは友好的で、その要塞都市は旅人や他氏族からの追放者に休息を与える。戦闘においては、アブザンは忍耐強い戦士たちであり、鉄壁の防御力で敵に粘り勝ち、その戦意を削ぐことを得意とする。

[編集] アブザンの再興

龍王/Dragonlordたるドロモカ/Dromokaの治世では、屍術/Necromancyは非合法とされ、族樹/Kin-Treeは伐り倒され、祖先との交信は禁じられてきた。しかし、ドロモカとその信奉者たちが屍術の実践者や祖先を呼ぶ者をどんなに一掃しようとしても、祖先の叫びを聞く者は残っていた。人々が龍に服従することなく、個々人が自らの家族や歴史と深い繋がりを保っている世界のことを、死者の霊魂は語っていた。

ドロモカへの抵抗は、龍王に逆らいながらも最終的にはその不服従のために殺された、アナフェンザ/Anafenzaのような離反者たちから生まれ、拡大していった。新ファイレクシア/New Phyrexiaによる侵略のさなか、この新興の叛乱は勢いを増した。ドロモカの堅固な守りでさえも侵略軍には敵わなかったのだ。こうした窮地の中、ドロモカの群れの多くは祖先を頼り、ドロモカの意志に背いて祖先の霊を召喚した。侵略が終結すると、異端と宣告されたこの叛乱者たちは、龍王の手の届きにくい砂漠地帯の岩窟に避難した。この叛乱は不満の高まりとともに拡大し、最終的には他の龍王同様にドロモカの敗北に繋がった。

[編集] 家系

再興したアブザンを率いるのは家族評議会/The Council of Houses、主要な家系それぞれの代表者たちとアブザンのカン/Khanで構成される集団だ。家族評議会はザンハール家/House Zanharのフェロザー/Felotharをカンに選出した。これはドロモカに対する叛乱における彼女の統率力と、カンの凋落/Khanfall以前のアブザン最後のカン、レイハン/Reyhanとの先祖代々の繋がりによるものだ。

アブザンの各家系は、年長の指導者とその多くの子孫、そして婚姻関係や養子縁組を結んでその家に加わった者たちで構成される、拡張された大家族だ。そのため、「家族/Family」とは必ずしも血縁関係を意味するわけではなく、むしろアブザンの同じ家系の構成員であることを意味する言葉である。

現在の各家系は、復活した歴史ある家系、すなわち祖先との繋がりを通して血統を遡ることができた者たちを組み合わせて生まれた。その一方で、新たに作られた家系もある。これはドロモカの治世において家族の繋がりの解消を強いられたために、明確な血統を持たない個人たちで構成されたものだ。主要な支配的家系は以下の五つである。

  • グダル家/House Gudal - 知恵の家/The House of Wit。彼らはアブザンの都市内のインフラと配水の大部分を管理している。多くの小規模な家系がグダル家の寵愛を求めている。この家系の構成員は冒険好きで好奇心が強く、狡猾なことで知られている。
  • エメシュ家/House Emesh - 勇気の家/The House of Courage。彼らはアブザンの武器作りを専門としており、ドロモカの治世以前の伝統的な武器鍛造技術を数多く復活させてきた。エメシュ家の構成員は無愛想で力強く、野心的であることで知られている。
  • メヴァク家/House Mevak - 平和の家/The House of Peace。彼らは織物や鍛冶の達人であり、氏族内で着用されるアブザンの鎧や衣服の多くを製作している。メヴァク家の者は頼りになり、組織的で冷静なことで知られている。
  • フェンザーラ家/House Fenzala - 歓待の家/The House of Hospitality。この熟練の交易者たちは、アブザンの外に広範な人脈を維持している。フェンザーラ家の者は適応力が高く、政治に精通し、頭が柔らかいことで知られている。
  • ザンハール家/House Zanhar - 砂の家/The House of Grit。アブザン最古の家族の一つで、その人数、巨大な族樹、龍狩りの腕前で知られている。彼らと近縁である小規模な家系もいくつか存在する。ザンハール家の者は厳格で統一性があり、学究的なことで知られている。

アブザンには他にも多くの小規模な家系があるものの、これら五つの強大で大規模な家系は、その政治的・社会的影響力において比類なき存在である。主要な家系に生まれること、あるいは婚姻関係や養子縁組を結ぶことは、政治的関与、社会的関連性、他の家系からの尊敬に満ちた人生を意味する。

[編集] 兵士と軍隊

アブザンの軍隊は防御的な戦闘手法を専門とする、高度に組織化された兵士たちで構成されている。彼らは長距離支援部隊と騎乗重騎兵を組み合わせ、敵陣を分断して防御要塞にいる射手や魔導士の方へと誘導する。部隊は戦場を分割する戦術や、戦線への祖先の召喚で仲間の数を増やすことを重んじる。重武装した彼らの手法は「ゆっくりと着実に」であり、敵を出し抜き、粘り勝つことを好む。

アブザンはまた、要塞のように設計された精巧な防御用遊牧キャンプを利用する。その移動速度は遅いものの、侵入は極めて困難である。

アブザンの乗騎は重装甲で、その強さや気性の荒さを理由に戦闘用として選ばれる。乗騎は包囲戦にも一般的な輸送手段にも使用され、地象師/Earthcarverの力と組み合わされることも多い。

ヤサン/The Yathanはアブザン軍全体から集められた最も優秀な者たちである。彼らは斥候や暗殺者や精鋭兵として働く。ヤサンは概ね自治的な集団であり、フェロザーや家族評議会からは独立して活動する。

[編集] 登場

[編集] 登場作品・登場記事

[編集] 脚注

  1. A Dragonstorm Is Brewing, Part 2/龍の嵐の兆し その2Making Magic 2025年3月24日 Mark Rosewater著)

[編集] 参考

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