バルデュヴィア/Balduvia

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バルデュヴィア/Balduviaは、バルデュヴィアの大草原/Balduvian Steppeを住処とする人間オークの部族・氏族の国、またはそのステップそのものを意味する言葉。

バルデュヴィアの部族・氏族の生活圏・活動範囲はステップの他に、カープルーザン山脈/Karplusan Mountainsなど周辺地域にも広がる。

バルデュヴィア人は総じて名誉を重んじ、誇り高く、威勢が良く、おおらかで、遠慮がなく、概ね正直で純朴、頑強な人々。人生を謳歌し、大いに騒ぎ、歌い踊り、食べ、酒を飲み、そして戦う。

厳しい環境で鍛えられたこの蛮族たちは、キイェルドー/Kjeldor人などの都市生活者を軟弱と見下す傾向がある。キイェルドーのような常備軍は組織されていないが、部族民は戦士でもあり、必要とあらば子供や老人までも果敢に戦うだろう。部族の戦士には、War-maker Brotherhood(武断派の戦士団)と呼ばれる集団もいる。

バルデュヴィア人の特徴として、個人個人は有能な戦士なのだが組織戦が不得手で、個別の戦場での勝利は数多いにもかかわらず、戦略的軍事行動の点では成果を残す事が難しい、といったことが挙げられる。その民族性の違いや氷河期の資源不足もあり、キイェルドーの建国以来、両国は対立の歴史を重ねる。この関係は氷河期末期のリム=ドゥール/Lim-Dul登場まで変わる事は無かった。ちなみに面白いことにキイェルドー軍と同じく、男女間の性差別はほとんど見られない。

バルデュヴィアは狩猟遊牧の民である。狩猟は主に食料や毛皮のために行うが、「真の名」の獲得など儀式的な狩猟もある。狩りの獲物には、バルデュヴィア産の熊シロイワヤギカリブー白熊剣歯虎クズリも含まれ、ときには甲鱗のワームなどの怪物も対象とされ仕留めた獲物は誇らしげに飾られる。一方、家畜にはオーロクス、カリブーなどの他、乗用・牽引用・愛玩動物・鎧の材料にもなる小型の恐竜も飼育する。中でもオーロクスは万能動物で、内臓詰やステーキなどとして食され、毛皮は一般的な防寒具に、角は角笛や装飾品に、部族の移動時には牽引動物とされる(乳も食用に利用されていると思われる)。鯨やアザラシも食用動物であり、多彩な料理法で食卓を彩る。狩猟・遊牧生活が主だが、氷河期終止後、獲物が減少すると農業や交易も盛んに行われるようになった。

バルデュヴィア社会では精霊崇拝が主流。部族のシャーマンは神聖な存在で、許しなく手を触れる事はタブーとされる。

誇り高い民族であるため、挑発や侮辱には正々堂々とした姿勢で対処することが求められる。不名誉な行いをしたものは焼印を押され全部族から追放される。また、戦いで敗北し面目を失った将は、名誉を回復するまで戦場で再び旗を掲げる事はできないとされる。

バルデュヴィアの部族には人間だけでなく、オークの部族も含まれる。オークは一般的に臆病な種族だが、General Groth Jonar(グロス・ジョナー将軍)のような立派な武人もいる。

氷河期末期には、最も強力な酋長ロヴィサ/Lovisaが登場、全部族を纏め上げる。2934AR、ロヴィサはキイェルドーと同盟を結び、キイェルドーの戦い/The Battle of Kjeldorでリム=ドゥール軍に勝利する。以後も同盟関係は存続するものの、2950AR頃にはヴァーチャイルド/Varchildのキイェルドー反乱軍によるバルデュヴィア攻撃が始まる。2954AR、キイェルドーと統一、新アルガイヴ/New Argiveとなり新たな歴史を歩み始める。

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