シュー・ユン/Shu Yun

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シュー・ユン/Shu Yunタルキール覇王譚ブロックのキャラクター。カードとしては運命再編沈黙の大嵐、シュー・ユン/Shu Yun, the Silent Tempestが初出。

目次

[編集] 解説

タルキール/Tarkir氏族/Clanジェスカイ道/The Jeskai Wayの約1280年前[1]カン/Khan人間の男性(イラスト)。

外見は比較的若いが、実はタルキールで最も年老いた人間の一人である(ジェスカイの民は肉体的瞑想により老化が遅い)。彼は熟練の闘士であり、ジェスカイに伝わるあらゆる戦闘の型を修得している。またそれだけでなく、彼は氏族の構成員全員の戦闘技術の向上に尽力している。その身には殺しの証、幽霊火/Ghostfireの戦士としての証である曲がりくねった龍の刺青が入れられている。

後の時代の伝承によれば、シュー・ユンは石を千の水域に投げ込むことで悟りを得たとされる。彼は湖へ、河へ、海へと石を投げ、さざ波が消えるまでじっと待ち、最終的に水が彼に知恵を授けたのだと。

オジュタイの地下墓地/The catacombs of the Ojutaiと呼ばれる墓地の中には、シュー・ユンと彼の弟子たちが集めた秘密の知識が眠っている。

[編集] 経歴

[編集] カンの落日/Khanfall

サルカン・ヴォル/Sarkhan Volウギン/Uginの命を助けてから数年後、龍の大嵐/Dragon tempestsは激しさを増し、かつてないペースで新たな龍が生まれていた。氏族と龍のパワーバランスは崩れた。特にアブザンダガタール/Daghatarドロモカ/Dromokaに屈して龍に付き従うことを決意し、「アブザン」と「カン」を放棄したということにシュー・ユンは衝撃を受けた。

この事態を受け、シュー・ユンはある決断を下した。以前までのタルキールでは到底実現し得なかったこと――5氏族のカンによる頂上会談の開催である。5氏族は到底良好な関係とは言い難かったが、現在の龍の脅威を考えれば、5氏族が一致団結しなければ到底龍に太刀打ちできず、全ての「氏族」と「カン」が消滅してしまうだろうと考えたからだ。また、ここに到着する順や護衛の数から彼らが龍の脅威に対してどう考えているかを推し量る意図もあった。果たして、彼の呼びかけに応じて各氏族のカン達はダルガー要塞/Dirgur Strongholdに集まった。まずマルドゥアリーシャ/Aleshaが2人の護衛を引き連れて要塞に入ってきた。続いてダガタールに反発して「アブザンのカン」となったレイハン/Reyhanが4人の護衛を引き連れて現れた。そしてティムールヤソヴァ/Yasovaは護衛をつけずただ1人でやってきた。そして最後にスゥルタイタシグル/Tasigurが10人を超える護衛を引き連れて到着した。

かくして前代未聞の会談は開催された。最初こそ各氏族への罵声が飛びかったものの、シュー・ユンの取りなしによってそれらは収まった。そしてシュー・ユンは「龍の大嵐は激しさを増し、我々の住処を蹂躙しつつある。理由は不明だが、これは事実である。」と切り出した。しかし意外にも、この会談の参加者に龍の大嵐の激しさが増した理由を知るものがいた。ヤソヴァである。ヤソヴァは彼らに語った。自分は何年か前から「『邪悪な龍の精霊』が偉大なるウギンを殺す。その手助けをすれば、龍の嵐は止む。」という予知を見ていたこと。その予知に従い、「邪悪な龍の精霊」をウギンの元へ導こうとしたこと。その途中でサル-カン/Sar-khanと名乗る謎の男と出会ったこと。その男は「龍が絶滅した未来のタルキール」からやってきて、その未来のタルキールは廃墟と戦の世界になったと語ったこと。やがて「邪悪な龍の精霊」とウギンが激突し、サル-カンはウギンの手助けをしようとしたが自分は予知通りに「邪悪な龍の精霊」を手助けし、ウギンを打ち負かしたこと。しかしこれは愚かな過ちではなかったのかという疑念が湧き、サル-カンを治療して彼に問いただそうとしたこと。しかしサル-カンは死の淵にあったウギンの命を救おうとしたこと。自分はこれを阻止しようとしたがサル-カンの魔術に阻まれ、彼は石の繭でウギンを包み、その命が救われてしまったこと。それ以来龍の大嵐は激しくなったこと。その後石の繭に対して様々なことを行ったが一切反応がなかったこと。

ヤソヴァの話を聞き終えた後、レイハンが「あなたが我々の氏族を殺したのか」と激昂し、ヤソヴァを責めた。ヤソヴァは既に疲れ切っており、私を断罪し殺しても構わない、ただ私は誰かに真実を知ってほしかっただけだと言った。しかしシュー・ユンとアリーシャに諭され、渋々ながらレイハンは追及を止めた。タルキールの歴史を知るシュー・ユンにとってもウギンを殺そうとする行為は大きな過ちであると思われたが、今はそれが正しいか否かを考える時ではなかった。ヤソヴァの話から彼らは繭の中のウギンに対して何かをするべきだろう、という建設的な議論を始めたそのとき、龍の襲来を告げる鐘が鳴らされた。

シルムガル/Silumgar率いる龍たちがこちらへ向かってきていた。さらに別の鐘が鳴り、オジュタイ/Ojutai率いる龍の群れが現れたことを知らされた。オジュタイの群れがやってきたことで一瞬彼らは安堵した。龍は通常他の種の龍と共闘することはなく、むしろ自分たちの縄張りに他の種の龍が入ったのならそれを排除しようとするからだ。しかし、シルムガルとオジュタイの群れは合流し、全てこちらへ向かってきていた。今までにないことに彼らは驚いたが、もしこの頂上会談の情報を何らかの方法で知り、カン達を一網打尽にできると龍たちが考えたのなら――そんなさ中、タシグルが一部の護衛のみを残していつの間にか姿を消していたことに他のカン達は気づいた。このことは、この会談の情報を龍に漏らしたのが一体誰なのかを雄弁に物語っていた。アリーシャたちは龍と戦う覚悟を決めた。シュー・ユンもそれに加わりたかったが彼には別の役割があった。弟子クーアン/Quanが今日の会談のすべてを書き記した巻物を――賢者眼の年報/Annals of the Sage Eyeの最新の数章を――ダルガー要塞の地下深くの部屋に隠すという役割が。シュー・ユンは彼らに無事を祈る言葉と、もしタシグルに会ったのなら今日の会談の意味を思い出させるようにしてほしいと告げ、自分の役目を果たしに行った。そして無事巻物を隠した後、彼は中庭に出た。

彼の目の前にオジュタイが降り立った。彼は訴えた、どうしてもそうしなければならないのなら、私の命を、龍殺しの印を持つ者全員の命を差し出そう。しかし氏族は助けてほしいと。オジュタイはエイヴン/Avenの従者による龍詞/Draconicの通訳を介し、了承の意を伝えた。シュー・ユンは凍てつく氷のブレスに包まれ、絶命した。

オジュタイはその場にいるジェスカイの民に宣言した。今よりジェスカイは存在しない。シュー・ユンと戦死者の死体はすべて葬儀を行うことなく処分され、幽霊火の戦士の刺青を持つ者は全員処刑されると。さらに彼はクーアンに対し、すべての記録から氏族の名と、カンという言葉を抹消するよう命じた。クーアンは願った――シュー・ユンが隠した巻物が無事に保存されることを、そしていつの日か誰かがそれを見つけてくれることを。

[編集] 登場

[編集] 登場カード

[編集] フレイバー・テキストに登場

運命再編
強化された知覚/Enhanced Awareness狡猾な一撃/Cunning Strike冬魂のオジュタイ/Ojutai, Soul of Winter

[編集] 登場作品・登場記事

[編集] 脚注

  1. ここでは、サルカン・ヴォルやナーセット/Narsetの時代から見て約1280年前ということ。

[編集] 参考

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