狼育ち/Raised by Wolves

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Raised by Wolves / 狼育ち (3)(緑)(緑)
エンチャント — オーラ(Aura)

エンチャント(クリーチャー)
狼育ちが戦場に出たとき、緑の2/2の狼(Wolf)クリーチャー・トークンを2体生成する。
エンチャントされているクリーチャーは、あなたがコントロールする狼1体につき+1/+1の修整を受ける。


トークンを引き連れてくるオーラ。自身も狼の数に応じて修整を与えてくれる。

狼はメジャーな種族ではなく、同じテーロス・ブロックには他にニクス生まれの狼/Nyxborn Wolfしかないため、あまり大きな修整は期待できないものの、単独で見ても6点ぶんの打点向上かつボード・アドバンテージにもなっているので、十分な活躍が期待できる。オーラの常として英雄的能力などと相性がよいし、また2枚以上用いたり、あるいは激浪のキマイラ/Riptide Chimeraなどで使い回したりすればとんでもないサイズに膨れ上がらせることも可能。

スタンダードまで目を広げれば、変わり谷/Mutavault魔女跡追い/Witchstalkerなどの優秀な狼クリーチャーや、ラヴニカへの回帰ブロック居住なども利用できる。特に魔女跡追いは呪禁を持つため、これをつける土台にもなってくれる点から相性抜群である。

一方で、狼依存の性質は欠点でもあり、狼がいなくなれば単なる飾りになってしまう。同時に登場した悲哀まみれ/Drown in Sorrowなどはまさに天敵である。またそうでなくとも例えば戦闘などで狼が減ってしまえばそれだけ修整も薄くなるし、かといってそれを嫌って狼を温存しすぎるようでは本末転倒である、とやや扱いが難しい側面もある。単体強化のほうを主眼にするなら他の選択肢を優先したほうがいいかもしれない。

[編集] 開発秘話

モチーフは狼に育てられた逸話で有名なローマ神話の双子の兄弟、ロームルスとレムスイラストには狼の群れで育ったレオニン/Leoninの子供が描かれている。

元はテーロスの開発中にデザインされたカードだが、途中でクリエイティブ・チームが方針を転換し、テーロス・ブロックはギリシャ神話のみを扱うことにしたため、ローマ神話に由来するこのカードは惜しまれながらもファイルから取り除かれた。その後、神々の軍勢のリード・デザイナーであるKen Nagleにより神々の軍勢のファイルに入れられた。異論はあったものの、100%正確であることよりもユーザーの期待に応えることの方が重要であるとされ、今度は取り除かれることなく印刷に至った[1][2][3]

また、神々の軍勢の開発中にこのカードは「豚育ち/Raised by Pigs」だった時期があった。神々の軍勢には小型エキスパンションとしてはかなりの数のトークンが存在しており(最終的に使用されたのは10種類)、数を減らすため、テーロスですでに登場していたの2/2トークン、すなわち豚の呪い/Curse of the Swine・トークンを再利用することが検討されたのである。最終的に、モチーフを鑑みて新しいトークンを作る価値は十分にあるとされ、狼に関する効果に戻された[3][4]

[編集] 脚注

  1. Born to be Compiled, Part 2/編まれし軍勢 その2Daily MTG、Making Magic、文:Mark Rosewater、訳:米村薫
  2. Twelve Labors/十二の難題(Daily MTG、Feature Article、文:Ken Nagle、訳:米村薫)
  3. 3.0 3.1 The M Files: Born of the Gods/Mファイル・『神々の軍勢』編(Daily MTG、Latest Developments、文:Sam Stoddard、訳:益山拓也
  4. Born of the Mail Bag/一問一答の軍勢(Daily MTG、Latest Developments、文:Sam Stoddard、訳:益山拓也)

[編集] 参考

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