大体/More or Less

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大体/More or Less (青)
インスタント

呪文1つかパーマネント1つを対象とする。ターン終了時まで、それの持つ数または数詞を1増やすか減らすかする。

アーティスト:Chris Seaman


ターン終了時まで呪文パーマネントに書かれている数・数詞のすべてを±1増減させ「大体これくらい」にしてしまうインスタント

書いてあることは単純明快だが、その影響範囲は非常に大きくこのカード1枚だけでも出来ることは多岐に渡り、他のカードと組み合わせるとルール的に狂ったことが起こり得る。以下はその一例。ややこしさはさておくと、1マナと軽いため構えやすく、様々な用途に使えるので意外と便利なカードである。

不特定マナの数
呪文のマナ・コスト能力起動コストなどに書かれた不特定マナが変更される。ただし、これ自体を唱えるのに1マナかかるのでコスト減少カードとしてはほとんどの場合は差し引き0。
呪文の数字を増やそうとすると、必然的にマナ・コストも重くなり効率が下がるのがネック。不特定マナを含まないマナ・シンボルのみで構成された呪文ならコストが重くなることは無い。
オラクルで印刷された不特定マナを生み出すカードは、その生み出すマナの数も変更される。
対象の数
複数の対象を取る呪文や能力の対象の数が変更される。例えばギザギザ稲妻/Jagged Lightningならクリーチャー3体を対象にそれぞれ4点のダメージを与える呪文にできる。
日本語版のカードに対しては、単一の対象を取る呪文や能力の対象を増減させることができる。従って、少し変な双つ術/Twincastや実質的な打ち消し呪文のようにも機能する。詳しくは後述のルールを参照。
カード名パワータフネス忠誠度といった特性の数
クリーチャー機体に書かれているP/Tが変更される。従って、これ単独で「+1/+1の修整を与える単体強化呪文」「-1/-1の修整を与えるマイナス修正除去呪文」のように機能する。
スタック上にあるプレインズウォーカー呪文の忠誠度を変更することで、戦場に出る際に置かれる忠誠カウンターの数を増減させることができる。その場合は同時に忠誠度能力起動コストもターン終了時まで変更される。
カード名も変更されるため、名前に数字・数詞を含む伝説のパーマネントなら一時的にだが複数同時にコントロールできるようになる。例えば英語版の囁く者、シェオルドレッド/Sheoldred, Whispering Oneは「囁く二人、シェオルドレッド(意訳)/Sheoldred, Whispering Two」になり得る。
文章欄の数
カード引く呪文や能力と併せて唱えれば、実質的に1ドローを行うデッキ圧縮呪文のように使うこともできる。日本語版ならキャントリップも適正になるのでさらに使いやすい。逆に相手のドローの枚数を減らすこともできるが、カード・アドバンテージ的には差し引き0、多人数戦ではやや損になる。
サーチカード探してこれるカードを増やすのもいいだろう。相手のサーチ呪文にあわせて実質的な打ち消しにするのも効果的。
モードを持つカードは複数のモードを同時に選べるようになり、効率が大きくあがる。逆に、モード呪文に対する実質的な打ち消しにもなる。
山分けカードは妙な現象を引き起こすが、栄光か死か/Death or Gloryが確定リアニメイトになるなど有用なものもある。
全体強化全体火力なども、効果が及ぶ枚数が増えるほど効率が上がる。春の鼓動/Heartbeat of Springなどに使えば強力なマナブーストになりうる。「2倍」と書かれているものを「3倍」にするのも派手でいい。
6面ダイスや20面体ダイスは、5または7面体ダイスや、19または21面体ダイスを用意しなければ振れなくなってしまう。そういった特殊な形状のダイスも探せば見つからないこともないが、参加者全員の了解が得られるのであれば携帯端末のアプリケーションで代用する手もある。
殺人カマキリ/Slaying Mantisなど、カードを物理的に数フィートの高さから投げるカードは少しだけ難易度を変えることができる。
その他の数
コレクター番号、発行年、権利表記、アーティスト名など、カードに書かれたありとあらゆる数を増減させることができる。エキスパンション・シンボルに書かれた数字も変更されるので基本セット2015ならM16のシンボルになるだろう。
コレクター番号は流し台の騎士/Knight of the Kitchen Sink言い知れない祝福/Ineffable Blessingで参照しているため、銀枠世界ではそれなりに意味を持つ。
Unstable現在は名前に数詞・数字を含むアーティスト名は存在しないが、今後増える可能性はある。
  • "More or Less"とは、不正確であるが正確に近いこと、すなわち「大体、多少、幾分、約~」といった意味。
  • このカードは、カードに含まれる数字1つだけを変更するのではなく、カードに含まれている数字・数詞のすべてを変更してしまう。
  • 臨機応変/Sleight of Mindなどテキストを書き換える呪文の系譜にあたるが、影響範囲の広さは歴然である。
  • テキスト変更効果の一部なので違和感は無いが、P/T修整は本来の青の役割から少し外れている。
  • このカードを対象に2枚目のこのカードを唱えることで、2つの対象が持つ数をそれぞれ2ずつ増減させることができる。3枚あれば3つの対象で3ずつ、4枚なら4つの対象で4ずつ。掛け算方式で影響がどんどん大きくなる。
  • フレイバー・テキストの数字・数詞も変更されるので、おかしな文章を作り出すこともできる。残念ながらMy First Tomeなんでもかんとか/Everythingamajigで読み上げることはできないが。
  • 注釈文の数字・数詞も変更されるが、それは注釈文が正しくなくなるだけで意味がない。拡張召集エネルギー・カウンターを生み出すカードなど、一見すると影響を受けそうなカードもあるので注意。
  • 呪文や能力によって「置かれるカウンターの数」は変更できるが、すでに置かれているカウンターの数は変更できない。それはすでにカードが持つ数ではない。
  • 銀枠世界には1/2のP/Tや半分のマナ・シンボルが存在するが、これがどうなるのかは不明。
  • 名前を変更していない_____とても謎めいた命令/Very Cryptic Command(B)でタップできたり、スタック上のカウント男爵/Baron Von Countに唱えて(イラストに6が無いので)破滅カウンターを置けなくしたり、流し台の騎士/Knight of the Kitchen Sink(E)のプロテクションが参照する語数を増減させたり、甲羅象/Shellephantが2つのP/Tを同時に持つことになったりと、銀枠世界では一段と妙な現象を引き起こすことになる。
  • 漢数字やローマ数字を変更できることにすれば、さらにおかしなことが起こり得る。
  • このカードのフレイバー・テキストは有名なジョーク"Why was 6 afraid of 7?" "Because 7 8(ate) 9."(なぜ6は7を恐れるのか? 7が9を食ったから。)が元ネタ。カードの効果によって数字が1ずつ減っていておかしな文になっている。
Why was 5 afraid of 6? Because 678.
なぜ5は6を恐れるのか? 678だから。

ルール

  • 数字とは「0、1、2、3、…」というアラビア数字のそれらを指す。に関する基本的なルールはそちらのページを参照。
    • 0を-1にすることもできる。
  • 数詞とは、英語においては"zero,one,two,three,…"、日本語においては「れい、いち、に、さん、…」または「(れい、)ひとつ、ふたつ、みっつ、…」といったものを指す[1]
    • "a"や"an"は数詞ではない。従って、"Draw a card."を"Draw two(zero) cards."に変更することはできない[2]
    • 英語版では数字も数詞も書かれていない部分が、言語によっては数字や数詞で印刷されていることがある。実際にその言語のカードを使っている場合に限り、「カードを1枚引く」を「カードを2枚(0枚)引く」に変更することができる。[3]
    • 英語版では"target creature."を"two target creatures."に変更することは不可能だが、日本語版では「クリーチャー1体を対象とする」を「クリーチャー2体(0体)を対象とする」に変更することが可能。「クリーチャー0体を対象とする」に変更した場合、それは対象を取らないものとみなされる。
  • カードのどこにある数や数詞でも変更することができる[4]
  • マナ・コストを変更した場合、点数で見たマナ・コストも変わる。[5]

参考

  1. 『Unstable』 よくある質問とそうでもない質問とめったにないだろうけど一応答えておく質問集
  2. 『Unstable』 よくある質問とそうでもない質問とめったにないだろうけど一応答えておく質問集
  3. MarkRosewaterのBlog
  4. 『Unstable』 よくある質問とそうでもない質問とめったにないだろうけど一応答えておく質問集
  5. 『Unstable』 よくある質問とそうでもない質問とめったにないだろうけど一応答えておく質問集
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