魅惑するセイレーン/Alluring Siren
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攻撃強制能力を持つクリーチャー。ありそうでなかった、初の種族「セイレーン」である。
攻撃してきた対戦相手の小型クリーチャーを、こちらの大型クリーチャーでブロックし破壊するなどの使い方が考えられる。また、システムクリーチャーは往々にしてP/Tが低いので、それがタップ能力を持つものでなければシステムクリーチャー除去もできる。
- 青の攻撃強制カードには、遥か昔に同じセイレーンの名を冠するセイレーンの呼び声/Siren's Callがあった。また、ポータルには嘲り/Tauntが存在した。
- 能力は、海路上の岩礁で美しい歌を歌って航行中の人々の心を惑わし、危険な岩礁にひきつけ船を難破させて殺してしまうと言うセイレーンの伝説に由来するのだろう。
- 基本セット2010版のフレイバーテキストは、怪物セイレーンが登場する文学として最も古くかつ有名な、古代ギリシアの詩人ホメロス作の叙事詩「オデュッセイア」からの引用。マジックのカードのフレイバーテキストの引用元の作品としては最古(紀元前8世紀)の作品である。
- オデュッセイアの原文は古代ギリシア語であり、英語版のフレイバーテキストはAlexander Popeが訳したものからの引用である。英語版ではPopeによる訳文であることが示されているが、日本語版ではこれは省略されている。
- 後のテーロス・ブロックおよびテーロス還魂記において、ニクス生まれの海護/Nyxborn Seaguardなど複数枚のカードのフレイバーテキストにオデュッセイアをモチーフとしたテーロスの叙事詩「カラフェイア/The Callapheia」が、さらにオデュッセイアの主人公であるオデュッセウスをモチーフとするキャラクターのカラフィ/Callapheが登場した。
"The ground polluted floats with human gore, And human carnage taints the dreadful shore Fly swift the dangerous coast: let every ear Be stopp'd against the song! 'tis death to hear!"― Homer, The Odyssey, trans. Pope(出典:魅惑するセイレーン/Alluring Siren(英語版))
「その大地を穢す諸人の流せる血よ、 屠られし者共の恐るべき岸に満つるを見よ。 危難満つる岸辺を速やかに離れよ。あらゆる耳に告ぐ、 その歌に傾くことなかれ! 聞かば死の来たるは直ぐ!」― ホメロス「オデュッセイア」(出典:魅惑するセイレーン/Alluring Siren(日本語版))