風への放流/Release to the Wind
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インスタント
土地でないパーマネント1つを対象とし、それを追放する。そのカードが追放されて続けているかぎり、それのオーナーはそれをそれのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
3マナで土地を除くパーマネントをインスタント・タイミングで追放できるものの、追放されたカードのオーナーは、それをマナ・コストを支払うことなく唱え直すことができる。
青マナのみで広範な種類のパーマネントを戦場からどかせられるという点ではバウンス呪文にも似ているが、バウンスと異なりこれによって追放されたカードは再キャストにマナを必要としないため、対戦相手のパーマネントに対する除去として使っても得られるテンポ・アドバンテージには乏しい。トークンであれば完全除去として機能するが、そういった目的であればオラーズカからの排斥/Expel from Orazcaなど、よりコストに優れた代案が存在する。
除去呪文として見るより、一瞬の瞬き/Momentary Blinkのようないわゆるブリンク呪文の亜種として、自分のパーマネントを対象に使うことで対戦相手の除去呪文を避けたり187クリーチャーのETB能力を再利用、あるいはプレインズウォーカーの忠誠度を初期値に戻すといった使い道が主体になるだろう。
再び戦場に出るにはキャストを経由するため、従来のブリンクでは不可能であった、唱えたときに誘発する能力等の再利用もできる。登場時点でのスタンダード環境では原初の災厄、ザカマ/Zacama, Primal Calamityが唱えることを条件とするETB能力を持っており、モダン他の環境に目を向けると引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Tornなど伝説のエルドラージなどにも選択肢が広がる。後に登場したモードを持つ両面カードとも相性が良く、3ターン目に星界の騙し屋、ティボルト/Tibalt, Cosmic Impostorを出すこともできる。
反面、再度唱える際に打ち消しで対処される隙も増えている。幸い、追放されているカードは(それが唱えられるときなら)任意のタイミングで唱えられるため、場合によってはこちらもターンを跨ぎ土地のアンタップを待って打ち消し呪文を構えられる態勢を整えてから唱え直すなどの工夫で隙を減らしたい。
パイオニアの発見デッキではメインギミックを阻害しない妨害札として採用されることがある。相手への干渉手段としては徙家+忘妻/Consign+Oblivionらに劣るが、こちらは素引きした際に自分のパーマネント呪文を唱え直し止められたコンボを再始動できる点で差別化されている。
- 伝説のエルドラージの中でもとりわけ強烈な誘発型能力を持つのがエムラクール/Emrakulだが、引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn、約束された終末、エムラクール/Emrakul, the Promised Endのどちらも、この呪文ではプロテクションに阻まれて対象に取ることができないのが残念。