毒カウンター
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毒カウンター/Poison Counterは、プレイヤーが得る特殊なカウンター。10個以上の毒カウンターを得たプレイヤーは状況起因処理によって敗北する。
クリーチャー — 蛇(Snake)
マーシュ・バイパーがプレイヤー1人にダメージを与えるたび、そのプレイヤーは毒(poison)カウンターを2個得る。(10個以上の毒カウンターを持っているプレイヤーはこのゲームに敗北する。)
1/2クリーチャー — ファイレクシアン(Phyrexian) エルフ(Elf) 戦士(Warrior)
感染(このクリーチャーは、クリーチャーに-1/-1カウンターの形でダメージを与え、プレイヤーに毒(poison)カウンターの形でダメージを与える。)
1/1ソーサリー
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはすべての毒(poison)カウンターを失う。Leechesはそのプレイヤーにその数と同じ点数のダメージを与える。
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解説
ルール
毒カウンターは、プレイヤーが得るカウンターである。いずれかのプレイヤーが10個以上の毒カウンターを得た場合、そのプレイヤーは次に優先権が発生したときに敗北する。双頭巨人戦では、チームが15個以上の毒カウンターを得た場合、そのチームは次に優先権が発生したときに敗北する。これらは状況起因処理である。
プレイヤーが1個以上の毒カウンターを持っている場合、あるいは双頭巨人戦においてチームが1つ以上の毒カウンターを持っている場合、そのプレイヤー(達)は「毒を受けている/poisoned」と言う。
毒カウンターに関連したキーワード能力には、有毒と感染が存在する。
- なお、自分が得た毒カウンターを取り除く手段は非常に限られており、灯争大戦現在で、Leeches、解放された者、カーン/Karn Liberated([-14]忠誠度能力)の2枚のみ。
- ほかには対戦相手からしか取り除けない陽光浄化者/Suncleanser(ETB能力)、裏切りの対価/Price of Betrayalも存在する。
その他
初出はレジェンド。それからビジョンズまでいくつかの毒カウンター関連のカードが作られていた。しかし10回攻撃を通してやっと対戦相手を葬れるようなクリーチャーばかりであり、それだけ攻撃が通るならば通常のクリーチャーで20点のライフを削っても同じこと。クリーチャーとしての性能も高いとは言えず、まともに活躍した毒関係カードは炎の鞭/Fire Whipとのコンボで攻撃に頼らずに2個の毒カウンターを置けるマーシュ・バイパー/Marsh Viperくらいであった。
ウェザーライト以降は毒関係のカードが収録されず、その後長らくこのルールは半ば忘れ去られていたが、時のらせんで沼地の蚊/Swamp Mosquitoがタイムシフトされて復活。未来予知では新規カードの悪性スリヴァー/Virulent Sliverも登場し、有毒というキーワード能力も作られた。
悪性スリヴァーの活躍は目覚ましく、プロツアーサンディエゴ07(双頭巨人戦ブースター・ドラフト)の準決勝で毒カウンターによる決着が発生した。さらにインビテーショナル07においても、悪性スリヴァーとハートのスリヴァー/Heart Sliverによる毒殺システムを組みこんだヴィンテージのハルクフラッシュを使用するTiago Chanが見事優勝を飾った。時のらせんブロック構築でも悪性スリヴァーをフル投入したデッキが構築され、それなりの戦果をあげている。
ミラディンの傷跡では感染という毒カウンターに関連したキーワード能力がまた新たに作られ、それ以外の毒カウンター関連のカードも多く収録されている。ミラディンの傷跡ブロックが使用可能な各種フォーマットでは毒殺を狙う感染デッキが一定の戦果を挙げている。
カルドハイムで久々の再登場。牙持ち、フィン/Fynn, the Fangbearer1枚のみが登場した。
- ミラディンの傷跡が出る前は、毒カウンターを与えるカードはいずれも黒か緑、またはアーティファクトのカードであった。
- 20点のライフ減らすところを10個の毒カウンターで済ませられるので、よく「毒カウンター1個はライフ2点に相当する」と言われる。
- 前述の通り、ライフと比べて回復手段が非常に限定的なため、ダメージ以上に効果的なケースも多い。逆に、ライフを減らす手段と併用する意味合いが薄い事が欠点。かといって対戦相手への攻撃手段を毒カウンターのみに頼ると、対戦相手はライフロスのデメリットやコストを19点まで使い放題となる。
- Mark Rosewaterは、ミラディンの傷跡で感染を収録する際、毒カウンターとライフの差別化のために「毒カウンターは決して取り除けなくする」という方針を立てた[1]。だがその後プレイヤーの反応などから「マジックに毒を乗り越える手段があって良いのかどうか」「ライフと毒を全く違うものとして扱うべきか」を検討する必要があるとの発言を行っている[2]。
- Magic: The Gathering for PCの最終ボスはライフが非常に多いので、毒カウンターで倒すのも有効な手段の1つ。
- 時のらせんブロックでの復活以前に、一度インビテーショナルカードで危うく(?)復活しそうになった(闇の腹心/Dark Confidant参照)。
- 2011年4月より、双頭巨人戦ではチームごとに毒カウンターをカウントすることになり、「チームで15個得た場合、そのチームは敗北する」「チームで1つ以上得ている場合、そのチームの各プレイヤーは『毒を受けている』とする」と変更された[3]。
- ミラディンの傷跡ブロックの各エキスパンションのブースターパックには、トークン・カードのスロットに毒カウンター用の注釈カードが封入されていることがある。エキスパンションごとにそれぞれデザインが異なる。
毒関係のカード一覧
キーワード能力
- 有毒(悪性スリヴァー/Virulent Sliver)
- 感染(「感染」でテキスト検索)
その他の毒能力を持つクリーチャー
- 墓所のコブラ/Crypt Cobra
- マーシュ・バイパー/Marsh Viper
- 地獄の蠍/Pit Scorpion
- 剣歯コブラ/Sabertooth Cobra
- スークアタの暗殺者/Suq'Ata Assassin
- 沼地の蚊/Swamp Mosquito
- 牙持ち、フィン/Fynn, the Fangbearer
毒を受けていることを参照するカード
- 敗血のネズミ/Septic Rats
- つながれた喉首追い/Chained Throatseeker
- 堕落した決意/Corrupted Resolve
- ヴィリジアンの背信者/Viridian Betrayers
毒能力に関係するその他のカード
- Leeches(毒カウンターを失い、その分のダメージを受ける)
- 毒蛇製造器/Serpent Generator(毒能力を持つクリーチャー・トークンを生成する)
- 蛇教団の聖儀式/Snake Cult Initiation(エンチャントしているクリーチャーに有毒3を与える)
脚注
- ↑ Something Wicked This Way Comes, Part 1/おかしなことがやってきた その1(Feature 2010年9月6日 Mark Rosewater著)
- ↑ State of Design 2011/デザイン演説2011(Making Magic 2011年8月22日 Mark Rosewater 著)
- ↑ March 18 2011 DCI Banned & Restricted List Announcement/2011年3月18日制限禁止リスト告知(News 2011年3月18日 WotC著)
参考
- ストーム値:『ミラディン』『ミラディンの傷跡』ブロック(Making Magic 2018年6月11日)
- 忍耐(Making Magic 2019年9月2日)
- 「毒カウンター」でテキスト検索
- 敗北条件
- ルーリング
引用:総合ルール 20231117.0
- 1 ゲームの考え方
引用:総合ルール 20231117.0
引用:総合ルール 20231117.0
- 8 多人数戦ルール
- 810 「双頭巨人戦」変種ルール
- 810.10 プレイヤーに毒カウンターを得させる効果は、各プレイヤーにそれぞれ独立に起こる。毒カウンターはチームで共有される。
- 810.10a 何らかの効果が各プレイヤーに何個の毒カウンターがあるのかの情報を必要とする場合、その効果はそのチームの持つ毒カウンターの数を用いる。プレイヤーの対戦相手に何個の毒カウンターがあるのかの情報を必要とする場合、その効果はその対戦相手 チームの持つ毒カウンターの数を用いる。
- 810.10b 何らかの効果がプレイヤーから毒カウンターを失わせる場合、そのプレイヤーのチームはその数の毒カウンターを失う。
- 810.10c 何らかの効果によってプレイヤーが毒カウンターを得られない場合、そのプレイヤーのチームに属するどのプレイヤーも毒カウンターを得られない。
- 810.10d ルールや効果が、プレイヤー個人がどのカウンターを持っているかを知る必要がある場合、プレイヤーが持っているカウンターの種類と、そのプレイヤーのチームが持っているカウンターの種類を用いる。プレイヤーは、そのチームが1つ以上の毒カウンターを持っている場合、「毒を受けている」と言う。
- 810.10 プレイヤーに毒カウンターを得させる効果は、各プレイヤーにそれぞれ独立に起こる。毒カウンターはチームで共有される。
- 810 「双頭巨人戦」変種ルール