突然の衰微/Abrupt Decay
提供:MTG Wiki
打ち消されない軽量パーマネント除去呪文。燻し/Smotherと大渦の脈動/Maelstrom Pulseを足して2で割ったような範囲と言える。
アーティファクトやエンチャントをメインデッキから対策しつつ、単純にビートダウンに対するクリーチャー除去としても燻しと同等の十分な性能がある優秀な単体除去。汎用性・確実性ともに高く、2マナのインスタントとしては破格のスペックである。ただしほとんどのフィニッシャーやプレインズウォーカーは範囲外であり、コントロールやランプ系のデッキには効果的でない場合もある。
スタンダードでも十分に強力。通常のパーマネントに加え、点数で見たマナ・コストが0扱いのトークンも狙い目となる。当時のルールでは変身する両面カードの第2面に対しても有効だった(詳細は両面カードの項を参照)。一方でビートダウンでも地獄乗り/Hellriderや聖トラフトの霊/Geist of Saint Traftなどの対処できないパワーカードが一部存在するため注意は必要。基本セット2014で再録された変わり谷/Mutavaultは目の上の瘤。
軽くて優秀なカードが多く、より低マナ域に特化した構成になりがちなモダンやレガシーではさらに確実性が増す。それらのフォーマットでは危険なパーマネントの数や種類が多いので、低マナでさえあればカード・タイプを問わず幅広く対処できる利点が際立つ。また打ち消されないため上位の空民、エラヨウ/Erayo, Soratami Ascendant・相殺/Counterbalance・虚空の杯/Chalice of the Voidといった置物によるロックに対してメインデッキから対処できるのも大きな強みである。実際にこれらの環境ではこのカードの登場により評価が変わってしまったカードも多く、また逆に「点数で見たマナ・コストが4以上である」ということが一種の除去耐性として扱われたりもする。
- 燻しと異なり、ミシュラランドに対処できず、再生を許す点には注意。
- 打ち消されないとは言っても、対応して呪禁を与えられたり明滅されたりすれば立ち消えるし、呪文滑り/Spellskiteなどで対象の変更もされうる。後者の場合は対象の範囲が幅広いことが仇となりやすい。
- 緑の打ち消されないという役割は本来クリーチャー限定なのだが、このカードの場合はサイクル全体の整合性を取るため、役割をやや拡張して適用している[1]。
- コジレックの審問/Inquisition of Kozilekと組み合わせれば3マナ以下の土地でないパーマネントが戦場に出る前にもシャットアウトできる。
- イラストで酷く老朽化しているのはニヴィックスのサイクロプス/Nivix Cyclops(イラスト)。
- 2016年のワールド・マジック・カップ予選参加者に新規イラスト版のプロモーション・カードが配布される[2]。
関連カード
サイクル
ラヴニカへの回帰の打ち消されないカードのサイクル。いずれも2色のレア。
- 殺戮遊戯/Slaughter Games
- 至高の評決/Supreme Verdict
- 対抗変転/Counterflux
- 突然の衰微/Abrupt Decay
- ロクソドンの強打者/Loxodon Smiter
参考
- ↑ Card Day's Night/ラヴニカがやって来る!ヤァ!ヤァ!ヤァ!(Making Magic 2012年9月24日)
- ↑ WMC and WMCQ Changes Announced at PT Oath of the Gatewatch/ワールド・マジック・カップおよびワールド・マジック・カップ予選についての変更 (Pro Tour Oath of Gatewatch 2016年2月7日)
- It Also Speaks for Itself(Top Decks、2012年9月6日 文:Mike Flores)
- 突然の衰微(Card Preview 2017年3月1日)
- 振り返ってみると その1(Making Magic 2017年3月6日)
- カード個別評価:ラヴニカへの回帰 - レア
- カード個別評価:モダンマスターズ2017 - レア