呪われた巻物/Cursed Scroll
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テンペスト・ブロック時の環境を大きく高速化させた、超優秀ダメージソース・アーティファクト。
効果は単純に言えば、自分の手札でクジ引きゲームをし、当たったら対象にダメージを与えるというもの。普通のくじ引きとは異なり、マジックでは手札が1枚のみになることや、手札に同名カードが揃う事は珍しくない。つまり、「確実に当てる」事が極めて容易なのである。
必然的に、手札の枚数が少なくなるデッキでの使用が向いている。高速で手札を消費していく赤や黒や緑の超速攻デッキで重宝された。また自分の手札を少なく保つことで有利になるシステムとも相性がよく、罠の橋/Ensnaring Bridgeと無のブローチ/Null Broochでロックするエンプティ・ハンドロックではフィニッシャーとなった。
1マナと非常に軽いにもかかわらず放っておくとゲームを決めてしまうため、同時代のコントロールデッキにとっては頭痛の種であった。ネビニラルの円盤/Nevinyrral's Diskで纏めてリセットしたり、呪われた巻物以上のペースで回復したり(ダンシング・ノーム)、コントロールを確立するよりもコンボを決めることに重点を置いたりといった工夫が試みられた。
1998年7月1日より、テンペスト・ブロック構築で禁止カードに指定された。
ルール
- 公開したカードの当たり外れに関係なく、対象は選ぶ。カード名の指定とカードの公開は解決時なので、起動時に行う対象の指定はそれより前の時点である。
- 手札が0枚のときに起動しても、ダメージを与えることはできない。指定したカード名のカードを公開することがありえないからである。
- 勿論、手札にないカードを指定してもよい。2点ダメージの可能性よりもブラフを張りたい局面も多い。上手く使えばそれなりに有効。
- 相手のライフが残り8で、相手のターン終了時に手札1枚で起動、「指定:火炎破/Fireblast」で投了を促したことも実際にあった。相手の投了後に見せた手札はジャッカルの仔/Jackal Pupであった。(2001/12/27 Best Play of the Weekより)
- 2006年10月のオラクル変更までは、公開するカードを対象の対戦相手が無作為に選ぶように指定されていた。無作為なら自分が選んでも変わらないはずなのだが、気分の問題だったのだろう。
その他
- 日本語版の初期版にはエラーがあり、起動コストが『(2),(T):』となっている。こちらの方がややシングルカード価値が高い。
- 今ではテンペスト・ブロックのトップレアの一枚だがテンペスト発売時点ではさほど注目されてなかった。マジックでクジ引きゲームをさせるというファンデッキ向けのような効果がカスレアを彷彿とさせたのだろう。実際使ってみるとクリーチャーに対してもダメージを与えられるなどコストに対してありえないほど強い事が分かり、相場と人気が急上昇した、また、当時の赤の台頭と黒ウィニー&白プロテクションシャドーの活躍も追い風になっていたと言えるだろう。
- テンペスト・ブロックがスタンダード落ちした際、ゲームぎゃざに掲載されたコラムの序文が印象的だった。
- 色んなカードがいなくなるんだねえ。
- 呪われた巻物とか呪われた巻物とか呪われた巻物とか・・
- それほどこのカードに存在感があったというだけの話であり、他のカードは惜しむ価値も無いほど弱かったという訳ではない。テンペスト・ブロックはこれの他にも強力なカードが多数存在している。
- このカードのイラストは、知識の井戸/Well of Knowledgeのイラストの続きになっている。
- 時のらせんにて、この能力を元にした巻物の大魔術師/Magus of the Scrollが作られた。