冒涜の悪魔/Desecration Demon
提供:MTG Wiki
クリーチャー — デーモン(Demon)
飛行
各戦闘の開始時に、いずれの対戦相手もクリーチャーを1体生け贄に捧げてもよい。プレイヤー1人がそうした場合、冒涜の悪魔をタップし、これの上に+1/+1カウンターを1個置く。
ダブルシンボルとは言え4マナ6/6飛行というすさまじいマナレシオのデーモン。ただしペナルティ能力として、対戦相手がクリーチャーを1体生け贄に捧げると、満足して戦意を喪失してしまう。そして捧げられた供物は+1/+1カウンターとなって悪魔を太らせる。
飛行を持ってはいるが、ペナルティ能力のおかげで、実質的に地上クリーチャーやタップ状態等でブロックに参加できないクリーチャーからもチャンプブロックされてしまうような形になる。あるいは防御の面でも、対戦相手のクリーチャーが多いと攻撃もブロックも一切しないままゲームが終了する可能性がある。
とはいえ、地上クリーチャーが束になってブロックできるわけではないので、戦闘で倒すことは難しく、順調に相手クリーチャーの頭数を減らすことはできる。また生け贄に捧げられる度にサイズが膨らんでいくので、攻撃に参加できなかったターンの遅れをある程度取り返すこともできる。例えばこれ1体で対戦相手のライフを20点削る場合、単純に1回タップされるだけなら、6点×4ターンに対して7点×3ターンとクロックは変わらない。
構築で使うなら、生け贄要員を減らせる除去満載のコントロールデッキや、殴り合い上等な速攻ビートダウンデッキにおける最後の一押しなどに向いているだろう。未練ある魂/Lingering Soulsや墓所這い/Gravecrawler、トークンを出す能力を持つプレインズウォーカーなどクリーチャーを繰り返し展開できるシステムに弱いのは難点だが、弱点がわかりやすいため補強もしやすく、忌むべき者のかがり火/Bonfire of the Damnedや死の支配の呪い/Curse of Death's Hold、ゴルガリの魔除け/Golgari Charmなど小型クリーチャーの殲滅に向いたカードを多めに投入するとお互いの弱点をカバーすることができる。
黒でタフネスも高いものの、基本的に除去耐性が無いのも難点。例えば悲劇的な過ち/Tragic Slipなどで簡単に除去されてしまう。 環境の影響を比較的受けやすく、効果的な相手とそうでない相手がわかりやすいのでメインデッキとサイドボードの兼ね合いも考えて投入していきたい。
スタンダードでは、当初は他の多色の優秀なクリーチャーが優先されることが多かったが、基本セット2014発売後に登場した黒緑コントロールでは主力として採用されている。
テーロス参入後は一転、マナレシオの高さと信心の稼ぎやすさから、黒を使う様々なデッキのメインアタッカーとなり高評価を得る。各種パワーカードや万能除去のローテーション落ちといった環境の変化により、ペナルティ能力にはそれ以前より気を付けて対処する場面も増えている。
リミテッドでは、セレズニアに特化でもしない限り大量にクリーチャー・トークンが並ぶことはないので素直に強い。デーモンにありがちなこちら側に対するデメリットもないので使い易い。
- 2つ目の能力が誘発するのはアップキープ開始時ではなく各戦闘の開始時。冒涜の悪魔が攻撃する、もしくはブロックするかどうか判る前にプレイヤーに生け贄に捧げるかどうか選択させる事になる。またその後にアンタップする手段があれば、再度相手の妨害を受けることなく戦闘に参加できる。
- 多人数戦の場合、ターン順で対戦相手がクリーチャーを生け贄に捧げる選択を行う。前のプレイヤーが生け贄を捧げていても後続のプレイヤーは望むならクリーチャーを生け贄に捧げてもよい。ただし、何体クリーチャーが生け贄に捧げられても冒涜の悪魔の上に置かれる+1/+1カウンターは1つである。
- 血の芸術家/Blood Artistや陰鬱もちのカードなど、クリーチャーが死亡するか戦場を離れた際に効力を発揮するカードと相性がよい。ただし、対戦相手のそれらをサポートしてしまう可能性もある。
- 対戦相手が鷺群れのシガルダ/Sigarda, Host of Heronsをコントロールしていると、デメリットを無視できる友情コンボが成立する。殺戮の波/Killing Waveとは反対で「AすればBする」のAが生け贄なので成立するコンボである。