常磐木
提供:MTG Wiki
常磐木(Evergreen)は、あるメカニズムが、ブロックのテーマや世界観を問わず、どんなセットでも収録され得るものであることを指す言葉。ブロック固有の(あるいはエキスパンション固有の)メカニズムと対になる概念である。
元はR&D内で使われていた俗語だが、未来予知における接死・絆魂・到達・被覆の制定を契機に、公式記事中で広く使用される言葉となった。
- 読みは「ときわぎ」。
目次 |
解説
キーワード能力やキーワード処理の中には、「飛行」や「再生する」のように、毎セットに渡って継続的に採用され、常連として定着しているものがある。このようなものは常磐木メカニズム(Evergreen mechanics)、常磐木キーワード(Evergreen keyword)などと呼ばれ、ルール用語の中でも特に基本的なものとして位置付けられている。
毎回最低1枚は収録されるのが基本だが、絶対ではない。例えばイーブンタイドに到達はないし、アラーラ再誕やイニストラードに土地渡りはない。「いつでも説明なしに収録される可能性のあるメカニズム」「開発部がカードをデザインする際、必要ならいつでも使ってよいメカニズム」というのが、より正確な定義と言える。
多くは直観的に理解しやすく、汎用性の高いものとされている。逆にブロック固有のメカニズムが無秩序に再録されることがないのは、ブロックのテーマや世界観を反映したその性格から、他のブロックにはそぐわないフレイバーを持っていたり、あるいは単に複雑であったりするからである。例として、飛行とシャドーはよく似た能力であるが、前者はあらゆる次元/Plane、あらゆる時代の有翼生物に普遍的に見られる性質を表したものであるのに対し、後者は「ラースの被覆/Rathi Overlayの影響でサルタリー/Soltariら一部の種族に備わった特殊な性質」という背景ストーリー上の設定を与えられており、他の時代、他の次元のクリーチャーがこれを有していると不自然になってしまう(なお、特殊な存在である時のらせんブロックでは再録された)。
- よく使われるメカニズムであることから、後からキーワード化されるものも多い。速攻、警戒、瞬速など。
- 多相は少し事情が異なる。これはローウィン・ブロック固有のキーワード能力であり、常磐木メカニズムのキーワード化でもオンスロート・ブロックのキーワードの再録でもないため、霧衣の究極体/Mistform Ultimusの能力は多相に改められていない。
- evergreenは常緑、すなわち植物が年間を通して枯れず、落葉しない様を指す言葉である。常磐(ときわ)は本来時を経ても変わらない岩を指す言葉だが、常緑の意味でも用いられるようになった。またどちらもより一般的に、永久不変であることの比喩としても使われる。
常磐木メカニズム一覧
いずれも基本セット2013現在のもの。
キーワード能力
接死、防衛、二段攻撃、エンチャント、装備、先制攻撃、瞬速、飛行、速攻、呪禁、威嚇、土地渡り、絆魂、プロテクション、到達、被覆、トランプル、警戒の18種。
- 総合ルールではCR702.2~702.19が常磐木、CR702.20以降が非常磐木となっている。キーワード能力#CR順一覧も参照。
- かつて常磐木だったキーワード能力にはバンド、ランページ、畏怖がある。
- 被覆は呪禁のキーワード化以降登場していない。CR順では未だ常磐木の位置にあるが、今後登場する予定があるのか、単にCRの再整理が行われていないだけなのかは不明。
キーワード処理
起動する、つける/はずす、唱える、打ち消す、破壊する、捨てる、交換する、追放する、格闘を行う、プレイする、再生する、公開する、生け贄に捧げる、探す、切り直す、タップする/アンタップするの18種。
- 総合ルールではCR701.2~701.17が常磐木、CR701.18以降が非常磐木となっている。キーワード処理#キーワード処理一覧も参照。
- キーワード能力と比べ、「毎回使われるメカニズム」よりも「必要ならいつでも使ってよいメカニズム」としての性格が強い。プレイする、交換する、はずすなどは特に顕著である。
能力語
現時点では、常磐木メカニズムである能力語は存在していない。
その他
代表的なものは破壊されない、打ち消されない、ブロックされない、キャントリップなど。