輪の信奉者/Disciple of the Ring
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クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
(1),あなたの墓地にあるインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を追放する:以下から1つを選ぶ。
・クリーチャーでない呪文1つを対象とする。それのコントローラーが(2)を支払わないかぎり、それを打ち消す。
・ターン終了時まで、輪の信奉者は+1/+1の修整を受ける。
・クリーチャー1体を対象とし、それをタップする。
・クリーチャー1体を対象とし、それをアンタップする。
変異種/Morphlingの亜種である、多機能な起動型能力を持ったクリーチャー。マナに加えて自分の墓地のインスタントかソーサリーを追放することを起動コストとする。
モードはそれぞれ呪文貫き/Spell Pierce相当の打ち消し、+1/+1修整、クリーチャーのタップおよびアンタップ。墓地のリソースを消費してしまう代わりに、歴代の変異種の亜種達と比べて自身以外にも影響を与えられる効果が揃っており、コントロール力に優れる。
1番目のモードにより擬似的な除去耐性を持たせることができるほか、別のクリーチャーに対する除去や対戦相手の使う打ち消しやドロー呪文、プレインズウォーカーなども牽制できる。様々な局面で有用であり、4つのモードの中でも特に中核的なモードとなる。2番目のモードは一時的な強化だが、これも墓地のリソースを消費してしまうため燃費は悪い。打点向上に使うのではなく、引き裂く流弾/Rending Volleyや極上の炎技/Exquisite Firecraftのような1番目のモードで処理できない火力から耐える場合など、ここぞという局面で使いたい。3番目と4番目のモードは些細な効果だが柔軟性が高く、擬似警戒の付与やブロッカーの排除といった戦闘を有利に進めるために利用できるほか、タップ能力を繰り返し起動するなどコンボ的運用も可能。
様々な局面に対応できる能力によって柔軟性に優れる強力なカードだが、能力の起動に墓地を消費する点が最大のネック。スタンダードで共存する探査や魔巧とのディスシナジーは深刻であり、特に時を越えた探索/Dig Through Timeを始めとした強力な探査呪文のとの併用が困難である点は無視できない弱点。歴代の変異種の亜種達と比べて能力の使用に限度があるという点から、「単体で戦場を支配するフィニッシャー」として扱うのは難しい。どちらかと言うと「別の勝ち手段を強固にバックアップするシステムクリーチャー」として扱うのが適していると言える。手放しで採用できるカードではなく、デッキ構築の段階からしっかりとフォローできるような構成を考える必要がある。
- 変異種やその亜種が複数の起動型能力を持っていたのに対して、これは1個の起動型能力が複数のモードを持つ形になっている。