減衰球/Damping Sphere
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アーティファクト
2点以上のマナを引き出す目的で土地が1つタップされるなら、それは他のタイプや点数の代わりに(◇)を生み出す。
プレイヤーが各呪文を唱えるためのコストはそれぞれ、そのプレイヤーがこのターンに唱えた他の呪文1つにつき(1)多くなる。
土地からの複数マナ生産と、複数回の呪文を唱えることとを制限する妨害系アーティファクト。
複数マナを生み出すような土地を採用しているデッキはそのマナ能力を戦略の根幹に据えている場合が多いので、この制限はかなり強烈に作用することが見込まれる。また2番目の能力は、チェイン・コンボデッキはもちろんのこと、1ターンに複数のクリーチャーを展開する軽量アグロデッキ相手にも有用。反面、毎ターンマナを使い切る重量アクションを押し付けてくるミッドレンジデッキや自分のターンとこちらのターンとで1回ずつ動ければ充分なコントロールデッキ、あるいはコンボであっても1アクションで完成するようなタイプのコンボデッキといった相手には効果は薄い。
真価を発揮するフォーマットは、凶悪な複数マナランドや強烈なコンボデッキ、および爆発的な展開力のアグロデッキが渦巻くモダンおよびエターナルだろう。ただしエターナルではこれ自体が2マナといささか重いのが玉に瑕となり、これを最速で戦場に出すために自身が2マナランドを使う…などとなればもはや本末転倒である。また妨害手段として他の選択肢が豊富に存在する環境でもあるため、これが活躍できるのはやや限られたメタになると言える。
その一方でモダンにおいては、このカードの主な対策対象であるウルザトロンが大きく動き出すのが3ターン目であり、それに先じて設置することのできるこのカードは非常に有効である。ストームデッキも、「2ターン目のゴブリンの電術師/Goblin Electromancerか遵法長、バラル/Baral, Chief of Complianceからの3ターン目けちな贈り物/Gifts Ungiven」が基本ルートであり、これを最速で置かれてしまえば何らかの手段でどかさなければならないため効果がある。その他にもバウンスランドがデッキの根幹であるAmulet Comboにも有効なメタカードであり、それらのデッキが上位を占めている環境ではサイドボードに非常に高い採用率を誇っている。ただしウルザトロンを相手にするときは「このカードを置いたは良いが、もたもたしているうちに対戦相手が土地を並べてしまい、結局高マナ・コストのカードを唱えられて負けてしまった。」ということもありえる。
- 1番目の能力に関して、英語版のルール文章には「if」が用いられているが、これはif節ルールの制約下にはない。if節ルールは誘発型能力に関するルールであり、一方この能力は置換効果を生み出す常在型能力である。
- 減衰/Dampingの名を持つカードは過去に減衰のマトリックス/Damping Matrixと減衰機関/Damping Engineが存在し、いずれも妨害能力を持つアーティファクトである。
ルール
- 1番目の能力
- 「2点以上のマナを引き出す目的で土地が1つタップされる」とは「土地の、起動コストにタップ・シンボルを含むマナ能力が起動され、それが解決されて2点以上のマナを生み出す」ことを意味する。(→マナを引き出す目的でタップする)
- 繁茂/Wild Growthがエンチャントされた森/Forestからマナを引き出す場合、減衰球の効果は受けない。森と繁茂がそれぞれ1マナを生み出しているだけであり、森が2マナを生み出しているわけではない。
- マナの反射/Mana Reflectionをコントロールしている状態で森からマナを引き出す場合、減衰球の効果を受ける。
- マナのタイプと点数のみが変更される。マナの用途の制限や使用したときに起こる効果、氷雪マナなどの、マナが持つ性質はそのままである。
- 複数の置換効果がある場合、土地のコントローラーが適用する順番を選ぶ。
- 例:あなたがマナの反射をコントロールしているときに、Lake of the Deadの2番目のマナ能力を起動したとする。
- 減衰球→マナの反射の順で適用した場合、生み出されるマナは(◇)(◇)である。
- マナの反射→減衰球の順で適用した場合、生み出されるマナは(◇)である。
- 例:あなたがマナの反射をコントロールしているときに、Lake of the Deadの2番目のマナ能力を起動したとする。
- 2番目の能力