罪人逮捕/Collar the Culprit
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タフネスを参照する、白の限定的な単体除去呪文。光の柱/Pillar of Lightの亜種であり、その下位互換。
4マナと重く、小型クリーチャーや頭でっかちを除去することができないなど、いささか汎用性に欠ける性能。さすがに構築ではより汎用的な除去を採用すべきだろう。
一方、リミテッドではファッティをインスタント・タイミングで排除できるだけでも悪くない。特にパワー2-3程度の小粒で素早く攻め立てるボロスカラーにとっては、序盤からブレーキをかけてくる壁役への対策として丁度いい。とはいえ何も考えずに積むと腐ることもあるので、敵の戦力を見てサイドボードから投入しても良いだろう。
- 小技として、奨励/Take Heartのような強化と組み合わせれば討ち取れる範囲が広がる。カード・アドバンテージを失ってしまうので使用は緊急時に限られるが、覚えておいて損はないだろう。
- "Collar"は衣服の襟、あるいは首飾りや首輪を表す言葉だが、ここでは「首枷・束縛」という意味から「逮捕する」ことを表す動詞的な用法で使われている。
ストーリー
このカードは、都市への破壊活動を行うグルール一族/The Gruul Clansの巨人をボロス軍/Boros Legionの小隊が鎮圧しようとする場面を描いている。
イラストとフレイバー・テキストは一斉検挙/Citywide Bust(イラスト)と繋がっており、機能もよく似たものとなっている。コレクター番号も隣り合っており、公式のカードギャラリーで真っ先にこの2枚が目に入るため非常に目立っている。
「管区四箇所でグルールの暴徒の報告。でかいのから始めて順番に片付けろ。」(出典:罪人逮捕/Collar the Culprit)
「お前たち、きっと留置場を気に入るよ。最高にまずい飯。とても低い天井。」(出典:一斉検挙/Citywide Bust)
その後、ラヴニカの献身ではさらなる続きの公判への移送/Bring to Trialが登場。容疑者はアゾリウス評議会/The Azorius Senateに引き渡され、裁判所へ移送させられている(イラスト)。
「さあ入れ、大きいの。頭には気をつけろ。」(出典:公判への移送/Bring to Trial)
開発秘話
このカードと一斉検挙/Citywide Bustの「高いタフネスを持つクリーチャーを破壊する」という効果は、カラーパイにおける白の役割上、適正かどうかについて色の協議会で議論を巻き起こした[1][2]。
白は復仇/Reprisalに見られるように大型クリーチャーを破壊することに長けていたが、4/1が大型として扱われ3/4は違うというのはおかしいという考え方から、高いタフネスを持つクリーチャーを破壊するのは白の役割だという肯定的な意見があった。一方で、赤や黒にもタフネスを参照するカードが存在しており、それは火力やマイナス修整と関連しているという考え方から、白の役割ではないという否定的な意見も存在した。しかし火力やマイナス修整は小さなクリーチャーを殺す効果であり、赤と黒は大型クリーチャーを殺すのには長けていないとされた。また青と緑もクリーチャーを殺す色ではないため、除外された。
最終的に「高タフネスを破壊する」ことは大型クリーチャーを破壊できる白が一番近いと結論づけられた。ただし、これは今後も似たカードが頻繁に作られることを示すわけではない。
- このカード・セットには「タフネス関連」の小テーマも存在していたため、それに合わせたバリエーションとみなすことができた。ラヴニカのギルドでタフネスを参照するのは、これらの他には切断された糸/Severed Strandsとヴラスカの石睨/Vraska's Stoneglareが実際に収録されている。
- 記事の中で「(白のカードが)タフネス4以上を破壊する、ということは一度もなかった。」と書かれているが、実際には運命再編にて勇敢な姿勢/Valorous Stanceが作られており、この記述は誤りである。更に言えば追放する光の柱/Pillar of Light、タフネス3以上を条件とする停止の場/Suspension Fieldも過去に存在している。
- 一定以下のタフネスを破壊するカードには絞殺の煤/Strangling Soot、肉潰しの巨人/Fleshpulper Giantなどが存在している。
参考
- ↑ 都からの話(Making Magic 2018年9月24日)
- ↑ M-Files: Guilds of Ravnica – Monocolor/Mファイル『ラヴニカのギルド』編・単色(Play Design 2018年10月5日)