誘発型能力
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誘発型能力/Triggered Abilityは、特定の条件を満たすたびに誘発される能力である。
解説
誘発型能力は誘発条件と効果を持ち、「〜とき/when」「〜たび/whenever」「〜時に/at」の語を含む一節から始まる「誘発条件、効果」という書式で書かれている。
誘発条件はどういったイベントで誘発するのかを定義する。場合によっては、イベントではなくゲームの状況によって誘発されることもある(状況誘発)。
- まれに、誘発条件が能力の最初ではなく途中に書かれているオブジェクトもある。
- 呪文や能力の効果によって、後で何かを行う誘発型能力(遅延誘発型能力)が生成される場合がある。遅延誘発型能力については、遅延誘発型能力を参照。
ルール
誘発型能力はその誘発条件を満たすたびに(優先権の有無によらず)誘発する。誘発した能力は、次にプレイヤーが優先権を得るときにスタックに積まれる。ただし、マナ能力である誘発型能力は例外で、スタックに置かれずに即座に解決される。
誘発条件のうち、領域変更誘発、状況誘発についてはそれぞれ該当ページも参照。
- 一旦スタックへ能力が乗ってしまえば、誘発した能力を持つパーマネントが戦場に存在しなくても解決される。
- 誘発条件の直後に「〜場合(if)」というテキストが続いている場合、その誘発型能力はif節ルールに従う。
- 誘発型能力は呪文ではない。呪文や起動型能力を打ち消す効果では、誘発型能力は打ち消せない。打ち消すなら、もみ消し/Stifleや虚空粘/Voidslimeなど、誘発型能力を対象にできるものが必要。
- ヨーグモスの悪魔/Yawgmoth Demonの能力のように、「〜してもよい」と書かれた誘発型能力がある。この場合も、行動をする意思の有無によらず、誘発条件を満たせば誘発しスタックに乗る。行動するかしないかの選択は、能力の解決時に行う。
- 「〜したとき、これを生け贄に捧げてもよい」といった能力は、生け贄に捧げるかどうかを決定するのは、能力の解決時である。よく勘違いされるが、「生け贄に捧げることによって能力がスタックに乗る」わけではない。
- 「〜しないかぎり…する」は「〜してもよい。そうしない場合、…する」と等価である。
- 対象を取る誘発型能力は、スタックに乗るときに(つまり、別の呪文を唱えたり能力を起動したりする機会を得る前に)対象を選ぶ。もし対象を選ぶことが不可能なら、その能力はスタックから取り除かれる。
- プレイヤーが優先権を得るに際し、まず状況起因処理のチェックが行われる。誘発型能力がスタックに乗るのはその後。この順番を間違えると対象にとれるものが変わってしまうことがあるので注意。
- 誘発型能力のコントローラーは、それが誘発したときに、その能力の発生源をコントロールしていたプレイヤーである。
- 誘発した能力は、その能力のテキストだけを持ち、他の特性は持たない。他の特性を参照する場合、大抵は能力の発生源のものを参照することになる。
- 複数の能力が同時に誘発した場合、APNAP順ルールに従って、プレイヤーは自分がコントロールする能力を好きな順序でスタックに積む(CR:101.4)。それからプレイヤーは、発生しなくなるまで状況起因処理をチェックし解決する。その際、何か能力が誘発したら、それをスタックに積む。この過程を、新しい状況起因処理の発生や、能力の誘発がなくなるまで繰り返した後、該当するプレイヤーが優先権を得る。
- 誘発型能力は、誘発イベントが1回発生するごとに、1回だけ誘発する。あるイベントが同時に複数回発生した場合には、その数だけ誘発する。
- 例:墓穴までの契約/Grave Pactが戦場にあるとする。誰かが、あなたのクリーチャーをすべて破壊する呪文をプレイしたとき、この能力は、その呪文の解決中に墓地に置かれたクリーチャー1体につき1回誘発する。
その他
- 「〜が戦場に出たとき」という誘発条件を持つ誘発型能力はCIP能力と呼ばれる。また、CIP能力を持つクリーチャーは187クリーチャーとも呼ばれる。貪欲なるネズミ/Ravenous Ratsはその代表例。
- 「〜が(戦場から)墓地に置かれたとき」という誘発条件を持つ誘発型能力はPIG能力と呼ばれる。
誘発型能力を含むキーワード能力、能力語
参考
- 誘発忘れ
- ルーリング
- 603. 誘発型能力の扱い (総合ルールビューア - Wizdom Guild)