偵察/Reconnaissance

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とりあえず攻撃させるだけさせ、都合の悪いものは無かったことにできるエンチャント

攻撃やブロック誘発条件とする能力誘発するため、その手のメリット能力持ちとの相性がよい。ただし、攻撃クリーチャー対象に取るため、プロテクション)、被覆持ちなどとの相性は悪い。

クリーチャーの殴り合いになりがちなリミテッドでは重宝する。

オラクルの変遷

戦闘ダメージの軽減

エクソダス初出時の文章欄には、戦闘から取り除かれた攻撃クリーチャーには戦闘ダメージのやりとりが発生しない旨が注釈文として書かれていた。


旧オラクル

Reconnaissance / 偵察 (白)
エンチャント

(0):対象の、あなたがコントロールする攻撃クリーチャー1体を戦闘から取り除き、アンタップする。(そのクリーチャーは、このターン、戦闘ダメージを受けず、また与えない。)


当時の第5版ルールでは、戦闘ダメージの割り振りから実際に戦闘ダメージを与えるまでの間にこの能力を起動することはできず、この注釈文には何ら問題はなかった。だが、第6版ルールで戦闘ダメージの割り振りがスタックに置かれることになったため、先述のタイミングで起動することが可能になり、そのようなタイミングで起動した場合に注釈文と齟齬が生じる問題が発生した。(→当て逃げ

当時のNetRepであるDavid DeLaneyは、1999年6月頃に「注釈文戦闘ダメージを割り振った後で戦闘から取り除いても、依然とダメージのやり取りは発生する」という裁定を出していた[1]。しかしその後、1999年7月頃のオラクル更新で、「このターン、(対象にした)そのクリーチャーに与えられる戦闘ダメージと、それが与えるすべての戦闘ダメージを軽減する。」のルール文章が追加され、先述の裁定が覆ることとなった[2]

基本セット2010発売に伴うルール改定によって、戦闘ダメージの割り振りがスタックに置かれることなく即座に処理されるようになったことから、2009年10月のオラクル更新で、先述のオラクル更新で追加された「戦闘ダメージを軽減する」の一文は不要なものとして削除された。

擬似警戒効果

第6版時のルール変更から、起動タイミング次第で警戒と同様の効果を得られるようになった。(第5版以前のルールでは、戦闘ダメージを与え終わった時点で「攻撃クリーチャー」ではなくなるため、そのようなテクニックは不可能であった。)

この擬似警戒効果は印刷時のルール(第5版ルール)の挙動とは異なることから、一時期、2014年5月のオラクル更新で、当時の挙動を再現するために、戦闘ダメージ・ステップより前にしか能力を起動できないように変更されていた。


旧オラクル

Reconnaissance / 偵察 (白)
エンチャント

(0):あなたがコントロールする攻撃しているクリーチャー1体を対象とし、それを戦闘から取り除くとともにアンタップする。この能力は、戦闘ダメージ・ステップより前にのみ起動できる。


上記のオラクル更新は、オラクル更新の告知より前に行われており、更新にいち早く気付いたプレイヤーの間で話題となった。話題の中身は「なぜ告知なしに更新したのか」、「なぜイス卿の迷路/Maze of IthOracleなど同系の効果のカードには適用されていないのか」といったものであった。また、プレイヤーの中には、初出当時のルールで想定していない挙動をオラクルで封じることをパワーレベル・エラッタの再来として危惧する者もいた。ルールマネージャーのMatt Tabakはこれらの話題を理解した上で、まだ審議中であると回答している[3]

2014年7月のオラクル更新の際に、この変更は不適当であったとして、起動タイミングの制限が取り除かれ、2014年5月の改訂が取り消された形となった。これによって、再び警戒と同様の効果を得られるようになった[4]

脚注

  1. Card Rulings Summary 99/06/16(Web Archive)(過去のルール裁定を保存していたサイト「Crystalkeep」)
  2. Card Rulings Summary 99/08/17(Web Archive)(過去のルール裁定を保存していたサイト「Crystalkeep」)
  3. Journey into Nyx Update Bulletin(Web Archive)(Daily MTG 2014年5月9日)
  4. Magic 2015 Update Bulletin(Web Archive)(Daily MTG 2014年7月17日)

参考

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