精鋭呪文縛り/Elite Spellbinder
提供:MTG Wiki
クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)
飛行
精鋭呪文縛りが戦場に出たとき、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーの手札を見る。あなたはその中から土地でないカード1枚を追放してもよい。そのカードが追放され続けているかぎり、それのオーナーはそれをプレイしてもよい。これにより呪文を唱えるためのコストは(2)多くなる。
パワー3飛行に追放型の擬似的な手札破壊のETBが付いた人間・クレリック。
全体感としては黒の帆凧の掠め盗り/Kitesail Freebooterに近く、追放したカードは2マナを追加で支払えば唱えられるものの、2マナ分の遅延をしている間に攻撃的な本体でライフを大きく削ることができる。対戦相手の土地の伸び次第では2マナ支払うのに難儀する事もあるため、早いゲームにおいては事実上の永久追放にもなりうる。また、竜巻の召喚士/Cyclone SummonerのETBなど「手札から唱えていた場合」という条件付きの能力を封じられることも覚えておきたい。
帆凧の掠め盗りとは異なり、本体が除去されても追放したカードは返って来ないしETB誘発後に除去されてもきちんと追放される。全体除去などのこちらの攻勢を捌きうるカードを抜いてしまえばゲーム主導権を握ることができる。例え対戦相手の手札に抜きうるカードが無かったとしてもそれはパワー3飛行を止める手立てが無いのと同義であり、フレンチ・バニラとして使っても十二分に活躍する。総じて白の得意なアグロ・ウィニー戦略に向いたカード。
登場時のスタンダードにおいても白単アグロやウィノータ・コンボを筆頭とした白を含むデッキで用いられている。同マナ域で幅広いパーマネントに対処できるスカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparitionと互いに穴を埋め合う形で盤面をしっかりとコントロールでき、また出来事や出現の根本原理/Emergent Ultimatum対策としてよく採用されるドラニスの判事/Drannith Magistrateともシナジーを形成する。
- 世界選手権19で優勝したPaulo Vitor Damo da Rosaのプレイヤー・スポットライト・カード。イラストは初期稿ではややふっくらしていたが、本人の要望によりすっきりとしたビジュアルに変更された。[1]
- 事前の対策は白という色の理念の一つであり、呪文のコスト増加も白のカードでよく見られる効果だが、相手の手札を確認したうえで追放するというのは類を見ない。
- コストを追加する疑似手札破壊を行うクリーチャーとしては、これ以前にもR&D Playtest cardのFrogkin Kidnapperが存在していた。もっともこちらは黒のカードである。
- なお、英語のspellbinderとは、本来の意味では、「雄弁家」「人を魅了する品物」である。シルバークイル大学/Silverquill Collegeの理念を考えると「弁舌によって相手を困惑させ、呪文の使用を躊躇わせる」という効果であるとも考えられる。(アーティファクトの呪文縛りの杖/Spellbinderは後者の意味のダブルミーニングかも知れない)