バウンスランド
提供:MTG Wiki
バウンスランド(Bounce Land)は、広義には戦場に出たときに自分のコントロールする土地を1つ手札に戻す土地の総称。定義ではプレーンシフトの棲み家も該当するが、それを含めずビジョンズとラヴニカ・ブロックのものを指すことが多い。日本では「お帰りランド」「ブーメランド」、英語圏では単純に"Karoo Land"などとも言う。
土地
乾燥高原はタップ状態で戦場に出る。
乾燥高原が戦場に出たとき、あなたがコントロールするアンタップ状態の平地(Plains)1つをオーナーの手札に戻さないかぎり、それを生け贄に捧げる。
(T):(◇)(白)を加える。
土地
アゾリウスの大法官庁はタップ状態で戦場に出る。
アゾリウスの大法官庁が戦場に出たとき、あなたがコントロールする土地1つをオーナーの手札に戻す。
(T):(白)(青)を加える。
目次 |
解説
ビジョンズのものもラヴニカ・ブロックのものも、一旦出てしまえばデメリットなく2マナを出せる。また、別の土地を手札に戻すことになるため、もみ消し/Stifleなどを使わない限りマナ加速にはならない。よって、基本土地などと比べると以下の点で違いがある。
- メリット
- 1枚の土地から2マナを生み出せる性質上、安定してマナを伸ばすことができる。たとえば、基本土地24枚の内4枚をこれに代えれば、土地からのマナ供給は実質28マナ分となる。
- 手札を減らすことなく、マナ基盤から生み出せるマナ量を増やすことができる。機能としては「土地をキャントリップドローする土地」と言い換えてもよいかもしれない。ラヴニカ・ブロック版は、同じブロックに相性がよい強迫的な研究/Compulsive Researchが存在することも利点。
総じて、序盤のテンポをさほど気にせず、バウンスランド以外の土地も相当数入れられるコントロールデッキに適している。他方、序盤のテンポを重要視する速攻デッキなどでは敬遠されがち。もちろん例外はあり、ビートダウンデッキで採用される場合もある。
前述したようにバウンスランドを破壊・バウンスされるとテンポの喪失が著しいため、使う上では基本でない土地への対策手段が環境に存在するか否かも極めて重要。ビジョンズのものが使われなかったのは、不毛の大地/Wastelandの影響も大きいだろう。
- 他に相性の良いカードとして、宝石鉱山/Gemstone Mineや氷の橋、天戸/Tendo Ice Bridge、ヒッコリーの植林地/Hickory Woodlotのような、能力の使用回数に制限が設けられているような土地が挙げられる。
- 逆に戦場に出た時にデメリットが誘発する土地とは相性が悪い。
- 他に土地をコントロールしていなくても精力の護符/Amulet of Vigorがあれば戦場を離れる前にマナを出すことが出来る。
- 踏査/Explorationなどの「1ターンに1度しか土地をプレイできない」という制限を破るカードとも相性が良い。
- 必ず2マナ出てしまうため、基本セット2010以前のルールではマナ・バーンを起こす可能性があった。
ラヴニカ・ブロック版
ラヴニカ・ブロックのものはビジョンズのそれと比べて、「戻す土地がタップ状態でもよい」「戻す土地の種類に制限がない」「出るマナが2色」と、様々な面で上位互換となっている。そのため、ビジョンズ版はほとんど使われなかったのに対し、ラヴニカ・ブロックのものは構築でもよく見られる。
- ゲートウォッチの誓いにおいて無色マナを必要とするカードが登場したため、2色のマナが出ることについては上位互換にならないケースが増えた。
自らを手札に戻すことで何度でも戦場と手札を行き来できる。そのため殴打蔦の葛/Vinelasher Kudzu、上陸など、土地が戦場に出ることで誘発する能力や、自分のパーマネントが手札に戻ることで誘発する能力とのシナジーを持つ。
コモンであるため、貧乏デッキの心強い味方でもある。また印鑑と並んでリミテッドでの多色マナ基盤の安定性に一役買っている。Pauperや統率者戦でも貴重な2色地形として使われるほか、PauperのFamiliar Comboなどではコンボパーツとして用いられていた。
- いずれのイラストもJohn Avon氏が手掛けている。
- モダンマスターズ2015に10種揃って再録。その際、稀少度がアンコモンに格上げされた。
- 統率者2017に収録されているものはなぜか稀少度が統一されていない。統率者2017の項も参照。
該当カード一覧
ビジョンズ
ラヴニカ・ブロック
- ボロスの駐屯地/Boros Garrison
- ディミーアの水路/Dimir Aqueduct
- ゴルガリの腐敗農場/Golgari Rot Farm
- セレズニアの聖域/Selesnya Sanctuary