提供：MTG Wiki

2008年4月2日 (水) 06:23時点における版

サマーマジック(Summer Magic,Edgar)

1994年夏に発売されるはずだったリバイズドのエラー修正版。 しかし、かえってエラーが増えてしまい、発売されることなくすべて廃棄された…はずだったのだが、手違いで2カートン（数量諸説あり）だけ出荷されてしまい日の目を見ることに。 いってしまえば存在そのものがエラー。 なお流出した地域は、イギリスであると言う説が有力であるが、スウェーデンなど他の地域であると言う説などいくつかあるようだ。

「サマーマジック」とは、本来この事件のことを言う。 セットの名称は、開発コード名であった「エドガー/Edgar」とするべきであるが、「サマーマジック」が定着してしまった。

サマーマジックには以下のような3種類のエラーと1種類の珍しいカードがある。

• 内枠が青の [[1]] → ブルーハリケーン（画像）

• イラストは訂正されたが、イラストレーター名が訂正されず「Jesper Myrfors」のままの Serendib Efreet
• リバイズドでイラストが差し替えられたが、相変わらずイラストレーター名が訂正されていないPlateau
• 額の魔法陣が消えている [Tutor]→画像

第４版からは、宗教的な理由により邪悪なる力/Unholy Strengthの魔法陣が消されているが、実はこの変更はサマーマジックから行われている。 このとき、他のカードに描かれている魔法陣も併せて取り除くことになったが、当時、カードイラストに魔法陣が描かれていたカードは邪悪なる力とDemonic Tutorの2種類であった。 そして、第４版にDemonic Tutorは収録されなかったため、「魔法陣の消えているDemonic Tutor」が存在するのはサマーマジック版だけとなっている（他言語版のリバイズドでも魔法陣は残ったままである）。

ブルーハリケーンはあまりにも有名だが、リバイズドに収録されているカードすべてにサマーマジック版は存在する。それぞれのレアリティも同じである。 また、このセットのカードはカードの下部に「1994」とあるので、リバイズドと容易に見分けがつく（見分けをする機会があるかはともかく）。

• パックはリバイズドと見分けがつく。

アンコモンは、存在数が一種類につき20〜30枚程度で、レアともなると、10枚程度といわれている。 そのため、レア、アンコモンには、時にとんでもない値段がつく。

前述のレアカードであるSerendib Efreetを筆頭に、ブルーハリケーンやDemonic Tutorといったいわくつきのカードは格別、 各種デュアルランド、極楽鳥/Birds of Paradise、セラの天使/Serra Angel、シヴ山のドラゴン/Shivan Dragon、神の怒り/Wrath of Godなどは、ベータの状態のよいBlack Lotusに匹敵する、あるいはそれ以上の値がつく（シヴ山のドラゴン/Shivan Dragonは、海外では人気があるようだ）。

それ以外でも、人気のあるレアは10万円を軽く越してしまう。 あまり人気のないレアですら5万円以上の値段がつく。 アンコモンでも前述の物のほかにもレアに匹敵する高値で取引されているものもある。 また、基本土地ですら5000円近い値段になる。

究極のコレクターアイテムと言ってよい。 ただし、前述の4種類のカード以外には、カードの下部の表示と、印刷が濃い目であること以外に際立った特徴があるわけではなく、カード自体のインパクトはそれほどでもない。 むしろ、その歴史的背景が希少性とあいまって値段を吊り上げたといっても良いだろう。

参考

• サマーマジック画像集:http://www.magiclibrary.net/rarities-summer.html(Magic Rarities)
• ブルーハリケーン
• エラーカード
• カードセット一覧