エスパー・レジェンズ
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2024年1月22日 (月) 14:03時点における版
エスパー・レジェンズ(Esper Legends)は、伝説のクリーチャーを主軸にした白青黒のビートダウンデッキ。主に団結のドミナリア参入後のスタンダード環境に存在する。
目次 |
概要
伝説のクリーチャー — 人間(Human) 兵士(Soldier)
先制攻撃
クリーチャーでない呪文を唱えるためのコストは(1)多くなる。
土地
(T):(◇)を加える。
(T):好きな色1色のマナ1点を加える。このマナは、伝説の呪文を唱えるためにしか支払えない。
(T):あなたがコントロールしている伝説のパーマネントの中の色1色のマナ1点を加える。
(3),(T),英雄の公有地を追放する:伝説のクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは呪禁と破壊不能を得る。
伝説の土地
(T):(青)を加える。
魂力 ― (3)(青),天上都市、大田原を捨てる:アーティファクトやクリーチャーやエンチャントやプレインズウォーカーのうち1つを対象とする。それをオーナーの手札に戻す。この能力を起動するためのコストは、あなたがコントロールしている伝説のクリーチャー1体につき(1)少なくなる。
スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thrabenによるコスト増加で、非クリーチャー呪文が多いデッキの動きを阻害しつつ、強力な伝説のクリーチャーで攻め込むアグロ~ミッドレンジ帯のデッキ。マナ基盤を安定させるため英雄の公有地/Plaza of Heroesを多く採用し、クリーチャーの大半が伝説のクリーチャーになっているのが特徴。自分もコスト増加の影響を受ける点は天上都市、大田原/Otawara, Soaring Cityなどの魂力土地を複数積んで呪文代わりに使うことでカバーしている。また、打ち消しとして復活したアーテイ/Ertai Resurrectedが用いられる。
同時期のスタンダードに存在したエスパー・ミッドレンジは白青黒のビートダウンデッキゆえに共通項が多く、混同されることも多い。両者を分ける厳格な基準は存在しないが、一般的に「サリアを採用しており、同名の魂力土地を複数積み、メインデッキの非クリーチャー呪文が皆無~極端に少ない」とエスパー・レジェンズとして分類されることが多い。公式でもこれら3点をレジェンズの特徴として挙げている[1]。また、クリーチャー主体である分エスパー・ミッドレンジに比べ早期決着を目指すことが多い。
イニストラード:真夜中の狩り〜サンダー・ジャンクションの無法者期
伝説のクリーチャー — ネズミ(Rat) 貴族(Noble)
これでないネズミ(Rat)1体があなたのコントロール下で戦場に出るたび、対戦相手の墓地にあるカード最大1枚を対象とする。それを追放する。
あなたのターンの戦闘の開始時に、「このクリーチャーではブロックできない。」を持つ黒の1/1のネズミ・クリーチャー・トークン1体を生成する。
一度は環境から消滅したが、エルドレインの森参入とローテーション期間の変更が合わさり、イニストラード:真夜中の狩り〜サンダー・ジャンクションの無法者期に復活を果たした。
エルドレインの森参入による新戦力は下水王、駆け抜け侯/Lord Skitter, Sewer Kingである。クリーチャーを大量展開する性質が策謀の予見者、ラフィーン/Raffine, Scheming Seerと噛み合っており、シングルシンボルの伝説のクリーチャーであるためマナ基盤にも優しい。なお、トークン展開枠として駆け抜け候が採用されたことで、鴉の男/The Raven Manの採用率は低下している。
- 環境における立ち位置
上記の強化点や環境の変化が合わさり、世界選手権23では使用率3位に躍り出た[2]。使用率こそエスパー・ミッドレンジには劣るものの、優勝を果たしたのはレジェンズであった。
サンプルリスト
- 備考
- 世界選手権23 優勝(参考)
- 使用者:Jean-Emmanuel Depraz
- フォーマット
イニストラード:真夜中の狩り〜機械兵団の進軍:決戦の後に期
伝説のクリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
各終了ステップの開始時に、このターンにプレイヤーがカードを捨てていた場合、飛行と「このクリーチャーではブロックできない。」を持つ黒の1/1の鳥(Bird)クリーチャー・トークン1体を生成する。
(3)(黒),(T):各対戦相手はそれぞれカード1枚を捨てる。起動はソーサリーとしてのみ行う。
伝説のクリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
あなたが伝説の呪文を唱えるたび、侵攻の伝令、ローナをアンタップする。
(T):カード1枚を引く。その後、カード1枚を捨てる。
(5)(黒/Φ):侵攻の伝令、ローナを変身させる。起動はソーサリーとしてのみ行う。((黒/Φ)は(黒)でも2点のライフでも支払うことができる。)
Rona, Tolarian Obliterator / トレイリアの抹消者、ローナ
〔青/黒〕 伝説のクリーチャー — ファイレクシアン(Phyrexian) ウィザード(Wizard)
トランプル
発生源1つがトレイリアの抹消者、ローナにダメージを与えるたび、その発生源のコントローラーは自分の手札にあるカード1枚を無作為に選んで追放する。それが土地カードなら、あなたはそれをあなたのコントロール下で戦場に出してもよい。そうでないなら、あなたはそれをマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
団結のドミナリアで英雄の公有地/Plaza of Heroesが登場したことにより、エスパー・ミッドレンジから派生した。
魂力土地や策謀の予見者、ラフィーン/Raffine, Scheming Seerにより自分の手札を捨てがちなため、鴉の男/The Raven Manが採用されていることも多い。大スライム、スローグルク/Slogurk, the Overslimeで魂力土地を使いまわす4色レジェンズという派生型も存在する。機械兵団の進軍参入後は侵攻の伝令、ローナ/Rona, Herald of Invasionの登場により、ディスカード戦略の側面がさらに増した。
- 環境における立ち位置
サリアによるコスト増加が除去や鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breakerに刺さるうえ、長期戦のリソース勝負に持ち込まれる前に勝負を決めやすいことから当時トップメタであったグリクシス・ミッドレンジに有利とされる。
団結のドミナリア参入直後はエスパー・ミッドレンジが主流であったが、グリクシス・ミッドレンジへの相性の悪さから次第にレジェンズと入れ替わるように使用率が低下していった。ファイレクシア:完全なる統一期にはエスパー・レジェンズが主流となり、プロツアー・機械兵団の進軍にも多数の使用者を送り込んだが、最終的にラクドス・ミッドレンジの壁を破ることはできなかった。これは石術の連射/Lithomantic Barrageの登場によりラフィーンが処理されやすくなったことも大きい[3]。
その後、2023年5月29日の禁止カード改定によりグリクシス・ミッドレンジは衰退。リソース戦において圧倒的なそれが環境から姿を消したことで、白青黒という色の組み合わせのトレンドはコントロールデッキへと移り[4]、エスパー・レジェンズもまた姿を消していった。
サンプルリスト
兄弟戦争期
- 備考
- Magic Online Standard Challange(2023年1月29日) 優勝 (参考)
- 使用者:JiggiestJay
- スタンダード(イニストラード:真夜中の狩り+イニストラード:真紅の契り+神河:輝ける世界+ニューカペナの街角+団結のドミナリア+兄弟戦争)
Esper Legends [2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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機械兵団の進軍期
- 備考
- プロツアー・機械兵団の進軍 ベスト16(参考)
- 使用者:Pedro Perrini(Pedro Schiaveto)
- スタンダード(イニストラード:真夜中の狩り+イニストラード:真紅の契り+神河:輝ける世界+ニューカペナの街角+団結のドミナリア+兄弟戦争+ファイレクシア:完全なる統一+機械兵団の進軍)
Esper Legends(MOM) [3] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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脚注
- ↑ Metagame Mentor: November 2022 Standard, Pioneer, and Modern Updates (magic.gg 2022年11月11日 Frank Karsten著)
- ↑ Magic World Championship XXIX Metagame Breakdown/第29回マジック世界選手権 メタゲームブレイクダウン(magic.gg 2023年9月22日 Frank Karsten著)
- ↑ Pro Tour March of the Machine Standard Metagame Breakdown/プロツアー・機械兵団の進軍 メタゲームブレイクダウン(magic.gg 2023年5月5日 Frank Karsten著)
- ↑ Metagame Mentor: The Best Standard Decks Before Wilds of Eldraine(magic.gg 2023年9月1日 Frank Karsten著)