MoMa
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デッキ名「MoMa」の由来は、以下の2つを引っ掛けている。 | デッキ名「MoMa」の由来は、以下の2つを引っ掛けている。 | ||
*[[キーカード]]の[[精神力/Mind Over Matter]]の略称。 | *[[キーカード]]の[[精神力/Mind Over Matter]]の略称。 | ||
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*[http://www.moma.org/ ニューヨーク近代美術館/The Museum of Modern Art, New York]の略称。(皮肉で)ソロプレイ時の美しさを表している。 | *[http://www.moma.org/ ニューヨーク近代美術館/The Museum of Modern Art, New York]の略称。(皮肉で)ソロプレイ時の美しさを表している。 | ||
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− | 火の玉を採用すること、またゲームの半分以上が[[ミラーマッチ]]になりかねない程のMoMaの海において、[[紅蓮破/Pyroblast]] | + | 火の玉を採用すること、またゲームの半分以上が[[ミラーマッチ]]になりかねない程のMoMaの海において、[[紅蓮破/Pyroblast]]などの[[色対策カード]]([[エクステンデッド]]では[[ゴリラのシャーマン/Gorilla Shaman]]などの[[マナ・アーティファクト]][[破壊]])を使うためもあって、[[タッチ]]赤のタイプが主流になった。 |
当時のスタンダードの禁止カード10枚の内6枚の原因となり、全ての[[構築]]環境を荒れさせ「[[MoMaの冬]]」を生み出した。その凶悪さは、 | 当時のスタンダードの禁止カード10枚の内6枚の原因となり、全ての[[構築]]環境を荒れさせ「[[MoMaの冬]]」を生み出した。その凶悪さは、 | ||
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'''第三段階(終盤)が――先手第一ターンだ。'''<br> | '''第三段階(終盤)が――先手第一ターンだ。'''<br> | ||
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− | + | 高速化と安定性を追求した結果[[魔力の櫃/Mana Vault]]、[[古えの墳墓/Ancient Tomb]]、[[真鍮の都/City of Brass]]が投入されているため、[[ライフ]]の消耗が激しい。その隙をつける[[バーン]]や[[ヘイトレッド]]などの高速デッキは、[[アンチデッキ]]として有力とされた。またコンボを阻害しながら[[クロック]]を用意できる[[マーフォーク (デッキ)#ウルザ・ブロック期|マーフォーク]]も候補の一つ。しかし総合的な安定度の関係から、MoMa自体を選択するプレイヤーが多かった。 | |
− | よく対戦が[[ソリティア]] | + | よく対戦が[[ソリティア]]になってしまうと言われるが、使われる側からするとソリティアより酷い。相手が意外な授かり物や時のらせんを唱えるたび、自分もライブラリーを切り直したりカードを引いたりする必要があるので、非常に面倒なのだ。[[金澤尚子]]女史曰く、「対MoMa用サイドボードはドラムバック満タンに詰めた漫画ガラスの仮面」だそう。ゲームが始まってすぐにソリティアになってしまうので、漫画でも読んで暇をつぶしているのが一番だと言う意味らしい。 |
− | * | + | *[[ヴィンテージ]]では2005年9月20日、レガシーでは2011年1月1日より精神力が解禁されている。そのため、同様のデッキが作られる可能性はある。 |
− | + | *[[精神壊しの罠/Mindbreak Trap]]で一応対策が可能。 | |
− | * [[精神壊しの罠/Mindbreak Trap]]で一応対策が可能。 | + | *[[R&D]]では、[[ウルザズ・サーガ]]の開発時からMoMaのようなデッキを組めることは知っていた。実際にテストデッキも作ってテストプレイしたのだが、結論は「勝利前に高確率で手札が尽きる。リスクの強いコンボデッキとしては妥当」。こんな結論が出てしまった理由となる最大かつ致命的ミスは、意外な授かり物と時のらせんの存在を見落としていたことである。 |
− | *[[R&D]]では、[[ウルザズ・サーガ]] | + | *[[1ターンキル]]率の高さなど、純粋な凶悪さだけで言えば[[メグリムジャー]]や[[ロング・デック]]などさらに上が居るが、MoMaはこれらと違って大きな大会で活躍する機会があったという点で一線を画する。→[[MoMaの冬]] |
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+ | *[[紅蓮破/Pyroblast]]はミラーマッチにおいてだけでなく、対策カードである[[秘儀の研究室/Arcane Laboratory]]などにもよく効く。瞬殺コンボデッキでありながら4枚投入された[[不毛の大地/Wasteland]]も、ミラーマッチを考慮してのものである。 | ||
==参考== | ==参考== | ||
*[[デッキ集]] | *[[デッキ集]] | ||
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+ | [[Category:青単色デッキ]] | ||
+ | [[Category:青赤デッキ]] | ||
+ | [[Category:コンボデッキ]] | ||
+ | [[Category:青単コンボデッキ]] | ||
+ | [[Category:青赤コンボデッキ]] | ||
+ | [[Category:ウルザ・ブロックを含むスタンダードデッキ]] | ||
+ | [[Category:黎明期のエクステンデッドデッキ]] |
2013年4月10日 (水) 19:42時点における版
MoMa(モマ)は、デッキ中禁止カードを6枚も輩出した、マジック史上最強クラスのコンボデッキ。MOMA/MOMa/Moma/MoMA等とも表記される。別名、『ターボ・ジーニアス、『トレイリアン・ブルー』、また単に『アカデミーデッキ』と呼ばれることもある。
デッキ名「MoMa」の由来は、以下の2つを引っ掛けている。
- キーカードの精神力/Mind Over Matterの略称。
- ニューヨーク近代美術館/The Museum of Modern Art, New Yorkの略称。(皮肉で)ソロプレイ時の美しさを表している。
目次 |
概要
エンチャント
カードを1枚捨てる:アーティファクト1つかクリーチャー1体か土地1つを対象とする。あなたはそれをタップまたはアンタップしてもよい。
ソーサリー
時のらせんを追放する。各プレイヤーは、自分の手札と墓地を自分のライブラリーに加えて切り直し、その後カードを7枚引く。あなたは土地を最大6つまでアンタップする。
アーティファクト
魔力の櫃はあなたのアンタップ・ステップにアンタップしない。
あなたのアップキープの開始時に、あなたは(4)を支払ってもよい。そうしたなら、魔力の櫃をアンタップする。
あなたのドロー・ステップの開始時に、魔力の櫃がタップ状態である場合、それはあなたに1点のダメージを与える。
(T):(◇)(◇)(◇)を加える。
基本的な動きは以下の通り。魔力の櫃/Mana Vaultや水蓮の花びら/Lotus Petalなどの軽マナ・アーティファクトを並べ、トレイリアのアカデミー/Tolarian Academyで大量のマナが出せるような状況を作る。さらに意外な授かり物/Windfallや時のらせん/Time Spiralで手札を補充し、精神力/Mind Over Matterで手札を更に大量のマナに変え、その莫大なマナをもって対戦相手に止めを刺す。エンドカードとしてはドローを兼ねたX火力として天才のひらめき/Stroke of Geniusがメインであるが、タワーデッキなどのライブラリーアウトがほぼ効かない相手や、60マナを生み出せず、少ないマナで止めを刺す必要が出てきた時の保険に、火の玉/Fireballも採用されることが多かった。
火の玉を採用すること、またゲームの半分以上がミラーマッチになりかねない程のMoMaの海において、紅蓮破/Pyroblastなどの色対策カード(エクステンデッドではゴリラのシャーマン/Gorilla Shamanなどのマナ・アーティファクト破壊)を使うためもあって、タッチ赤のタイプが主流になった。
当時のスタンダードの禁止カード10枚の内6枚の原因となり、全ての構築環境を荒れさせ「MoMaの冬」を生み出した。その凶悪さは、
今のゲームは3つのステップに分かれている。
第一段階(序盤)がコイントス。
第二段階(中盤)がマリガンチェック。
第三段階(終盤)が――先手第一ターンだ。
と言う、傍から見ればとんでもないジョークを生み出す原因となったほどである。実際、カード・プールの狭いスタンダードですら1ターンキルの発生する確率が5%を超えていたのである。カードプールの広がるエクステンデッドやヴィンテージ(当時はType1)ではもっと酷い。
手札が無いとコンボが回らないため、強いて言えば手札破壊が弱点であるとも言えるが、単に手札破壊を多めに積んだ程度ではまるで役に立たなかった。時のらせんなどのせいで一瞬で7枚まで手札が回復してしまうため、MoMaを機能不全に陥らせるほど手札を破壊するには完全に0枚に縛っておく必要があり、そして一般的な手札破壊の手段ではそれは不可能に近かった。せいぜいコンボが途中で止まってしまうのを期待できる確率がいくらか上がるといった程度でしかなく、結局は勝つためにはMoMaより相手を早く倒す→自分もMoMaでやられる前にやる、と言った結論に達してしまうのであった。
高速化と安定性を追求した結果魔力の櫃/Mana Vault、古えの墳墓/Ancient Tomb、真鍮の都/City of Brassが投入されているため、ライフの消耗が激しい。その隙をつけるバーンやヘイトレッドなどの高速デッキは、アンチデッキとして有力とされた。またコンボを阻害しながらクロックを用意できるマーフォークも候補の一つ。しかし総合的な安定度の関係から、MoMa自体を選択するプレイヤーが多かった。
よく対戦がソリティアになってしまうと言われるが、使われる側からするとソリティアより酷い。相手が意外な授かり物や時のらせんを唱えるたび、自分もライブラリーを切り直したりカードを引いたりする必要があるので、非常に面倒なのだ。金澤尚子女史曰く、「対MoMa用サイドボードはドラムバック満タンに詰めた漫画ガラスの仮面」だそう。ゲームが始まってすぐにソリティアになってしまうので、漫画でも読んで暇をつぶしているのが一番だと言う意味らしい。
- ヴィンテージでは2005年9月20日、レガシーでは2011年1月1日より精神力が解禁されている。そのため、同様のデッキが作られる可能性はある。
- 精神壊しの罠/Mindbreak Trapで一応対策が可能。
- R&Dでは、ウルザズ・サーガの開発時からMoMaのようなデッキを組めることは知っていた。実際にテストデッキも作ってテストプレイしたのだが、結論は「勝利前に高確率で手札が尽きる。リスクの強いコンボデッキとしては妥当」。こんな結論が出てしまった理由となる最大かつ致命的ミスは、意外な授かり物と時のらせんの存在を見落としていたことである。
- 1ターンキル率の高さなど、純粋な凶悪さだけで言えばメグリムジャーやロング・デックなどさらに上が居るが、MoMaはこれらと違って大きな大会で活躍する機会があったという点で一線を画する。→MoMaの冬
変遷
精神力が禁止されるまでの間に「キーカードが禁止される→代わりのカードを探す」ということを繰り返したため、時期によって大きく3つの型に分けられる。
- 初期型は上で説明された、トレイリアのアカデミーで大量のマナを出すタイプである。→初期型
- 中期型は禁止されたトレイリアのアカデミーの代わりにドリーム・ホール/Dream Hallsで精神力を戦場に出し、魔力の櫃/Mana Vaultから大量のマナを得る。→ドリームホールモマ
- 後期型はさらに禁止されたドリーム・ホールと時のらせんの代わりにそれぞれ実物提示教育/Show and Tellと先細りの収益/Diminishing Returnsを、スタンダード落ちした魔力の櫃/Mana Vaultの代わりに厳かなモノリス/Grim Monolithを用いている。→実物提示モマ
また、エクステンデッドでHigh Tideを使用するバージョンは、ハイタイドモマの名で呼ばれている。
初期型(エクステンデッド)
- 備考
- プロツアーローマ98 優勝
- 使用者:Tommi Hovi
- フォーマット
MoMa [1] | |||||||||||||||
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- 最初期型のMoMa。つまり、禁止カードが1枚も抜けていない完全体バージョンである。当然圧倒的なまでの強さを誇り、ミラーマッチばかりになるので、その対策の為に青単色ではなく白と赤が数枚タッチされている。
初期型(スタンダード)
- 備考
- The Finals98優勝
- 使用者:小宮忠義
- フォーマット
MoMa [2] | |||||||||||||||
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- メインデッキで赤、サイドボードでは更に白と黒をもタッチしてミラーマッチに有利な構成となっている。
- 紅蓮破/Pyroblastはミラーマッチにおいてだけでなく、対策カードである秘儀の研究室/Arcane Laboratoryなどにもよく効く。瞬殺コンボデッキでありながら4枚投入された不毛の大地/Wastelandも、ミラーマッチを考慮してのものである。