スズメバチの一刺し/Hornet Sting
提供:MTG Wiki
(版間での差分)
(16人の利用者による、間の22版が非表示) | |||
1行: | 1行: | ||
{{#card:Hornet Sting}} | {{#card:Hornet Sting}} | ||
− | [[ | + | [[Category:WHISPER最新オラクル未対応]] |
+ | ''WHISPERのルール文章は最新の[[オラクル]]に未対応です。「クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする」は「[[任意の対象|1つを対象とする]]」に読み替えてください。'' | ||
− | + | [[ウンヤロ蜂の一刺し/Unyaro Bee Sting]]を思わせる珍しい[[緑]]の[[火力]][[呪文]]。[[カード名]]も似ているので[[リメイク]]と言えるかもしれない。 | |
− | + | ||
+ | ウンヤロ蜂の一刺しほどではないが、やはり火力としての効率は悪い。[[稲妻/Lightning Bolt]]と同[[カード・セット|セット]]に存在するのは、[[色の役割]]をはっきりさせる目的であろう。 | ||
+ | |||
+ | [[構築]]では[[ウィニー]]や[[システムクリーチャー]]用の[[除去]]として、[[緑単色デッキ|緑単色]]または[[緑青]]系[[デッキ]]の[[サイドボード]]に採用されることがある。除去のために[[タッチ]]で[[色]]を足さなくてよい点が評価されている。特に[[エターナル]]では緑単において[[ゴブリンの従僕/Goblin Lackey]]を[[後攻]]でも確実に止められるカードとして重宝されていた。また、通常火力の色である[[赤]]に比べ、[[プロテクション]]に引っかかりづらいのも利点である。[[リミテッド]]でも一考の余地がある。 | ||
+ | |||
+ | *現在では、[[マナ]]を[[支払う|支払わず]]に撃てる[[はらわた撃ち/Gut Shot]]に取って代わられた感がある。 | ||
+ | **かつてはらわた撃ちが使えなかった[[パウパー]]では、緑単の貴重な除去として[[モダンマスターズ2015]]発売までサイドボード要員として活躍していた。(→[[ストンピィ#パウパー]]) | ||
+ | *ちなみに赤にも1マナ1点火力として[[焦熱の槍/Scorching Spear]]があった。ただしそれは[[ソーサリー]]なのでこのカードにすら劣っている。 | ||
+ | |||
+ | ==評価== | ||
+ | [[色の役割]]の第一人者である[[Mark Rosewater]]は、このカードの存在に常々強く反対しており、このカードを「[[カラーパイ]]の[[折れ]]」と見なしている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/bleeding-cool-2015-04-06 Bleeding Cool]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0014583/ クールな染み出しかた]([[Making Magic]] [[2015年]]4月6日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。曰く、緑が火力を苦手としていることを示したいのなら、赤より弱い火力を作るのではなく、最初から緑の火力を作らなければよい。[[緑単色デッキ]]が火力を使えること自体が問題なのではなく([[無色]]の[[アーティファクト]]を使えばできるし、それは許されている)、[[プレイヤー]]が緑の火力を見て、誤った知識を得てしまうことが問題である<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/feel-burn-2010-11-15 Feel the Burn]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0003918/ 火力を感じよう](Feature [[2010年]]11月15日 Mark Rosewater著)</ref>。 | ||
+ | |||
+ | *後の[[女王スズメバチ/Hornet Queen]]にも反対しているMarkは、「スズメバチは私の命取りである」と述べている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/card-duty-part-1-2014-07-07 Card Duty, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0010805/ カードの義務 その1](Making Magic [[2014年]]7月7日 Mark Rosewater著)</ref>。 | ||
+ | *上記のエピソードからか、額縁にこれの[[プレミアム・カード]]を20枚(=プレイヤー1人を殺せる枚数)納めてMarkの元に送ったファンがいる<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/magic-design-z-part-1-2022-07-11 Magic Design from A to Z, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0036167/ マジックのデザイン・AからZ その1](Making Magic [[2022年]]7月11日 Mark Rosewater著)</ref>。 | ||
+ | |||
+ | ==脚注== | ||
+ | <references /> | ||
− | |||
==参考== | ==参考== | ||
+ | *[[カード名百科事典#スズメバチ|スズメバチ]]([[カード名百科事典]]) | ||
*[[カード個別評価:基本セット2011]] - [[コモン]] | *[[カード個別評価:基本セット2011]] - [[コモン]] |
2023年11月1日 (水) 16:41時点における最新版
WHISPERのルール文章は最新のオラクルに未対応です。「クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする」は「1つを対象とする」に読み替えてください。
ウンヤロ蜂の一刺し/Unyaro Bee Stingを思わせる珍しい緑の火力呪文。カード名も似ているのでリメイクと言えるかもしれない。
ウンヤロ蜂の一刺しほどではないが、やはり火力としての効率は悪い。稲妻/Lightning Boltと同セットに存在するのは、色の役割をはっきりさせる目的であろう。
構築ではウィニーやシステムクリーチャー用の除去として、緑単色または緑青系デッキのサイドボードに採用されることがある。除去のためにタッチで色を足さなくてよい点が評価されている。特にエターナルでは緑単においてゴブリンの従僕/Goblin Lackeyを後攻でも確実に止められるカードとして重宝されていた。また、通常火力の色である赤に比べ、プロテクションに引っかかりづらいのも利点である。リミテッドでも一考の余地がある。
- 現在では、マナを支払わずに撃てるはらわた撃ち/Gut Shotに取って代わられた感がある。
- かつてはらわた撃ちが使えなかったパウパーでは、緑単の貴重な除去としてモダンマスターズ2015発売までサイドボード要員として活躍していた。(→ストンピィ#パウパー)
- ちなみに赤にも1マナ1点火力として焦熱の槍/Scorching Spearがあった。ただしそれはソーサリーなのでこのカードにすら劣っている。
[編集] 評価
色の役割の第一人者であるMark Rosewaterは、このカードの存在に常々強く反対しており、このカードを「カラーパイの折れ」と見なしている[1]。曰く、緑が火力を苦手としていることを示したいのなら、赤より弱い火力を作るのではなく、最初から緑の火力を作らなければよい。緑単色デッキが火力を使えること自体が問題なのではなく(無色のアーティファクトを使えばできるし、それは許されている)、プレイヤーが緑の火力を見て、誤った知識を得てしまうことが問題である[2]。
- 後の女王スズメバチ/Hornet Queenにも反対しているMarkは、「スズメバチは私の命取りである」と述べている[3]。
- 上記のエピソードからか、額縁にこれのプレミアム・カードを20枚(=プレイヤー1人を殺せる枚数)納めてMarkの元に送ったファンがいる[4]。
[編集] 脚注
- ↑ Bleeding Cool/クールな染み出しかた(Making Magic 2015年4月6日 Mark Rosewater著)
- ↑ Feel the Burn/火力を感じよう(Feature 2010年11月15日 Mark Rosewater著)
- ↑ Card Duty, Part 1/カードの義務 その1(Making Magic 2014年7月7日 Mark Rosewater著)
- ↑ Magic Design from A to Z, Part 1/マジックのデザイン・AからZ その1(Making Magic 2022年7月11日 Mark Rosewater著)