ラヴニカ・ブロック
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2024年2月18日 (日) 11:21時点における最新版
ラヴニカ・ブロック/Ravnica Blockは、ラヴニカ:ギルドの都、ギルドパクト、ディセンションの3つのセットからなるブロック。
セット名 | 略号 | 発売日 | セット枚数 | 製品情報(WotC) | カードリスト(Wisdom Guild) |
---|---|---|---|---|---|
ラヴニカ:ギルドの都/Ravnica: City of Guilds | RAV | 2005年10月7日 | 306枚 | 製品情報 | カードリスト |
ギルドパクト/Guildpact | GPT | 2006年2月3日 | 165枚 | 製品情報 | カードリスト |
ディセンション/Dissension | DIS | 2006年5月5日 | 180枚 | 製品情報 | カードリスト |
続編として2012年~2013年にラヴニカへの回帰ブロック、2018年~2019年にラヴニカのギルド・ラヴニカの献身・灯争大戦が発売された。
[編集] 概要
大都市に覆われた次元/Planeであるラヴニカ/Ravnicaが舞台。
テーマは、人気が非常に高かったインベイジョン・ブロック以来となる「多色」。以前と同じ方向性にならないように、「3色や5色ではなく2色が中心の環境」、「色ごとではなく2色の組み合わせによる役割分担」、「友好色と対抗色が同格の扱い」などの工夫がされている。
2色の組み合わせ計10組に対してそれぞれ「ギルド/Guild」が設定されており、ストーリーやカード名にもそれが反映されている。詳しい解説はギルド/Guildを参照。その全てが全部のセットに出てくるのではなく、ラヴニカ:ギルドの都では「緑白」「黒緑」「赤白」「青黒」が、ギルドパクトでは「赤緑」、「青赤」、「白黒」が、ディセンションでは「白青」、「黒赤」、「緑青」が取り上げられている。そのため、多色カードなどは各エキスパンションごとに、特定の組み合わせしか登場しない。
- これに関連して、単色カードの枚数配分は均等になっていない。例えばラヴニカ:ギルドの都では、青のギルドや赤のギルドは1つだが、その他3色のギルドは2つ登場するので、多色カードのぶん青や赤のカードは少なくなる。そのため、ラヴニカでは単色カードは、青と赤は39枚ずつ、その他の3色は37枚として、少しバランスをとっている。なおブロック全体では、白、黒、緑の単色カードは79種類、青は76種類、赤は75種類であり、均等ではない。
ブロック固有のキーワード能力は召集、発掘、変成、狂喜、複製、憑依、予見、移植。能力語は光輝、暴勇。いずれの能力も各ギルドに1つずつ対応しており、例えばゴルガリ団/The Golgariの能力である発掘は黒や緑のカードにしか存在しない。また、2色のどちらのマナでも支払える新しいマナ・シンボルが登場し、これを持つカードは混成カードと呼ばれる。
- このブロックに登場する2色の多色やギルドに関する土地カード、向上呪文、自身とは違う色マナを用いる能力を持つカード、そしてギルド固有の能力を持つカードはすべて、対応するギルドのシンボルの透かしが描かれている。
- ギルドに関する10枚1セットのサイクルが多数存在し、これらはブロック全体にまたがっている。 ギルド魔道士やショックランド、ギルドアーティファクトなどが有名だが、細かいものまで数えると10個以上のサイクルが存在する。 詳細は公式コラムを参照[1]。
- 多色推奨ブロックなだけあり、土地のサイクルが3つ、計30枚も存在する。絵は各サイクルにつき1人のアーティストが担当している。ショックランドはRob Alexander、本拠地ランドはMartina Pilcerova、バウンスランドはJohn Avon。 また、基本土地も4人のイラストレーターが各土地を1枚ずつ描いている。
[編集] その他
- いずれのセットでも、これまで長い間新種が出ていなかった複数のクリーチャー・タイプに新種が登場している。デビル、スフィンクスなど。
- ものすごい数のトークンが必要なブロックでもある。ざっと見ただけでもコウモリ、苗木、奇魔、狩り立てられたサイクルのトークンなどなど。昔のセットではカード以外の周辺器具を用意させることに遠慮のようなものが見られたが、ここに来て一気に居直ったようだ。
- 地味ではあるが、オーラに関係するカードもそこそこ多い。
- SF風のミラディン・ブロック、和風の神河ブロックと続いていた「変り種ファンタジー」の世界から本来の西洋風ファンタジーの世界観へ回帰したブロックである。
- 固有名詞は東欧(スラヴ)風の名称・発音を元にしており、世界の雰囲気作りに一役買っている[2]。
- ブロック全体でカード・バランスが調整されており、多色化にもかかわらず飛び抜けたパワーカードがほとんど存在しないため、スタンダード環境では多種多様なデッキが生まれることとなった。
- ゲームとしても背景世界としても魅力に溢れ、マジック史上最も人気の高いブロックの一つ。この人気を受けて7年後のラヴニカへの回帰ブロックで、再びラヴニカ次元を舞台とする事になった。
[編集] 脚注
- ↑ Just The Ten of Us/十人だけで(Making Magic 2006年1月16日 Mark Rosewater著)
- ↑ Phonemes: The Molecules of Flavor/音素、それはフレイバーの分子(Savor The Flavor 2011年12月14日 Adam Lee著)
[編集] 参考
- Storm Scale: Ravnica and Return to Ravnica/ストーム値:『ラヴニカ』と『ラヴニカへの回帰』(Making Magic 2015年5月2日 Mark Rosewater著)
- Founding of the City/都のおこり(Making Magic 2018年8月27日 同上)
- Faction Packed/陣営構築(Making Magic 2018年10月15日 同上)
- Ravnica Design Handoff Document/『ラヴニカ』デザイン提出文書(Making Magic 2022年8月8日 同上)
- 都の目玉 その1(Making Magic 2023年12月12日)
- 都の目玉 その2(Making Magic 2023年12月19日)
- 混成の歴史 その1(Making Magic 2024年2月12日)
- ラヴニカ・ブロック構築
- ギルド/Guild
- カード個別評価:ラヴニカブロック
- ラヴニカへの回帰ブロック
- カードセット一覧