ティンカー戦略
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===ウルザ・ブロック=== | ===ウルザ・ブロック=== |
2010年10月2日 (土) 00:22時点における版
Tinker戦略(ティンカーせんりゃく)とは、「莫大なマナ加速・マナ・コストを無視する手段によって重いパワーカードを連発して相手を圧倒する戦術」のことである。
ソーサリー
この呪文を唱えるための追加コストとして、アーティファクト1つを生け贄に捧げる。
あなたのライブラリーからアーティファクト・カード1枚を探し、そのカードを戦場に出す。その後、ライブラリーを切り直す。
アーティファクト クリーチャー — ゴーレム(Golem)
トランプル、破壊不能
ダークスティールの巨像がいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれる場合、代わりにダークスティールの巨像を公開し、それをオーナーのライブラリーに加えて切り直す。
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概要
修繕/Tinkerの名を冠しているためウルザ・ブロックによる茶単系デッキのことのみを言うものと思われる事が多いが、この理念自体はマジック黎明期から存在する。
デッキによって差はあるが、1ターン目にマナ・クリーチャーを出せればいいな、程度のマナ加速ではないのが最大の特徴。特にこの戦略を広く知らしめたティンカーデッキで言えば、土地とマナ加速カードを合わせてときに40枚を超えるほどの膨大な量を詰め込み、確実に、6マナ8マナと言った重量級カードのマナ域まであっという間に辿り着く事を目的とする。
この手のデッキの特徴として、純粋に速度のみを追求したビートダウンには序盤の数ターンこそ押されるもののすぐに押し返すスピードとパワーを持ち合わせている。土地以外のマナ基盤を大量に持つため、序盤を完璧な周りで挫かれでもしない限り土地破壊系デッキにも耐性がある。
しかし土地ではなくアーティファクトやマナ・クリーチャー等の加速用マナ基盤を狙い撃ちにされるととても脆いため、メタデッキに対抗する術をあまり持たない。 またコンボデッキと同じような理由で、パーミッション系デッキにも苦戦を強いられる。
歴史
黎明期
例えばラノワールのエルフ/Llanowar Elvesや繁茂/Wild Growthでマナ加速し、そこから大喰らいのワーム/Craw Wurmなどのファッティを出すという戦略があった。
もちろん、その程度の加速で大喰らいのワームを出したところでゲームを支配出来るかと言うとそうでもないため、あくまでそういうデッキがあると言う程度のものだった。
アイスエイジ~テンペスト
アイスエイジ・ブロックやミラージュ・ブロックの頃も、マナ加速を搭載しているデッキ自体は多数あったものの、それらはいずれも序盤でアドバンテージを得るための加速であったり、ハルマゲドン/Armageddonや冬の宝珠/Winter Orb等のマナ拘束と併用するためのものであり、パワーカードを連発するためのものではなかった。
テンペスト・ブロックでも踏み荒らし/Overrunや新緑の魔力/Verdant Forceなどの利用価値のあるパワーカードが多数登場したものの、本格的に事態が変わり始めるのはウルザ・ブロックである。
ウルザ・ブロック
ガイアの揺籃の地/Gaea's Cradle、ティタニアの僧侶/Priest of Titaniaと言った強力なマナ能力を持つカードが多数登場し、ウルザズ・デスティニーまで来るとマナ・アーティファクトも目を見張るほどの充実振り。これによってデッキの大半をマナ加速で埋め尽くし、序盤はマナ加速することにのみ専念し、パワーカードを連発すると言う戦略が台頭してくる事になる。
この時期は赤茶単、ティンカー、トリニティなど、世界の舞台で存分に力を振るいメタの中心に置かれるレベルのデッキが多数登場している。
ミラディン・ブロック
ウルザ・ブロックがスタンダードを退場してからは、ウルザ・ブロックの行きすぎたマナ加速を反省するかのようにマナ加速とはあまり縁の無い環境が続いたため、暫くはエクステンデッドにてスタンダードのデッキにプラスアルファした形のものが見かけられる程度であった。
しかし、ミラディン・ブロックが発売される事で再び事態が急変する。
ウルザ・ブロックはとっくにスタンダードを退場した後の話なのでエクステンデッド以下での話だが、パワーだけならぶっちぎりの重量級カードが満載されたこのブロックが加わる事によって、Tinker戦略はどうしようもないほどに環境を高速化・パワーゲーム化させてしまった。結果、修繕/Tinkerの禁止と言う決着を見ることになる。
修繕/Tinker(と、いくつかの壊れたマナ加速カード)が禁止された後はいくらか平和になったが、既にTinker戦略の有用性が十分すぎるほどに世に知れ渡っており、スタンダードでも、ウルザトロンを初めとするデッキに受け継がれている。
- ミラディン・ブロックの超パワーカード群は、エクステンデッドで修繕/Tinkerによって"悪用"される事は予測されており、修繕/Tinkerの禁止を前提とした発売だったと言うが・・・。
- トレイリアのアカデミー/Tolarian Academyも強烈なマナ加速カードであったが、これはTinker戦略に利用されるよりももっとひどいことになってしまった。
主なデッキ
- リアニメイトデッキもマナ・コストを無視する手段によってファッティを出すという手法だが、Tinker戦略には含まない事が殆ど。なぜならリアニメイトは自前でのマナ加速はせいぜい暗黒の儀式/Dark Ritual程度しか採用していない事が殆どで素出しが考慮されていない他、クリーチャー以外の重量級パワーカードを使う事が無いからである。
- ファイアーズも広義にはTinker戦略である。マナ加速自体は殆どの場合8枚しか入っていないものの、1マナのマナ・クリーチャー8枚体制と言うのはただのビートダウンにしては過剰な枚数であり、またそこから繰り出されるカードがどれも平均以上のサイズのパワーカードであると言う点がTinker戦略に合致している。