解決中に呪文を唱える

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[[呪文]]や[[能力]]の[[解決]]中に他の呪文を[[唱える]]よう指示する[[効果]]がある。
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[[呪文]]や[[能力]]の[[解決]]中に他の呪文を[[唱える]]ことを許可する[[効果]]がある。
  
 
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[[プレイヤー]]は、[[ルール]]や効果によって唱えることが認められていない限り、呪文を唱え始めることはできない({{CR|601.3}})。通常、呪文を唱えられるタイミングは、[[カード・タイプ]]ごとにルールによって許可されているが、呪文や能力の解決中に効果が呪文を唱えるよう指示しているなら、ルールによる許可以外のタイミングでも呪文を唱えることができる。
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通常、[[プレイヤー]]が呪文を唱えるためには[[優先権]]を持っている必要があり、呪文や能力の解決中のような優先権を持たないときに呪文を唱えることはできない。しかし、解決中のその呪文や能力などによって許可された場合は、呪文や能力の解決中に他の呪文を唱えることができる。
  
タイミングが異なる以外は通常の[[唱える#定義|唱える手順]]に従ってその呪文を唱える。「[[マナ・コストを支払うことなく唱える]]」ことを許可されているのでないかぎり、[[コスト]]も通常通り[[支払う]]必要がある。唱えた呪文は、[[スタック]]上で現在解決を行っている呪文や能力の上に積まれることになる。解決も通常の呪文と同じで、現在解決を行っている呪文や能力の解決を終えた後、優先権のやり取りが発生し[[対応]]することもできるし[[打ち消す|打ち消される]]こともある。
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唱えようとしている呪文がインスタントでない呪文の場合はさらに、自分のメイン・フェイズでスタックが空である必要があるが([[ソーサリー・タイミング]])、解決中に呪文を唱える場合はこれらの条件も満たしていなくてよい。これらの条件はルールによって呪文を唱えるための条件であり({{CR|307.1}}など)、効果によって唱えるときには満たす必要はない。
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*カードによっては、そのカード自体が唱えるタイミングを制限する効果を持っているものがある(例:[[死者起こし/Wake the Dead]])。その場合、そのタイミング制限は無視できない。
  
[[未来予知/Future Sight]]のような[[常在型能力]]による[[継続的効果]]や、[[衝動的な行動/Act on Impulse]]などの「ターン終了時まで」「このカードが追放されている限り」などの期間が示されている効果は、手札以外の[[領域]]から呪文を唱えることを許可しているだけで呪文を唱えるタイミングを変更しているわけではない。これらの効果により呪文を唱えるときは、そのカード・タイプのルールによる許可に従って唱える必要がある。
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それ以外については、解決中に唱える場合でも、[[唱える#定義|通常と同様の手順]]で行う。「[[マナ・コストを支払うことなく唱える|マナ・コストを支払うことなく]]」のような指示がないかぎり、コストも通常通り支払う。こうして唱えた呪文は、スタック上の、現在解決中である呪文や能力の上に積まれる。その後、現在解決中の呪文や能力の残りの部分の解決を続ける。
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*解決中に複数の呪文を唱えるよう指示された場合、好きな順番で呪文を1つずつ唱えていく。呪文を唱える手順を複数並行して行うことはない。
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*あくまで唱える部分を解決中に行うだけであり、唱えた呪文の解決は通常通り行う。例えば、呪文Aの解決中に呪文Bを唱えた場合、Bがスタックに置かれた状態でAの解決が終了したあと、通常通り優先権のやり取りを行い、全員が連続で優先権をパスしてはじめてBの解決に入る。
  
*[[アップキープ]]中や相手[[ターン]]に発揮される解決中に呪文を唱える効果に対して、初心者は「このタイミングではインスタント以外は唱えられない」という勘違いをすることが多いが、呪文や能力の解決中はプレイヤーは優先権を得ることは無いためインスタント・タイミングでも無い。効果が唱えることを許可しているため、カード・タイプのルールとは別口で唱えることができる。
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[[未来予知/Future Sight]]のような唱えるタイミングに言及していない[[継続的効果]]や、[[衝動的な行動/Act on Impulse]]のような「ターン終了時まで」「そのカードが追放されている限り」などの期間が示されている効果は、呪文や能力の解決中に呪文を唱えることを許可する効果ではない。これらの効果により呪文を唱えるときは、特に指示がないかぎり、ルールによって呪文を唱えるときの通常のタイミングと条件を満たして唱えなければならない。
*[[法の定め/Rule of Law]]や[[時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler]]などその呪文を唱えることを'''できない'''とする効果があるなら、効果が呪文を唱えることを許可していても唱えることはできない([[マジックの黄金律]])。
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**インスタントとソーサリー他の違いを説明するために「ソーサリーは自分のメイン・フェイズ中でスタックが空で無いと唱えることが'''できない'''」という表現が使われることが多いが、厳密にはカード・タイプごとにタイミングが異なるだけで「できる」とするルールが個別に制定されている。これも初心者が混同しやすいため注意。
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[[法の定め/Rule of Law]]や[[時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler]]のような、呪文を唱えられなくする効果があるなら、効果が呪文を唱えることを許可していても唱えることはできない([[マジックの黄金律#「できない」は「できる」に勝つ|「できない」は「できる」に勝つ]])。
*唱える最中に[[誘発]]した[[誘発型能力]]は、現在解決を行っている呪文や能力が解決した後、優先権を得る際にまとめてスタックに置かれる。
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*効果によって呪文や能力の解決中に呪文を唱えるときに優先権などを無視できることと一見矛盾しているように見えるが、ルール上、呪文は優先権などの条件を満たしているとき唱えることが'''できる'''({{CR|307.1}})という形で定められていて、満たしていないときに唱えられないとは定められていないので、矛盾していない。
*解決中に複数の呪文を唱えるよう指示されている場合、好きな順番で呪文を1つずつ唱えていく。呪文を唱える手順を複数並行して行うことはない。
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*「([[特性]])である'''呪文'''を唱えてもよい」と「(特性)である'''カード'''を唱えてよい」では、唱えられるカードに差異が存在する。詳細は[[唱えてもよい]]を参照。
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*他の呪文や能力の解決中に自身を唱えることを許可するカードとして、[[氷河跨ぎのワーム/Panglacial Wurm]]が存在する。
 
*他の呪文や能力の解決中に自身を唱えることを許可するカードとして、[[氷河跨ぎのワーム/Panglacial Wurm]]が存在する。
  
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*[[ルーリング]]
 
*[[ルーリング]]
 
*[[唱える]]
 
*[[唱える]]
*[[唱えてもよい]]
 
 
*[[解決]]
 
*[[解決]]
  
 
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2025年4月22日 (火) 03:03時点における最新版

呪文能力解決中に他の呪文を唱えることを許可する効果がある。


Omnispell Adept / 万呪文の達人 (4)(青)
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)

(2)(青),(T):あなたは、あなたの手札からインスタント呪文1つかソーサリー呪文1つを、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。

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Harness the Storm / 嵐の活用 (2)(赤)
エンチャント

あなたがあなたの手札からインスタント呪文1つかソーサリー呪文1つを唱えるたび、あなたの墓地からその呪文と同じ名前を持つカード1枚を対象とする。あなたはそれを唱えてもよい。(そのコストは支払う必要がある。)



Panglacial Wurm / 氷河跨ぎのワーム (5)(緑)(緑)
クリーチャー — ワーム(Wurm)

トランプル
あなたは氷河跨ぎのワームを、あなたが自分のライブラリーからカードを探している間に、自分のライブラリーから唱えてもよい。

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通常、プレイヤーが呪文を唱えるためには優先権を持っている必要があり、呪文や能力の解決中のような優先権を持たないときに呪文を唱えることはできない。しかし、解決中のその呪文や能力などによって許可された場合は、呪文や能力の解決中に他の呪文を唱えることができる。

唱えようとしている呪文がインスタントでない呪文の場合はさらに、自分のメイン・フェイズでスタックが空である必要があるが(ソーサリー・タイミング)、解決中に呪文を唱える場合はこれらの条件も満たしていなくてよい。これらの条件はルールによって呪文を唱えるための条件であり(CR:307.1など)、効果によって唱えるときには満たす必要はない。

  • カードによっては、そのカード自体が唱えるタイミングを制限する効果を持っているものがある(例:死者起こし/Wake the Dead)。その場合、そのタイミング制限は無視できない。

それ以外については、解決中に唱える場合でも、通常と同様の手順で行う。「マナ・コストを支払うことなく」のような指示がないかぎり、コストも通常通り支払う。こうして唱えた呪文は、スタック上の、現在解決中である呪文や能力の上に積まれる。その後、現在解決中の呪文や能力の残りの部分の解決を続ける。

  • 解決中に複数の呪文を唱えるよう指示された場合、好きな順番で呪文を1つずつ唱えていく。呪文を唱える手順を複数並行して行うことはない。
  • あくまで唱える部分を解決中に行うだけであり、唱えた呪文の解決は通常通り行う。例えば、呪文Aの解決中に呪文Bを唱えた場合、Bがスタックに置かれた状態でAの解決が終了したあと、通常通り優先権のやり取りを行い、全員が連続で優先権をパスしてはじめてBの解決に入る。

未来予知/Future Sightのような唱えるタイミングに言及していない継続的効果や、衝動的な行動/Act on Impulseのような「ターン終了時まで」「そのカードが追放されている限り」などの期間が示されている効果は、呪文や能力の解決中に呪文を唱えることを許可する効果ではない。これらの効果により呪文を唱えるときは、特に指示がないかぎり、ルールによって呪文を唱えるときの通常のタイミングと条件を満たして唱えなければならない。

法の定め/Rule of Law時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Ravelerのような、呪文を唱えられなくする効果があるなら、効果が呪文を唱えることを許可していても唱えることはできない(「できない」は「できる」に勝つ)。

  • 効果によって呪文や能力の解決中に呪文を唱えるときに優先権などを無視できることと一見矛盾しているように見えるが、ルール上、呪文は優先権などの条件を満たしているとき唱えることができるCR:307.1)という形で定められていて、満たしていないときに唱えられないとは定められていないので、矛盾していない。
  • 他の呪文や能力の解決中に自身を唱えることを許可するカードとして、氷河跨ぎのワーム/Panglacial Wurmが存在する。

[編集] 解決中に呪文を唱えることを許可するキーワード能力

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

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