明滅
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==解説== | ==解説== | ||
− | + | 効果としての初出は[[ウルザズ・デスティニー]]で登場した[[ちらつき/Flicker]]である。アヴァシンの帰還であなたの[[コントロール]]するパーマネントのみを対象にしあなたのコントロールの下で戦場に戻すメカニズムが明滅と命名され、のちに戻すコントロール先やタイミングなどを問わない一時的追放効果をひっくるめた俗称になった。 | |
+ | *上記のちらつき/Flickerから、この効果でパーマネントを追放し戦場に戻す手順を俗に'''ちらつかせる'''と表現することもある。また、[[ブリンク]][[デッキ]]の核となった[[一瞬の瞬き/Momentary Blink]]から'''ブリンク'''/''Blink''効果と呼ばれることもある。 | ||
− | + | [[除去]]からの回避や[[ETB]][[能力]]の使いまわし、[[対戦相手|相手]]の[[クリーチャー]]を[[強化]]している[[オーラ]]や[[+1/+1カウンター]]を剥がすなど攻防両方に役に立つが、前述のように追放した後それを[[オーナー]]のコントロール下で戦場に戻すか、あなたのコントロール下で戦場に戻すか、その[[呪文]]や[[能力]]の[[解決]]中に戻すか、[[霊体の地滑り/Astral Slide]]のように次の[[終了ステップ]]の[[遅延誘発型能力]]で戻すかなど[[カード]]ごとに細かな違いがあり役割も異なるので注意。 | |
− | + | *[[Mark Rosewater]]はコラムでアヴァシンの帰還での明滅でクリーチャーが追放前のコントローラーの元で戦場に戻るのは[[デベロップ・チーム]]からの要請であり、今後も同系統の効果は同じ効果になるだろうと語ったが、実際は次に印刷された[[虚無渡り/Voidwalk]]以降のほとんどの明滅カードはオーナーの下で戻ってくるようになっている。 | |
+ | *[[忘却の輪/Oblivion Ring]]や[[放逐する僧侶/Banisher Priest]]のような「欠点のある除去」としての一時的な追放効果は明滅とは呼ばれない。 | ||
==ルール== | ==ルール== | ||
− | *追放されたパーマネントはまったく新しい[[オブジェクト]]として[[戦場]]に[[戻す|戻る]] | + | *追放されたパーマネントはまったく新しい[[オブジェクト]]として[[戦場]]に[[戻す|戻る]]。それは以前のパーマネントの記憶を持たず、[[関連している能力|関連]]もしていない。戦場を離れた際に[[誘発]]した[[誘発型能力]]がそのパーマネントの情報を必要としているなら、それが戦場を離れる直前の[[最後の情報]]を用いる。 |
− | * | + | *効果に特に指示がないかぎり、パーマネントは通常の[[位相]](すなわち、[[アンタップ]]状態、[[非反転]]状態、[[表向き]]、[[フェイズ・イン]]状態)で[[戦場に出る]]。[[両面カード]]は[[第1面]]を表にして戦場に出す。第1面がパーマネントではない両面カードは戦場に出ることはなく、元の[[領域]]に留まる({{CR|304.4}}、{{CR|307.4}})。[[合同パーマネント]]や[[合体]]しているパーマネントはそれを構成しているすべてのカードが追放され、戦場に戻る際は合同/合体をしていない状態ですべて同時に戦場に出る。クリーチャーならば、いわゆる[[召喚酔い]]の状態になる。 |
− | *[[戦場を離れる]]パーマネントに[[つける|つけ]]られている[[オーラ]]はすべて、次の[[状況起因処理]]のチェック時にそのオーナーの墓地に置かれる。戦場を離れるパーマネントにつけられている[[装備品]]はすべて、つけられていない状態になって戦場に残る。戦場を離れるパーマネントの上に置かれている[[カウンター (目印)|カウンター]]はすべて消滅する。 | + | *[[戦場を離れる]]パーマネントに[[つける|つけ]]られている[[オーラ]]はすべて、次の[[状況起因処理]]のチェック時にそのオーナーの墓地に置かれる。戦場を離れるパーマネントにつけられている[[装備品]]や[[城砦]]はすべて、つけられていない状態になって戦場に残る。戦場を離れるパーマネントの上に置かれている[[カウンター (目印)|カウンター]]はすべて消滅する。 |
− | *[[トークン]] | + | *[[トークン]]・クリーチャーが追放された場合、それは戦場には戻らず状況起因処理で消滅する({{CR|111.7}})。状況起因処理を挟まない[[イベント]]の中で明滅が起きた場合であっても、戦場でない領域に移動したトークンはその領域に留まり、消滅する({{CR|111.8}})。 |
− | * | + | *[[結魂]]により組になったクリーチャーが追放された場合、組は解消される。しかし、そのクリーチャーが再び戦場に出ることで、それの結魂能力(またはそれと組になっていたクリーチャーの結魂能力)は再び誘発する。そのクリーチャーは、追放前に組になっていたクリーチャーと組になることもあれば、他のクリーチャーと組になることもある。 |
− | * | + | *あなたのコントロール下で戦場に戻す効果の場合、[[反逆の行動/Act of Treason]]などによって一時的にあなたがコントロールを得たクリーチャーが追放されてあなたのコントロール下で戦場に戻った場合、あなたはそのクリーチャーを永続的にコントロールする。 |
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==参考== | ==参考== | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/avacyn-gle-ladies-part-1-2012-04-23 Avacyn-gle Ladies, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0004177/ アヴァシングル・レディー その1]([[Making Magic]] [[2012年]]4月23日 [[Mark Rosewater]]著) | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/avacyn-gle-ladies-part-2-2012-04-27 Avacyn-gle Ladies, Part 2]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0004178/ アヴァシングル・レディー その2](Making Magic 2012年4月27日 Mark Rosewater著) | ||
+ | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/chasing-shadows-part-1-2016-03-14 Chasing Shadows Part1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0016607/ 影を追う その1](Making Magic [[2016年]]3月14日 Mark Rosewater著) | ||
*[[一時的に追放するカード]] | *[[一時的に追放するカード]] | ||
*[[カードの俗称]] | *[[カードの俗称]] |
2024年1月22日 (月) 00:21時点における最新版
明滅/Flickeringとは、パーマネントを追放した後再びそれを戦場に戻すという効果を指す俗称。アヴァシンの帰還では自分のパーマネントを自分の下に戻すというメカニズム的テーマのひとつとして扱われた。
Momentary Blink / 一瞬の瞬き (1)(白)
インスタント
インスタント
あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、それを追放する。その後それをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
フラッシュバック(3)(青)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
[編集] 解説
効果としての初出はウルザズ・デスティニーで登場したちらつき/Flickerである。アヴァシンの帰還であなたのコントロールするパーマネントのみを対象にしあなたのコントロールの下で戦場に戻すメカニズムが明滅と命名され、のちに戻すコントロール先やタイミングなどを問わない一時的追放効果をひっくるめた俗称になった。
- 上記のちらつき/Flickerから、この効果でパーマネントを追放し戦場に戻す手順を俗にちらつかせると表現することもある。また、ブリンクデッキの核となった一瞬の瞬き/Momentary Blinkからブリンク/Blink効果と呼ばれることもある。
除去からの回避やETB能力の使いまわし、相手のクリーチャーを強化しているオーラや+1/+1カウンターを剥がすなど攻防両方に役に立つが、前述のように追放した後それをオーナーのコントロール下で戦場に戻すか、あなたのコントロール下で戦場に戻すか、その呪文や能力の解決中に戻すか、霊体の地滑り/Astral Slideのように次の終了ステップの遅延誘発型能力で戻すかなどカードごとに細かな違いがあり役割も異なるので注意。
- Mark Rosewaterはコラムでアヴァシンの帰還での明滅でクリーチャーが追放前のコントローラーの元で戦場に戻るのはデベロップ・チームからの要請であり、今後も同系統の効果は同じ効果になるだろうと語ったが、実際は次に印刷された虚無渡り/Voidwalk以降のほとんどの明滅カードはオーナーの下で戻ってくるようになっている。
- 忘却の輪/Oblivion Ringや放逐する僧侶/Banisher Priestのような「欠点のある除去」としての一時的な追放効果は明滅とは呼ばれない。
[編集] ルール
- 追放されたパーマネントはまったく新しいオブジェクトとして戦場に戻る。それは以前のパーマネントの記憶を持たず、関連もしていない。戦場を離れた際に誘発した誘発型能力がそのパーマネントの情報を必要としているなら、それが戦場を離れる直前の最後の情報を用いる。
- 効果に特に指示がないかぎり、パーマネントは通常の位相(すなわち、アンタップ状態、非反転状態、表向き、フェイズ・イン状態)で戦場に出る。両面カードは第1面を表にして戦場に出す。第1面がパーマネントではない両面カードは戦場に出ることはなく、元の領域に留まる(CR:304.4、CR:307.4)。合同パーマネントや合体しているパーマネントはそれを構成しているすべてのカードが追放され、戦場に戻る際は合同/合体をしていない状態ですべて同時に戦場に出る。クリーチャーならば、いわゆる召喚酔いの状態になる。
- 戦場を離れるパーマネントにつけられているオーラはすべて、次の状況起因処理のチェック時にそのオーナーの墓地に置かれる。戦場を離れるパーマネントにつけられている装備品や城砦はすべて、つけられていない状態になって戦場に残る。戦場を離れるパーマネントの上に置かれているカウンターはすべて消滅する。
- トークン・クリーチャーが追放された場合、それは戦場には戻らず状況起因処理で消滅する(CR:111.7)。状況起因処理を挟まないイベントの中で明滅が起きた場合であっても、戦場でない領域に移動したトークンはその領域に留まり、消滅する(CR:111.8)。
- 結魂により組になったクリーチャーが追放された場合、組は解消される。しかし、そのクリーチャーが再び戦場に出ることで、それの結魂能力(またはそれと組になっていたクリーチャーの結魂能力)は再び誘発する。そのクリーチャーは、追放前に組になっていたクリーチャーと組になることもあれば、他のクリーチャーと組になることもある。
- あなたのコントロール下で戦場に戻す効果の場合、反逆の行動/Act of Treasonなどによって一時的にあなたがコントロールを得たクリーチャーが追放されてあなたのコントロール下で戦場に戻った場合、あなたはそのクリーチャーを永続的にコントロールする。
[編集] 参考
- Avacyn-gle Ladies, Part 1/アヴァシングル・レディー その1(Making Magic 2012年4月23日 Mark Rosewater著)
- Avacyn-gle Ladies, Part 2/アヴァシングル・レディー その2(Making Magic 2012年4月27日 Mark Rosewater著)
- Chasing Shadows Part1/影を追う その1(Making Magic 2016年3月14日 Mark Rosewater著)
- 一時的に追放するカード
- カードの俗称