第8版
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2021年12月21日 (火) 19:04時点における版
第8版(英:Eighth Edition、略号:8E、8ED)は、8番目の基本セット。収録カード数は全357種類(基本土地の絵違い含む)で、2003年7月28日に発売が開始された。エキスパンション・シンボルは、3枚のカードを背景にしたアラビア数字の「8」。
目次 |
概要
スカージまで使用されていた枠から一新、デザインが新枠に変更され、多くのプレイヤーに衝撃を与えた。 また、タップ・シンボルも第4版から使われてきた物から変更され、「灰色の円の中に曲がった矢印が描かれた記号」になった。
また対抗呪文/Counterspellがスタンダード落ちし、代わりにマナ漏出/Mana Leakや巻き直し/Rewindが収録された。カウンター呪文の質が落ちたことで、第8版発売後の世界選手権03のメタゲームに与えた影響は大きかった。これにより「サイカトグ」などの青系パーミッションデッキは大きく後退し、コストの重いミラーリの目覚め/Mirari's Wakeを搭載した「ウェイク」が世界選手権03で優勝した。
主にマスクス・ブロックとインベイジョン・ブロックからの再録で構成される。また、リミテッド・エディションからスカージまでのすべてのカードセットから、それぞれ1枚以上のカードが再録された。
- アンリミテッド以来の再録としてドワーフ爆破作業班/Dwarven Demolition Teamや不可視/Invisibilityがあるが、なぜか再録経験があるサバンナ・ライオン/Savannah Lionsが代表となっている。
基本セットとして初めて、新しい色の役割が適用され、クリーチャー・タイプの整理が行われた。また、第8版の発売に伴っていくつかのルールが変更された(→第8版ルール更新(WotC,英語))。
マジック生誕10周年を記念するカードセットとするため、今回から基本セットの発売月の通例となっていた4月でなく、現行の7月に発売された。
第8版を用いたドラフトを意識したため、防御円や命の川/Stream of Lifeなど、リミテッドで強力ないくつかのカードの稀少度が格上げされた。これらは構築環境ではあまり強くないため、古参プレイヤーからの不満が多かった。
色の役割の変更
第8版では基本セットとして初めて新しい色の役割が適用された。以下は変更された収録カードの例。
- 濃霧/Fog → 聖なる日/Holy Day
- 解呪/Disenchant → 帰化/Naturalize
- 砂嵐/Sandstorm → 刃の雨/Rain of Blades
- 空飛ぶ男/Flying Men → 陽光尾の鷹/Suntail Hawk
- 彼方からの雄叫び/Howl from Beyond → 怒髪天/Enrage
- 放蕩魔術師/Prodigal Sorcerer → アナーバのシャーマン/Anaba Shaman
クリーチャー・タイプの整理
第8版ではクリーチャー・タイプの整理が行われた。具体的には以下のような変更である。
- 残忍な影/Feral Shadow → 薄暮のインプ/Dusk Imp
- ゴミあさり/Scavenger Folk → エルフの潰し屋/Elvish Scrapper
- 真珠三叉矛の人魚/Merfolk of the Pearl Trident → 脱走魔術師/Fugitive Wizard
詳しくは基本セットのちょっとした変化(英語)を参照のこと。
ラインナップ
ブースターパック
15枚入り。パッケージ・イラストはまばゆい天使/Blinding Angel、高潮のクラーケン/Tidal Kraken、ファイレクシアの疫病王/Phyrexian Plaguelord、双頭のドラゴン/Two-Headed Dragon、ルアゴイフ/Lhurgoyfの5種類。
テーマデッキ
- 促成/Life Boost (白)
- 空撃/Sky Slam (青)
- 追放/Expulsion (黒)
- 焦土/Speed Scorch (赤)
- 重鎮/Heavy Hitters (緑)
いずれも40枚のカードで構成される。
スターターセット
33枚構成の構築済みデッキ2セット、14枚入りブースターパック1つ、ルールブック、プレイガイド、プレイマット、プレミアムカード1枚からなる。パッケージ・イラストはエルフのチャンピオン/Elvish Champion。
詳細は、第8版スターターセットを参照のこと。
ボックス・トッパー
ブースター・ボックスには1箱につき1枚、「ボックス・トッパー」と呼ばれる大判の英語版カードが入っている。全33種類であるが、このほかに6種類のプロモーション版があり、第8版の発売に前後して各イベントで配布された。
- 2003年5月14日 - 双頭のドラゴン/Two-Headed Dragon(E3参加賞)
- 2003年6月26日 - サバンナ・ライオン/Savannah Lions(Origins参加賞)
- 2003年7月12日 - 希望の化身/Avatar of Hope(グランプリバンコク03のサイドイベント)
- 2003年7月17日 - ファイレクシアの疫病王/Phyrexian Plaguelord(Comic Con参加賞)
- 2003年7月23日 - アンデッドの王/Lord of the Undead(Gen Con参加賞)
- 2003年8月6日 - 抹消/Obliterate(世界選手権03参加賞)
以上のボックス・トッパーにはそれぞれのイベントのロゴマークが入っている。
34種類目として大アナグマ/Giant Badger版が登場する予定であったが、直前で不採用になった(→Giant Badger box topper(WotC,英語))。
主な開発スタッフ
- デベロップ・チーム - Robert Gutschera (リード)、Randy Buehler、Mike Donais、Mark Rosewater (参考)