稀少度
提供:MTG Wiki
(版間での差分)
(→概要) |
|||
6行: | 6行: | ||
パックに含まれる稀少度ごとのカードの枚数はあくまで「目安」であり、[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|WotC]]社は必ずその枚数が含まれているということを保証していない。 | パックに含まれる稀少度ごとのカードの枚数はあくまで「目安」であり、[[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト|WotC]]社は必ずその枚数が含まれているということを保証していない。 | ||
− | * | + | *訴訟社会であるアメリカでは、うかつに明言や保証をしてしまうとエラーがあったときにクレームをつけられて大損害を蒙ることがあるため、「明言しないように」しているようだ<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/unanswered-questions-innistrad-2011-10-10 Unanswered Questions: Innistrad]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/0004003/ 未回答問題:イニストラード](Feature [[2011年]]10月10日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。 |
− | * | + | *実際、封入エラーによってこの比率通りにカードが入っていないこともままある。その場合にもショップや[[トーナメント]]主催者に交換を求めることはできない。 |
なお、ブースターパック内に含まれているカードの枚数が同じでも、「特定のカードがパックに封入されている確率」はセットごとに微妙に変化している。たとえば大型[[エキスパンション]]は、かつては全350枚構成であったが、現在は250枚前後の構成が一般的になっている。分母が小さくなったぶん、特定の[[レア]]の封入確率は高くなっていることになる。 | なお、ブースターパック内に含まれているカードの枚数が同じでも、「特定のカードがパックに封入されている確率」はセットごとに微妙に変化している。たとえば大型[[エキスパンション]]は、かつては全350枚構成であったが、現在は250枚前後の構成が一般的になっている。分母が小さくなったぶん、特定の[[レア]]の封入確率は高くなっていることになる。 | ||
− | 稀少度と[[構築]]における[[カードパワー]]は比例するわけではない。[[カスレア]] | + | 稀少度と[[構築]]における[[カードパワー]]は比例するわけではない。[[カスレア]]も多数存在するし、トーナメントで多用される強力なコモンも多数存在する。また、同一[[カード・セット]]の中で[[上位互換]]・[[下位互換]]になるレアとコモンの[[クリーチャー]]が収録されることが珍しくないため、構築の観点や一般的な[[トレーディングカードゲーム]]の基準で見れば稀少度と強さの関係は露骨に思えるが、これはマジックの特徴的な遊び方の一つである[[リミテッド]]の存在に依るところが大きい。稀少度によるカードパワーの調整はリミテッドのゲームバランスを考慮して決定されている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/nuts-bolts-higher-rarities-2012-02-27-0 Nuts & Bolts: Higher Rarities]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/基本根本:より高いレアリティ-2012-02-27 「基本根本」:より高いレアリティ](Making Magic [[2012年]]2月27日 Mark Rosewater著)</ref>。 |
− | ==[[ | + | ==封入率の沿革== |
− | + | 一般的な[[ブースターパック]]における、基本的な封入率の沿革を記す。特殊な封入率が採用されているブースターパックも多数存在するが、それらに関しては[[変則的な稀少度]]および[[ブースターパック]]の項を参照。 | |
− | + | ||
− | ===[[ | + | ===[[基本セット]]=== |
− | + | ;[[リバイズド・エディション]]以前 | |
+ | :レア1枚・アンコモン3枚・コモン11枚の15枚構成。しかし基本土地が各稀少度ごとに一定割合で収録されており、レアやアンコモンの枠に基本土地が入っている開封者泣かせのパックも存在する。[[ブースターパック#基本土地カード]]の項も参照。 | ||
− | + | ;[[第4版]]~[[第6版]] | |
− | [[ | + | :基本土地カードがブースターパックに収録されなくなり、レア1枚・アンコモン3枚・コモン11枚の15枚構成になった。 |
− | + | ;[[第7版]]~[[第10版]] | |
− | 基本土地カード1枚が必ず収録されるようになった。このため、レア1枚・アンコモン3枚・コモン10枚・基本土地1枚の15枚構成になった。 | + | :基本土地カード1枚が必ず収録されるようになった。このため、レア1枚・アンコモン3枚・コモン10枚・基本土地1枚の15枚構成になった。[[第10版]]以降は[[トークン・カード]]や[[豆知識カード]]などおまけカード1枚が追加された16枚構成になった。 |
− | + | ;[[基本セット2010]]以降 | |
− | + | :基本セット2010より、基本セットにも神話レアが設けられた。 | |
− | ===[[ | + | ===[[エキスパンション]]=== |
− | + | ;[[アライアンス]]以前 | |
+ | :アライアンス以前の古いエキスパンションではこの4段階ではなく、コモンとアンコモンのみの2段階であったりあるいはレアを含む3段階ではあるが、各レアリティごとにさらに出現率に差異があるという[[変則的な稀少度]]になっている(エラーパックという意味ではなく、意図的に変則的にしてある)。これらのエキスパンションのトレードや新規開封の際にはレアの有無やみなし稀少度(アンコモン1はレア、コモン1はアンコモンとして扱う)といった差異が生まれる点などは理解しておきたい。 | ||
+ | :*稀少度ごとにシートと呼ばれる大きな紙にたくさんのカードが刷られており、そこから1枚1枚カード大に切り取ってカードが作られる。コモン11というのは、コモン・シートに11枚の割合で印刷されているという意味。 | ||
− | + | ;[[ミラージュ]]~[[イーブンタイド]] | |
− | + | :[[ミラージュ]]以降のセットでは、ブースターパックの構成がレア1枚・アンコモン3枚・コモン11枚の15枚構成。[[ローウィン]]以降は[[トークン・カード]]や[[豆知識カード]]などおまけカード1枚が追加された16枚構成。 | |
− | + | :*[[時のらせん]]以降の[[エキスパンション]]では、[[プレミアム・カード]]がコモン枠扱いになったことから、1パックにプレミアム・カードと合わせて2枚のレアが出ることがある。 | |
− | + | ;[[アラーラの断片]]以降 | |
− | + | :[[アラーラの断片]]以降は新たな稀少度として[[神話レア]]が作られ、確率としては8パックに1つ、レアの代わりに封入される。また、基本セット同様ブースターパックにも基本土地が必ず収録されるようになった。それにより、レア(もしくは神話レア)1枚・アンコモン3枚・コモン10枚・基本土地1枚・おまけカード1枚の16枚構成になった。 | |
− | + | ||
− | + | ||
− | == | + | ==脚注== |
− | + | <references/> | |
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
− | + | ||
==参考== | ==参考== | ||
− | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/nuts-bolts-higher-rarities-2012-02-27-0 Nuts & Bolts: Higher Rarities]/[ | + | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/nuts-bolts-higher-rarities-2012-02-27-0 Nuts & Bolts: Higher Rarities]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/基本根本:より高いレアリティ-2012-02-27 「基本根本」:より高いレアリティ](Making Magic 2012年2月27日 Mark Rosewater著) |
− | *[ | + | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/quite-rarity-2018-03-12 Quite the Rarity]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/20180312 まったくレアリティ](Making Magic [[2018年]]3月12日 Mark Rosewater著) |
*[[コモン]] | *[[コモン]] | ||
*[[アンコモン]] | *[[アンコモン]] |
2018年5月30日 (水) 11:53時点における版
稀少度/Rarityとは、ブースターパックからのカードの出やすさのこと。カタカナ語でレアリティとも。
目次 |
概要
稀少度が高い順(珍しい順)に神話レア・レア・アンコモン・コモンという4段階になっており、パックごとにそれぞれ一定枚数ずつ封入されている。稀少度の高いカードほど少なく、稀少度の低いカードほど多い。
パックに含まれる稀少度ごとのカードの枚数はあくまで「目安」であり、WotC社は必ずその枚数が含まれているということを保証していない。
- 訴訟社会であるアメリカでは、うかつに明言や保証をしてしまうとエラーがあったときにクレームをつけられて大損害を蒙ることがあるため、「明言しないように」しているようだ[1]。
- 実際、封入エラーによってこの比率通りにカードが入っていないこともままある。その場合にもショップやトーナメント主催者に交換を求めることはできない。
なお、ブースターパック内に含まれているカードの枚数が同じでも、「特定のカードがパックに封入されている確率」はセットごとに微妙に変化している。たとえば大型エキスパンションは、かつては全350枚構成であったが、現在は250枚前後の構成が一般的になっている。分母が小さくなったぶん、特定のレアの封入確率は高くなっていることになる。
稀少度と構築におけるカードパワーは比例するわけではない。カスレアも多数存在するし、トーナメントで多用される強力なコモンも多数存在する。また、同一カード・セットの中で上位互換・下位互換になるレアとコモンのクリーチャーが収録されることが珍しくないため、構築の観点や一般的なトレーディングカードゲームの基準で見れば稀少度と強さの関係は露骨に思えるが、これはマジックの特徴的な遊び方の一つであるリミテッドの存在に依るところが大きい。稀少度によるカードパワーの調整はリミテッドのゲームバランスを考慮して決定されている[2]。
封入率の沿革
一般的なブースターパックにおける、基本的な封入率の沿革を記す。特殊な封入率が採用されているブースターパックも多数存在するが、それらに関しては変則的な稀少度およびブースターパックの項を参照。
基本セット
- リバイズド・エディション以前
- レア1枚・アンコモン3枚・コモン11枚の15枚構成。しかし基本土地が各稀少度ごとに一定割合で収録されており、レアやアンコモンの枠に基本土地が入っている開封者泣かせのパックも存在する。ブースターパック#基本土地カードの項も参照。
- 第7版~第10版
- 基本土地カード1枚が必ず収録されるようになった。このため、レア1枚・アンコモン3枚・コモン10枚・基本土地1枚の15枚構成になった。第10版以降はトークン・カードや豆知識カードなどおまけカード1枚が追加された16枚構成になった。
- 基本セット2010以降
- 基本セット2010より、基本セットにも神話レアが設けられた。
エキスパンション
- アライアンス以前
- アライアンス以前の古いエキスパンションではこの4段階ではなく、コモンとアンコモンのみの2段階であったりあるいはレアを含む3段階ではあるが、各レアリティごとにさらに出現率に差異があるという変則的な稀少度になっている(エラーパックという意味ではなく、意図的に変則的にしてある)。これらのエキスパンションのトレードや新規開封の際にはレアの有無やみなし稀少度(アンコモン1はレア、コモン1はアンコモンとして扱う)といった差異が生まれる点などは理解しておきたい。
- 稀少度ごとにシートと呼ばれる大きな紙にたくさんのカードが刷られており、そこから1枚1枚カード大に切り取ってカードが作られる。コモン11というのは、コモン・シートに11枚の割合で印刷されているという意味。
- ミラージュ~イーブンタイド
- ミラージュ以降のセットでは、ブースターパックの構成がレア1枚・アンコモン3枚・コモン11枚の15枚構成。ローウィン以降はトークン・カードや豆知識カードなどおまけカード1枚が追加された16枚構成。
- アラーラの断片以降
- アラーラの断片以降は新たな稀少度として神話レアが作られ、確率としては8パックに1つ、レアの代わりに封入される。また、基本セット同様ブースターパックにも基本土地が必ず収録されるようになった。それにより、レア(もしくは神話レア)1枚・アンコモン3枚・コモン10枚・基本土地1枚・おまけカード1枚の16枚構成になった。
脚注
- ↑ Unanswered Questions: Innistrad/未回答問題:イニストラード(Feature 2011年10月10日 Mark Rosewater著)
- ↑ Nuts & Bolts: Higher Rarities/「基本根本」:より高いレアリティ(Making Magic 2012年2月27日 Mark Rosewater著)
参考
- Nuts & Bolts: Higher Rarities/「基本根本」:より高いレアリティ(Making Magic 2012年2月27日 Mark Rosewater著)
- Quite the Rarity/まったくレアリティ(Making Magic 2018年3月12日 Mark Rosewater著)
- コモン
- アンコモン
- レア
- 神話レア
- スペシャル
- 変則的な稀少度