基本セット

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'''基本セット'''/''Basic Sets, Core Sets''は、かつて存在した基本的な[[カード]]のセット。
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'''基本セット'''/''Basic Sets, Core Sets''は、[[マジック:ザ・ギャザリング]]の基本的なセットのこと、もしくはそれらの総称。
  
 
==概要==
 
==概要==
[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]の導入用として意識された基本的なカード群。現在は廃止されている(後述)。
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マジックは、ベースとなる「基本セット」と、それに追加して遊ぶ「拡張セット([[エキスパンション]])」の組み合わせで販売されている。これはマジック独自のアイディアではなく、様々なボードゲーム(例えば[[ダンジョンズ&ドラゴンズ]]など)で同じような手法が取られている。
  
[[色の役割]]を大きく逸脱したカードや複雑な[[効果]]を持つカードは少なく、また[[キーワード能力]]には[[注釈文]]が付くなど、初心者[[プレイヤー]]にも優しい。一方、しっかりと基準を守られている[[カードパワー]]であるため、慣れたプレイヤーにとっては物足りない点もあった。そのため[[基本セット2010]]からは方針を変え、従来までの「全カードが[[再録]]カード」という構成から「セットの半数が新規カード」となるように構成が改められており、従来のプレイヤーにとっても魅力的な[[パワーカード]]が多数含まれている。[[基本セット2015]]からはその名を冠した[[プロツアー]]も開催されていた。
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ベースとなるセットであり、同時に初心者向け商品という位置づけでもあるため、特に「基本的」なカードやデザインが重視される傾向にある。複雑な能力や発展型のデザインよりもシンプルにまとまったものが多く、[[注釈文]]も多い。また需要のあるカードを再び供給する場としても利用され、[[第4版]]から[[第10版]]までの基本セットはすべて[[再録]]カードで構成されていた。しかし、初心者向けの味付けすぎる、目新しさに欠ける、などという側面も否めず、熟練プレイヤーからは「物足りないセット」とされることが多かった。
  
[[プレインズウォーカー/Planeswalker]]のようなマジックの根幹の[[背景世界/ストーリー用語|背景ストーリー]]に関わるカードも積極的に採用されているが、多くの再録カードで構成される事情もあり、通常の[[エキスパンション]]のように特定の[[次元/Plane]]のみを舞台にすることはない。「伝統的西洋ファンタジー」を丁寧に描いてきたものの、マジック独自の背景ストーリーを描く余地がない事は問題であり、キャラクターや世界観のファンにとっては不評であった。[[基本セット2013]]以降はこれを改め、マジック独自の背景ストーリーも重視されるようになった。毎年特定のキャラクターにスポットライトが当てられるようになり、同時期に発売される[[デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ]]シリーズとも密接に連動して物語が作られている。
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基本セットの刷新は、初期は2年ごと、[[基本セット2010]]以降は1年ごとに行われた。ルーリングの改定もそれに合わせて行われるのが通例で、特に[[第6版]]や基本セット2010のルール変更が有名である。また[[スタンダード]][[ローテーション]]もそれに伴って起きることになり、他のエキスパンションのローテーションとは入れ替わるタイミングや使用できる期間などが異なっていることが多く、またその不都合解消のためにたびたび規定の変更も行われていたため、とてもややこしかった。
  
[[基本セット2010]]以降はそれ単体での[[リミテッド]]も強く意識され、[[稀少度]]毎の[[カードパワー]]レベルや枚数等の基準も他の大型エキスパンションに準拠している。
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現在は基本セットは廃止され、拡張セットのみで商品展開されている。
  
しかし、[[スタンダード]][[ローテーション]]周期の変更や、基本セット自体の必要性の是非など様々な問題が考慮された結果、[[2015年]]発売の[[マジック・オリジン]]を最後に廃止された([http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0011148/ 参考])。以降、導入用セットとしての役割は各エキスパンションの[[構築済みデッキ]]([[エントリーセット]]、[[プレインズウォーカーデッキ]])や[[デッキビルダーセット]]に引き継がれた。
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*[[第9版]]までの基本セットは基本的に[[白枠]]で印刷されていた。
  
*[[アンリミテッド]]から[[第10版]]までの基本セットは[[再録]]カードのみで構成されており、一部の例外を除き[[白枠]]だった。また、ストーリーや他の[[ブロック (総称)|ブロック]]とは全く関係なくカードが収録されていた
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===沿革===
**後期の基本セットには、直後のブロックを意識したカードも散見される。例として、[[墓地]]にスポットを当てた[[イニストラード・ブロック]]に先駆けての[[彼方の映像/Visions of Beyond]][[基本セット2012]])、[[ラヴニカへの回帰ブロック]]での[[ショックランド]]再録を見越しての[[遥か見/Farseek]]([[基本セット2013]])など。
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最初期はまさしく「基本のセット」であり、すべてのプレイヤーが必ず購入する商品という位置づけであった(というより、[[基本土地]]は基本セットにしか収録されていなかったため、[[エキスパンション]]だけで遊ぶということがほぼ不可能であった)。
*[[第4版]]から基本セット2010までは二年に一度、それ以降は一年に一度の間隔で発売されていた。
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[[アイスエイジ]]で「独立型エキスパンション」という概念が生まれて以降、[[ブロック (総称)|ブロック]]制が定着するうち、基本セットは必ずしも必須の商品ではなくなったものの、初心者入門用および基本的なカードや過去のカードを収録し[[スタンダード]]に留めておく商品という位置づけで、2年ごとに刷新され続けた。
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[[背景世界/ストーリー用語|背景ストーリー]]の多様化やプレイヤー層の充実など、様々な事情からこの方針は不評となっていったため、[[基本セット2010]]からは従来までの「全カードが[[再録]]カード」という構成から「セットの半数が新規カード」となるように構成が改められ、「伝統的西洋的ファンタジー」に世界観を統一したデザインに一新された。
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これが逆に、マジック独自の物語を描く余地を削ってしまったことも事実であり、キャラクターやストーリーのファンからは不評の声もあった。[[基本セット2013]]以降はこれを改め、マジック独自の背景ストーリーも重視されるようになった。毎年特定のキャラクターにスポットライトが当てられるようになり、同時期に発売される[[デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ]]シリーズとも密接に連動して物語が作られている。
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基本セット2010以降は、強力な[[パワーカード]]なども収録され、また[[リミテッド]]も強く意識して[[稀少度|レアリティ]]毎のパワーレベルや枚数等の基準も他の大型エキスパンションに準拠するなど、初心者だけでなく熟練プレイヤーにも向けたデザインが行われている。また[[スタンダード]][[環境]]の調整のため、前後のブロックに配慮したデザインが行われることも多くなった。
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しかしそういった改良を経るうちに、ストーリーの展開もカードのデザインも、全体的に[[エキスパンション]]に近づきすぎてしまい、基本セット本来の目的である導入用とはかけ離れてしまったため、2015年発売の[[マジック・オリジン]]を最後に廃止([http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0011148/ 参考])。以降、導入用セットとしての役割は各エキスパンションの[[構築済みデッキ]]([[エントリーセット]]、[[プレインズウォーカーデッキ]])や[[デッキビルダーセット]]に引き継がれた。
  
 
==基本セット一覧==
 
==基本セット一覧==
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===基本セット2010/Magic 2010 Core Set===
 
===基本セット2010/Magic 2010 Core Set===
これまでの「第N版」というのを年号で表記するように改めた'''[[基本セット2010]]'''では、基本セットとしてはアルファ以来となる完全新規カードが登場。また、基本セットでは初めてとなる、[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]を含む[[神話レア]]が登場した。また、第6版以来となる大幅な[[ルーリング]]の改訂を行う。
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これまでの「第N版」というのを年号で表記するように改めた'''[[基本セット2010]]'''では、基本セットとしてはアルファ以来となる完全新規カードが登場。また、基本セットでは初めてとなる、[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]を含む[[神話レア]]が登場した。また、第6版以来となる大幅な[[ルーリング]]の改訂が行われた。
  
 
===基本セット2011/Magic 2011 Core Set===
 
===基本セット2011/Magic 2011 Core Set===
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===基本セット2013/Magic 2013 Core Set===
 
===基本セット2013/Magic 2013 Core Set===
'''[[基本セット2013]]'''では、基本セットでは[[ニコル・ボーラス/Nicol Bolas (ストーリー)|ニコル・ボーラス/Nicol Bolas]]が取り上げられ、5色均等でないカード配分や[[適合の宝石/Gem of Becoming]]などこれまでならサイクルをなすようなカードの単独収録など、背景設定を重視するようになった。また基本セット初めての[[多色]]カードや第10版以来となる伝説のクリーチャーが収録された。再録キーワードは「[[賛美]]」。
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'''[[基本セット2013]]'''では、基本セットでは[[ニコル・ボーラス/Nicol Bolas (ストーリー)|ニコル・ボーラス/Nicol Bolas]]が取り上げられ、5色均等でないカード配分や[[適合の宝石/Gem of Becoming]]などこれまでならサイクルをなすようなカードの単独収録など、背景設定を重視するようになった。また基本セット初めての[[多色]]カードや第10版以来となる[[伝説のクリーチャー]]が収録された。再録キーワードは「[[賛美]]」。
  
 
===基本セット2014/Magic 2014 Core Set===
 
===基本セット2014/Magic 2014 Core Set===
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===基本セット2015/Magic 2015 Core Set===
 
===基本セット2015/Magic 2015 Core Set===
'''[[基本セット2015]]'''では[[ガラク/Garruk]]が取り上げられ、基本セットでは初となる新録の多色カードが収録された。基本セット2013以来となる伝説のクリーチャーが収録されたほか、ゲストデザイナー・カードが収録された。再録キーワードは「[[召集]]」。初めて[[対戦キット]]が発売され、冠が付けられた[[プロツアー]]が開催される。第8版以来となる、カード枠デザインの変更が行われた(→[[新枠#基本セット2015以降のカード枠]])。
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'''[[基本セット2015]]'''では[[ガラク/Garruk]]が取り上げられ、基本セットでは初となる新録の多色カードが収録された。基本セット2013以来となる伝説のクリーチャーが収録されたほか、ゲストデザイナー・カードが収録された。再録キーワードは「[[召集]]」。初めて[[対戦キット]]が発売され、冠が付けられた[[プロツアー]]が開催される([[プロツアー「基本セット2015」]])。第8版以来となる、カード枠デザインの変更が行われた(→[[新枠#基本セット2015以降のカード枠]])。
  
 
===マジック・オリジン/Magic Origins===
 
===マジック・オリジン/Magic Origins===
最後の基本セット、'''[[マジック・オリジン]]'''では5名の[[プレインズウォーカー/Planeswalker]]達([[ギデオン・ジュラ/Gideon Jura (ストーリー)|ギデオン・ジュラ/Gideon Jura]]、[[ジェイス・ベレレン/Jace Beleren (ストーリー)|ジェイス・ベレレン/Jace Beleren]]、[[リリアナ・ヴェス/Liliana Vess (ストーリー)|リリアナ・ヴェス/Liliana Vess]]、[[チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar (ストーリー)|チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar]]、[[ニッサ・レヴェイン/Nissa Revane (ストーリー)|ニッサ・レヴェイン/Nissa Revane]])とその起源にスポットが当てられ、プレインズウォーカーへの覚醒を表現した[[両面カード]]が収録された。新規キーワードとして「[[高名]]」や「[[魔巧]]」が登場し、[[常磐木]]も改正された。
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最後の基本セット、'''[[マジック・オリジン]]'''では5名の[[プレインズウォーカー/Planeswalker]]達([[ギデオン・ジュラ/Gideon Jura (ストーリー)|ギデオン・ジュラ/Gideon Jura]]、[[ジェイス・ベレレン/Jace Beleren (ストーリー)|ジェイス・ベレレン/Jace Beleren]]、[[リリアナ・ヴェス/Liliana Vess (ストーリー)|リリアナ・ヴェス/Liliana Vess]]、[[チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar (ストーリー)|チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaar]]、[[ニッサ・レヴェイン/Nissa Revane (ストーリー)|ニッサ・レヴェイン/Nissa Revane]])とその起源にスポットが当てられ、プレインズウォーカーへの覚醒を表現した[[両面カード]]が収録された。基本セットで初めての、再録ではない新規キーワードとして「[[高名]]」や「[[魔巧]]」が登場。[[常磐木]]も改正された。
  
 
===基本セットの歴史===
 
===基本セットの歴史===

2016年7月11日 (月) 21:52時点における版

基本セット/Basic Sets, Core Setsは、マジック:ザ・ギャザリングの基本的なセットのこと、もしくはそれらの総称。

目次

概要

マジックは、ベースとなる「基本セット」と、それに追加して遊ぶ「拡張セット(エキスパンション)」の組み合わせで販売されている。これはマジック独自のアイディアではなく、様々なボードゲーム(例えばダンジョンズ&ドラゴンズなど)で同じような手法が取られている。

ベースとなるセットであり、同時に初心者向け商品という位置づけでもあるため、特に「基本的」なカードやデザインが重視される傾向にある。複雑な能力や発展型のデザインよりもシンプルにまとまったものが多く、注釈文も多い。また需要のあるカードを再び供給する場としても利用され、第4版から第10版までの基本セットはすべて再録カードで構成されていた。しかし、初心者向けの味付けすぎる、目新しさに欠ける、などという側面も否めず、熟練プレイヤーからは「物足りないセット」とされることが多かった。

基本セットの刷新は、初期は2年ごと、基本セット2010以降は1年ごとに行われた。ルーリングの改定もそれに合わせて行われるのが通例で、特に第6版や基本セット2010のルール変更が有名である。またスタンダードローテーションもそれに伴って起きることになり、他のエキスパンションのローテーションとは入れ替わるタイミングや使用できる期間などが異なっていることが多く、またその不都合解消のためにたびたび規定の変更も行われていたため、とてもややこしかった。

現在は基本セットは廃止され、拡張セットのみで商品展開されている。

  • 第9版までの基本セットは基本的に白枠で印刷されていた。

沿革

最初期はまさしく「基本のセット」であり、すべてのプレイヤーが必ず購入する商品という位置づけであった(というより、基本土地は基本セットにしか収録されていなかったため、エキスパンションだけで遊ぶということがほぼ不可能であった)。

アイスエイジで「独立型エキスパンション」という概念が生まれて以降、ブロック制が定着するうち、基本セットは必ずしも必須の商品ではなくなったものの、初心者入門用および基本的なカードや過去のカードを収録しスタンダードに留めておく商品という位置づけで、2年ごとに刷新され続けた。

背景ストーリーの多様化やプレイヤー層の充実など、様々な事情からこの方針は不評となっていったため、基本セット2010からは従来までの「全カードが再録カード」という構成から「セットの半数が新規カード」となるように構成が改められ、「伝統的西洋的ファンタジー」に世界観を統一したデザインに一新された。

これが逆に、マジック独自の物語を描く余地を削ってしまったことも事実であり、キャラクターやストーリーのファンからは不評の声もあった。基本セット2013以降はこれを改め、マジック独自の背景ストーリーも重視されるようになった。毎年特定のキャラクターにスポットライトが当てられるようになり、同時期に発売されるデュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズシリーズとも密接に連動して物語が作られている。

基本セット2010以降は、強力なパワーカードなども収録され、またリミテッドも強く意識してレアリティ毎のパワーレベルや枚数等の基準も他の大型エキスパンションに準拠するなど、初心者だけでなく熟練プレイヤーにも向けたデザインが行われている。またスタンダード環境の調整のため、前後のブロックに配慮したデザインが行われることも多くなった。

しかしそういった改良を経るうちに、ストーリーの展開もカードのデザインも、全体的にエキスパンションに近づきすぎてしまい、基本セット本来の目的である導入用とはかけ離れてしまったため、2015年発売のマジック・オリジンを最後に廃止(参考)。以降、導入用セットとしての役割は各エキスパンションの構築済みデッキエントリーセットプレインズウォーカーデッキ)やデッキビルダーセットに引き継がれた。

基本セット一覧

Alpha(アルファ)・Beta(ベータ)

初のセットであるAlpha(アルファ)でマジックは誕生した。

当初の予想を遥かに超える人気ぶりで、その後Beta(ベータ)が発売された。Betaは基本的にAlphaと同じ内容であるが、誤字の修正や、ミスでAlphaには含まれていなかった黒の防御円/Circle of Protection: BlackVolcanic Islandの追加が行われている。また、AlphaとBeta以降でカードの形が少し違っている(Alphaはカードの角が少し丸い)。

Unlimited Edition(アンリミテッド)

Betaの後は、Unlimited Edition(アンリミテッド・第2版・限定解除版)として、限定解除となった以前とまったく同じ内容のカードが発売された。

Revised Edition(リバイズド)

Unlimited Editionの後に発売されたRevised Edition(リバイズド・第3版・改訂版)では、初めてカードの追加・ルーリングの修正が行われている。そしてそのRevised Edition辺りより、日本での流通もスタートした(当時はごく一部のゲームショップが輸入していた程度だった)。

イタリア語など、一部の英語以外の言語への翻訳が始まったのもリバイズドから。

第4版/Fourth Edition

日本語で発売されたのはこの第4版が最初で、限定生産版の黒枠と通常生産版の白枠の2種類がある。

第4版に付随するセットとして、クロニクルも発売された。

第5版/Fifth Edition

第5版では、全体的に弱体化を進め、一部のイラストが新たに描かれた。

この第5版より、基本セットは基本的に2年に1回のペースで作成されるという慣例になっている。

第6版・クラシック/Sixth Edition

第6版と呼ばれるクラシックでは、大幅なルーリングの改訂と第5版以上の弱体化が行われた。また、これ以降バンドランページなど初心者にとっては分かりにくいルーリングのカードは採用されないことになった。

現在では当たり前になっているスタックルールは第6版から採用された。

第7版/Seventh Edition

第7版では、収録されているすべてのイラストが新たに描かれ、話題となった。また、基本セットで初めてプレミアム・カードが導入された。

これ以降、基本セットのトーナメントパックは販売されなくなった。

第8版・コア・セット/Eighth Edition

コア・セット(基本セット)と呼ばれることとなった第8版では、マジック誕生10周年記念とし、第8版発売以前のアングルードを除く、スカージまでに発売されたすべてのセットよりカードがセレクトされている。同時に、再録カード決定の投票企画「第8版を選ぼう」が行われた。

また、カード枠デザインの変更が行われた(→新枠)。

第9版・コア・セット/Ninth Edition

第9版では、第8版でも行われた再録カード決定の投票企画「第9版を選ぼう」が大々的に行われ、ユーザーの手により14枚のカードが決定された。

また、トランプルプロテクションも基本セットの中では復活した。アポカリプスで登場した対抗色ペインランドが、基本セットとしては初めて再録された。

第10版・コア・セット/Tenth Edition

第10版では、マジック誕生15周年記念とし、通常の白枠からすべて黒枠になった。また、伝説のクリーチャーも基本セットでははじめて登場した。今回も再録カード決定の投票企画「第10版を選ぼう」が行われた。

基本セット2010/Magic 2010 Core Set

これまでの「第N版」というのを年号で表記するように改めた基本セット2010では、基本セットとしてはアルファ以来となる完全新規カードが登場。また、基本セットでは初めてとなる、プレインズウォーカーを含む神話レアが登場した。また、第6版以来となる大幅なルーリングの改訂が行われた。

基本セット2011/Magic 2011 Core Set

基本セット2011では、基本セット2010での「新規カードの採用」方針が更に推し進められている。新規カードのパワーカードが多く登場しているほか、新規カードのみで為されるサイクルも多数収録されている。また、このセットから過去の拡張セットからキーワードを再録する事となり、最初のキーワードとして「占術」が選ばれた。また、基本セットのひとつとしてデッキビルダーセットも同時発売となった。

基本セット2012/Magic 2012 Core Set

基本セット2012では、基本セットでもイベントデッキが発売された。再録キーワードは「狂喜」。デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズシリーズとの連動イベント「マジック・セレブレーション」も開始された。

基本セット2013/Magic 2013 Core Set

基本セット2013では、基本セットではニコル・ボーラス/Nicol Bolasが取り上げられ、5色均等でないカード配分や適合の宝石/Gem of Becomingなどこれまでならサイクルをなすようなカードの単独収録など、背景設定を重視するようになった。また基本セット初めての多色カードや第10版以来となる伝説のクリーチャーが収録された。再録キーワードは「賛美」。

基本セット2014/Magic 2014 Core Set

基本セット2014では、チャンドラ・ナラー/Chandra Nalaarが取り上げられる。キーワード能力ではないが、再録テーマとして「スリヴァー」が姿を変えて復活。また統率者からの再録が初めて行われた。基本セット2010以来となる大幅なルーリングの改訂が行われた。

基本セット2015/Magic 2015 Core Set

基本セット2015ではガラク/Garrukが取り上げられ、基本セットでは初となる新録の多色カードが収録された。基本セット2013以来となる伝説のクリーチャーが収録されたほか、ゲストデザイナー・カードが収録された。再録キーワードは「召集」。初めて対戦キットが発売され、冠が付けられたプロツアーが開催される(プロツアー「基本セット2015」)。第8版以来となる、カード枠デザインの変更が行われた(→新枠#基本セット2015以降のカード枠)。

マジック・オリジン/Magic Origins

最後の基本セット、マジック・オリジンでは5名のプレインズウォーカー/Planeswalker達(ギデオン・ジュラ/Gideon Juraジェイス・ベレレン/Jace Belerenリリアナ・ヴェス/Liliana Vessチャンドラ・ナラー/Chandra Nalaarニッサ・レヴェイン/Nissa Revane)とその起源にスポットが当てられ、プレインズウォーカーへの覚醒を表現した両面カードが収録された。基本セットで初めての、再録ではない新規キーワードとして「高名」や「魔巧」が登場。常磐木も改正された。

基本セットの歴史

  • Limited Edition
    • Alpha 1993年8月発売
    • Bata 1993年10月発売
  • Unlimited Edition 1993年11月発売
  • Revised Edition 1994年4月発売
    • (Summer Magic)
  • Fourth Edition 1995年4月発売 (日本語版は1996年4月発売)
    • Chronicles 1995年9月発売 (日本語版は1996年7月発売
    • Renaissance
      • (Alternate)
  • Fifth Edition 1997年4月発売
  • Classic / Sixth Edition 1999年4月発売
  • Seventh Edition 2001年4月発売
  • Core Set / Eighth Edition 2003年7月発売
  • Ninth Edition 2005年7月発売
  • Tenth Edition 2007年7月発売
  • Magic 2010 Core Set 2009年7月発売
  • Magic 2011 Core Set 2010年7月発売
  • Magic 2012 Core Set 2011年7月発売
  • Magic 2013 Core Set 2012年7月発売
  • Magic 2014 Core Set 2013年7月発売
  • Magic 2015 Core Set 2014年7月発売
  • Magic Origins 2015年7月発売

日本語版は、Fourth Edition(第4版)、Chronicles(クロニクル)の2種類の日本語版の発売が1年ほど英語版より遅くなったが、ミラージュ以降は日本語版と英語版が同時期に発売されるというスタイルになっている。

参考

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