虚空の選別者/Void Winnower

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
(スタンで発生しうる内容を強化(ただ点数で以下略のページ参照で済む内容ではある))
14行: 14行:
  
 
==ルール==
 
==ルール==
*[[マナ・コスト]]を持たない呪文やクリーチャーの点数で見たマナ・コストは0である。そして[[注釈文]]にもある通り0は偶数であるため、虚空の選別者の[[能力]]の影響を受ける。
+
*[[点数で見たマナ・コスト]]に関しては、当該ページを参照。
**[[コピー]]でない[[トークン]]・クリーチャー、[[クリーチャー化]]した[[土地]][[裏向き]]の呪文やクリーチャー、[[両面カード]]の[[第2面]]、[[均衡の復元/Restore Balance|マナ・コストのない待機呪文]]などがこれに当たる。
+
*[[注釈文]]にもある通り0は偶数であるため、点数で見たマナ・コストが0である呪文やクリーチャーは影響を受ける。
*マナ・コストに[[X]]を含む呪文は、Xとして選んだ値を使用して呪文の点数で見たマナ・コストが偶数かどうかを決める。たとえば、対戦相手は[[果てしなきもの/Endless One]]を、X=5として[[唱える]]ことはできるが、X=6として唱えることはできない。一方、マナ・コストにXを含む[[戦場]]にあるクリーチャーのXの値は0である。たとえば、マナ・コストが(X)(G)である[[霧裂きのハイドラ/Mistcutter Hydra]]ではブロックできるが、果てしなきものではブロックできない。
+
**[[クリーチャー化]]した[[土地]]、([[コピー]]でない)[[トークン]]・クリーチャー、[[裏向き]]の呪文やクリーチャー、[[両面カード]]の[[第2面]]などがこれに当たる。
*[[分割カード]][[唱える]]方の半分の偶奇だけを見る。[[融合]]で唱える場合は両方の点数で見たマナ・コストの合計値を見る。
+
*マナ・コストに[[X]]を含む場合、Xに選んだ数値によって点数で見たマナ・コストが変化する。
*[[Little Girl]]は偶数でも奇数でもない。このため奇数でないにもかかわらず、虚空の選別者による選別をすり抜けられる。
+
**例えば[[果てしなきもの/Endless One]]は、X=5ならば奇数の呪文だが、X=6では偶数の呪文となる。
 +
**[[スタック]]以外の[[領域]]ではX=0として扱う。例えば果てしなきものは([[唱える|唱えた]]ときにXをいくつにしたかは関係なく)[[戦場]]では点数で見たマナ・コストは0として扱われる。
 +
*[[分割カード]]は唱える方の半分の偶奇だけを見る。[[融合]]で唱える場合は両方の点数で見たマナ・コストの合計値を見る。
 +
*[[コスト]][[軽減]]した場合でも、あるいは[[代替コスト]]や[[追加コスト]]を[[支払う]]場合でも、点数で見たマナ・コストは変化しない。
 +
**例えば[[コジレックの伝令/Herald of Kozilek]]が[[戦場]]にいても、呪文や[[パーマネント]]の点数で見たマナ・コストが変化することはない。偶数の呪文は([[支払う]]マナの点数が奇数になっているとしても)唱えられないし、偶数の[[無色]]クリーチャーが奇数として扱われることもない。
 +
**例えば[[次元の激高/Planar Outburst]]は5マナの呪文であるため、影響を受けない。通常通りでも、8マナで[[覚醒]]で唱えても問題ない。
 +
 
 +
*整数でない数値は、偶数でも奇数でもない。
 +
**[[黒枠]]ではありえないが、[[銀枠]]ありならば[[Little Girl]]が該当する。偶数ではないため、この[[能力]]の影響を受けない。
  
 
==開発秘話==
 
==開発秘話==

2016年2月14日 (日) 11:00時点における版


対戦相手呪文と、クリーチャーによるブロックに制限をかけるエルドラージ。制限をかけるために参照するのは、点数で見たマナ・コストが偶数かどうか。

点数で見たマナ・コストの「大きさ」を気にすることはあっても「偶数か奇数か」を気にして構築プレイングをすることは滅多にないため、相手のデッキや盤面によっては大いに有効である。単純に9マナで11/9というサイズも頼もしい。相手の攻撃を封じることはできないため、既に劣勢になっている盤面をひっくり返すことは難しいが、重いコントロールデッキが盤面をコントロールしきった後に出すフィニッシャーといった運用が考えられる。

スタンダードではエルドラージランプにおいて、ミラーマッチへの対策としてサイドボードに採用されている。同デッキの主な勝ち筋である精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hungerの両方を封じ込められるためである。

ヴィンテージではオースで採用されることがある。

ルール

  • 整数でない数値は、偶数でも奇数でもない。
    • 黒枠ではありえないが、銀枠ありならばLittle Girlが該当する。偶数ではないため、この能力の影響を受けない。

開発秘話

戦乱のゼンディカー・ブロックデザインの初期には、エルドラージ/Eldraziの異常性を表す様々なメカニズムが検討された[1]。このカードはその中の一つ、「エルドラージは奇数(odd number、直訳すると「奇妙な数」)を好む」の名残である[2]

一方デベロップの観点からは、エルドラージ覚醒伝説のエルドラージ(引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Tornなど)が印刷可能なものとしては最強のクリーチャーであり、戦乱のゼンディカーでは単純にそれらよりも強力なエルドラージではなく、異なる方向性で魅力的なエルドラージを作る必要があった。このカードは対戦相手の動きを大きく制限する巨大クリーチャーだが、対抗する余地のあるカードであり、その条件を満たしていると言える[3]

また開発中はどちらの能力もすべてのプレイヤーに影響するものだったが、点数で見たマナ・コストが偶数(10)の絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hungerと共存できるようにするため、対戦相手だけに影響するよう変更された[3]

脚注

  1. Preparing for Battle, Part 2/戦乱に向けて その2Daily MTG、Making Magic、文:Mark Rosewater、訳:米村薫
  2. Battle for Zendikards, Part 2/ 戦乱のゼンディカード その2(同上)
  3. 3.0 3.1 M-Files, Part One/Mファイル『戦乱のゼンディカー』編・パート1(Daily MTG、Latest Developments、文:Sam Stoddard、訳:益山拓也

参考

MOBILE