トランプル

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2011年7月31日 (日) 16:31時点における版

トランプル/Trample
種別 常在型能力
登場セット 多数
CR CR:702.19

トランプル/Trampleは、マジック初期から存在するキーワード能力攻撃クリーチャー戦闘ダメージ割り振りを変更する常在型能力である。


War Mammoth / ウォー・マンモス (3)(緑)
クリーチャー — 象(Elephant)

トランプル

3/3

定義

トランプルを持つ攻撃クリーチャーのコントローラーは、ダメージをまずそれをブロックしたクリーチャーに割り振る。それらのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージが割り振られた場合、攻撃クリーチャーのコントローラーは、残りのダメージを、ブロック・クリーチャーと防御プレイヤーまたは攻撃しているプレインズウォーカーに選んで割り振る。致死ダメージを割り振られたかどうかのチェック時には、そのクリーチャーが負っているダメージや同時に与えられる他のクリーチャーからのダメージも考慮に入れるが、実際に与えられるダメージの量を変化させ得る能力効果は考慮に入れない。コントローラーはそれらのクリーチャーすべてに致死ダメージを割り振る必要はないが、その場合には防御プレイヤーやプレインズウォーカーにはダメージを割り振ることはできない。

トランプルを持つ攻撃クリーチャーがブロックされ、しかし戦闘ダメージを割り振る段階でブロック・クリーチャーがいなければ、その戦闘ダメージはすべて攻撃した先のプレイヤーやプレインズウォーカーに割り振られる。

トランプルを持つクリーチャーがプレインズウォーカーを攻撃した場合、そのプレインズウォーカーが戦場を離れていたり、その忠誠度以上の戦闘ダメージが割り振れる状態であっても、戦闘ダメージを防御プレイヤーに割り振ることはできない。

解説

トランプルを持つクリーチャーが戦闘ダメージを割り振るとき、そのブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージを割り振った後、残りのダメージを攻撃した先の防御プレイヤーやプレインズウォーカーに割り振ってもよい。

ゲームでは、ダメージがブロック・クリーチャーを貫通して防御プレイヤーに与えられるようなイメージとなる。そのため、トランプルを持つ攻撃クリーチャーをタフネスの小さいクリーチャーでブロック(チャンプブロック)してもあまり効果が無い。定義上では回避能力ではないが、その性質から回避能力の一種として扱われる場合がある。

どのにも存在するが、特にに多く存在し、トランプルを与えるカードもほとんどが緑である。

ルール

  • ブロック・クリーチャーすべてに致死ダメージを割り振ることは義務ではない。防御プレイヤーにダメージを割り振らないのであれば、戦闘ダメージをダメージ割り振り順に基づいて自由に割り振ってもかまわない。
  • プロテクションをはじめとする、ダメージを軽減するような効果があっても「致死ダメージを割り振る」際に考慮する必要はない。数字の上で致死ダメージが割り振られていさえすればよい。
    • すなわち、プロテクションをもつクリーチャーでブロックしても、プレイヤーへのダメージを減らせるのは(通常)そのクリーチャーのタフネスまで、ということになる。間違えやすいので注意すること。
  • ダメージを増加させるような置換効果ラースの灼熱洞/Furnace of Rathなど)があっても、トランプルでの戦闘ダメージの割り振りに考慮することはできない。
  • トランプルを持つクリーチャーがブロックされ、なおかつそのブロック・クリーチャーが戦場に存在しないならば、すべての戦闘ダメージは防御プレイヤーに割り振られる。
  • プレイヤーに割り振ったダメージを、クリーチャーへのダメージを軽減する効果で減らすことはできない。ダメージが「貫通」するイメージではあるが、ルール上はあくまで割り振りが変わっているというだけである。
  • 「致死ダメージ」は、既に受けているダメージについても考慮する。既にいくらかのダメージを受けているクリーチャーにブロックされた場合、致死ダメージに達する分だけクリーチャーに与えればよい。一方、ブロックする側としては、すでにブロッククリーチャーに与えられたダメージを取り除くことで、本体に通るダメージを減らすこともできることになる。
  • バンドや、複数の攻撃クリーチャーをブロックできるクリーチャーなどによってトランプルを持つクリーチャーと持たないクリーチャーが同じクリーチャーでブロックされた場合、トランプルによる防御プレイヤーへのダメージを多くするように割り振ってよい。
    • たとえば、「2/2・バンドを持つクリーチャー」と「5/5・トランプルを持つクリーチャー」がバンドを組んで攻撃し、「3/3・クリーチャー」にブロックされた場合、攻撃側は以下のどちらを行なっても適正である(普通は前者だろう)。
      1. 「2/2・バンドクリーチャーが与える2ダメージ」と「5/5・トランプルクリーチャーが与える1ダメージ」をクリーチャーに割り振り、4ダメージをプレイヤーに割り振る。
      2. 「5/5・トランプルクリーチャーが与える3ダメージ」をクリーチャーに割り振り、2ダメージをプレイヤーに割り振り、「2/2・バンドクリーチャーが与える2ダメージ」は普通にクリーチャーに割り振る。

その他

  • ウルザズ・サーガでルールが大きく変更された。それ以前のトランプルは、おおざっぱにいうと現状の「まず全ブロッカーに致死ダメージ割り振り」という点がない代わりに、「全ダメージを一度クリーチャーに割り振らなければならない。その後クリーチャーを倒してから余剰分がそのまま本体に再割り振り」という感じだった。そのため複数ブロッカーがいても、最弱タフネスのクリーチャーに全ダメージを割り振って、他のブロッカーを無傷のまま相手本体にダメージをねじ込めた。つまり、多数のブロッカー相手にする分には以前のルールの方が貫通させやすい。逆に、プロテクション持ちなどには弱かった(クリーチャーに割り振った全ダメージが軽減されてしまうので、貫通が発生しない)。
    • ラースの灼熱洞/Furnace of Rathがルール変更の原因の1つ。上記した「余剰分を再割り振り」している点が争点で、「割り振り時にダメージが2倍」となる灼熱洞の効果が2回適用されてしまい、多くの場合、通すよりもブロックした方がダメージが大きくなってしまうという問題が起きていた。
  • ルール上複雑であるため、第6版から第8版までの間は基本セットに採録されなかった。とはいえ、感覚的には分かりやすいものなので問題ないと判断されたのか、第9版でプロテクションとともに復活している。
  • 簡易版として、「スーパートランプル」と呼ばれる能力がある。こちらはキーワード能力ではない。
  • Trampleは「踏み荒らす・蹂躙する」という意味。

参考

引用:総合ルール 20231117.0

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