蒼ざめた月/Pale Moon

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Pale Moon / 蒼ざめた月 (1)(青)
インスタント

ターン終了時まで、プレイヤーがマナを引き出す目的で基本でない土地をタップした場合、それは他のいかなるタイプのマナの代わりに無色のマナを生み出す。


「何もしないカード」と評された、カスレアの代名詞。これを引き当ててしまったならあなたの顔が蒼ざめてしまう。

基本でない土地から出す色マナ無色マナにしてしまう、というマナ拘束のカードなのだが、その範囲が狭すぎて、以下のようにさまざまな観点で使い物にならない。

  1. 妨害範囲が狭すぎる。
    • 点数で見たマナの量は減らない。
    • 効果が1ターン限りであり長期的な妨害にならない。
    • 対戦相手基本土地と無色マナしか出さない土地しか使っていない場合、何の効果も生まない。
    • その土地が持つマナ能力以外の能力に影響を与えない。
  2. 妨害の確実性が低い。
    • マナ能力対応してこれを唱えることはできないため、対戦相手がマナを出す前に使用する必要がある。
    • 一方で対戦相手は蒼ざめた月を唱えるのに対応して色マナを出すことはできる。
      • 上記2点は「1ターン限り」の具体的な悪影響とも言える。これらの理由から、インスタント起動型能力に対してはほとんど妨害にならない。
    • 対戦相手が基本でない土地からの色マナを必要としない場合、無駄撃ちになる。
  3. カード・アドバンテージを失う。

また、対戦相手が色マナを出せる基本でない土地をコントロールしていることが前提であるため、基本的に色マナの出る基本でない土地を用いない単色デッキ相手では紙クズ同然。このカードが出た当時のスタンダードは単色デッキの全盛期であり、特にその弱点が際立っていた。

またレアであることも、これが嫌がられる大きな理由だろう。特にこのカードが収録されているネメシスは、同じマナ拘束カードでもトーナメントで活躍したほど強力なパララクスの潮流/Parallax Tideも収録されているなど比較的強力なエキスパンションだっただけに、ブースターパックからこのカードが出たときのショックは大きかった。

以上のように、本体の性能の悪さに加え、登場当時の環境、収録エキスパンションなど、あらゆる面でカスレアの名をほしいままにする状況が揃っていた。

ラースの住人たちは、月というものを見たことがなかった。月は不変の象徴ではなく、変化の象徴だった。
変化の象徴と言えど前述の通り何もしないカードである。そのため、後世のエキスパンションで戦局に全く影響しないカードが登場するとこのカードを引き合いに出されて揶揄されることがある。
  • 時のらせんイラストの美麗さとカスレア要素を引き継いだ月の色/Moonlaceが登場した。
  • イラストがそれなりに美しいのが唯一の救い。シングル価格が低価格であること、イラストとこの「あまりに何もしない」能力が放つ魅力に誘われてか、月の色と併せて膨大な枚数を収集するコレクターも存在する。
  • 発売からおよそ16年後のゲートウォッチの誓いにて初めて、「無色マナでしか支払えないコスト」が登場。このカードを「無色マナを(大量に)生み出すためのカード」として扱えるようになった。対戦相手に依存しない使い道ができたのは確かであり、カードパワーは他のカードとのシナジーによって変化するという一つの例といえる。もっともこれが使える環境には無色マナを生み出せる優秀な土地やアーティファクトがいくらでもあり、このカードの評価が大きく向上したという事実は今のところない。

[編集] 似たコンセプトの優良カード

[編集] 参考

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