スイスドロー

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2008年12月12日 (金) 18:35時点におけるSk (トーク | 投稿記録)による版
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スイスドロー/Swiss Roundは、マジックトーナメント形式の1つ。これとシングル・エリミネーションは対になる。

通常は1ラウンド1マッチ3ゲームで構成され、その場合は3ゲーム中2ゲーム先取したプレイヤーがマッチの勝者となる。2ゲーム連取した場合、3ゲーム目は行われない。また、1ラウンドは通常50分の制限時間があり、マッチがこの時間内で終わらなかった場合、スイスドロー方式では追加の5ターン(終了時点のターンを0ターンとする)が与えられることが多い。追加ターンでも勝負が決まらない場合は、そのゲームは引き分けとなる。

  • 勝ち = 3点
  • 引き分け = 1点
  • 負け = 0点

プレイヤーは1ラウンドごとに結果に応じて上記の点数(マッチ・ポイント)を得る。プレイヤーは1回負けたとしても、ラウンド数だけトーナメントに参加できる点、2ラウンド目以降は獲得ポイント(勝敗の成績)が同じような者同士になるよう対戦相手が割り振られる点が、シングル・エリミネーション(勝ち抜き戦)とは違う点である。規定のラウンド数(トーナメント開始前に発表される)が終了した時点で得点の最も多いプレイヤーが優勝となる。ただし、プレミアイベントにおいては、スイス式ラウンドの後にシングル・エリミネーション形式の決勝ラウンドが行われることが多い。

「運」の要素が強いマジックにおいて、たった1回の試合で全てが決まってしまうシングル・エリミネーションでは過酷過ぎるから、ということで導入された試合形式ではあるが、別にだからと言って「負けていい」「1つや2つ負けても何とかなる」という訳ではない。プレイすること自体が目的ならば別だが、上位入賞或いは優勝を狙うのならばほぼ全勝が求められる。一般的に、2敗した時点で上位に残ることは難しいため、2敗がトーナメントから棄権(ドロップ)する引き際となっている。

  • 最後の1戦まで全て勝ち抜いており、最後に1敗だけする場合と、最初に1敗してしまって残りを全勝する場合では「勝った試合数」では全く同じだがオポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージでは前者が圧倒的に優位となることが多い。簡単に言うと「自分の対戦相手の成績がいいこと」が自分のポイントの高さに繋がるため。自分を破った選手が決勝に進出した場合に「敗者復活戦」の権利が与えられる柔道のトーナメントと考え方が似ている。
  • 試合数が進んでいくほど勝ち続けていれば「勝ち続けている選手」、負け続けるほど「負け続けている選手」に当たることになる。そのため、勝ち続けるほどいわゆる「メタの中心」デッキやそのアンチデッキといった事前に予測しやすいデッキに当たる傾向が強くなる。逆に初戦で負けるとメタ外の想定外なデッキに当たる可能性も高くなり、坂道を転がり落ちる様に負けが込んでいく…という悪循環に陥るものである。
    • 更に言うと、「引き分け」の場合も「前の試合に引き分けた選手」と当たるので、初戦に引き分けてしまうと「タイム・デストラクション」系のデッキに当たる可能性が強くなる。初戦は大事なのだ。
  • 参加人数が多い大会の序盤戦は本当に辛い。というのも、参加選手が「玉石混淆」(失礼!)になってしまうので、メタゲームに意味が無いことすらあるからだ。ランキング上位のトッププレイヤーでも「昨日始めた初心者」と当たる可能性があるのが「初戦」なのである。そこでBye(バイ/不戦勝)の権利が生きてくる。一・二回戦もバイするとかなり選手の「振り分け」が進んでいるので戦いやすくなる。
    • メタ外のデッキが必ずしも弱いとは限らない。「アンチデッキ」に対する「アンチ・アンチデッキ」みたいな変なのに当たる「事故」に遭遇する可能性があるため。例えば後期MoMaへのアンチデッキヘイトレッドだが、唯一「バーン」だけには勝てない。ただ、「赤単バーン」はヘイトレッドにしか勝てない。ヘイトレッド使いは「ヘイトレッドにしか勝てない赤単バーンで出ているプレイヤーは幾らなんでもいないだろう」という「読み」(山張り)を元に出場するのだが、「ヘイトレッドに対する嫌がらせの為だけ」に赤単バーンで出場した選手(本当にこういうタイプのプレイヤーはいるのだ)に「一回戦」で当たってしまうとそれは「事故」になりうる。赤単バーンが勝ち続ける可能性はほぼ無いので「初戦の当たり運」が必要になってしまう。

参考

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