群れに餌/Feed the Pack
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エンチャント
あなたの終了ステップの開始時に、あなたはトークンでないクリーチャーを1体生け贄に捧げてもよい。そうした場合、緑の2/2の狼(Wolf)クリーチャー・トークンをX体生成する。Xは、生け贄に捧げられたクリーチャーのタフネスである。
毎ターン、クリーチャーを食べさせることで狼・トークンを生産するエンチャント。
この手のカードに多い「アップキープの開始時」ではなく「終了ステップの開始時」に誘発するため、置いたターンにブロッカーを展開できる。攻撃後のタップ状態のクリーチャーを生け贄に捧げることで疑似警戒のような効果も得られる。1体のクリーチャーをそのタフネスの数の2/2トークンに変換するので、概ね戦力としては2倍前後になる。生成されたトークンを次の生け贄にする事は出来ないので倍々にしていく事はできないが、別途適当な餌を確保し続ければ十分物量差で押し切れる威力がある。
できればタフネス偏重のクリーチャーや、同じエキスパンションの不死クリーチャーと組み合わせて使いたい。当時歴代一のタフネス偏重クリーチャーであった解放の樹/Tree of Redemptionを組み合わせると、忌むべき者の軍団/Army of the Damned並に展開できる。ただしタフネスをライフと交換していた場合は、トークンの数もその値になる(十分なライフがあれば、14体以上展開する事も可能)。やや手間だが、荒れ野の本質/Essence of the Wildとの相性もよい。これで出てくるトークンも荒れ野の本質のコピーになる。ただしトークンを生け贄に捧げることはできないので、次々に生け贄に捧げて戦力を増強するという使い道はできない。
構築では6マナと重い割に他のクリーチャー・カード依存であるのが気になるところ。一応壁を並べて序盤を凌ぎ、最終的にこのカードをフィニッシャーとするようなデッキは考えられるが、その場合、確実に群れに餌を引いて張れるようにドローやカウンターでの補助が必須になる。そうすると今度は餌のクリーチャーが減ってしまい…と、バランスが難しい。補助できる能力を持つクリーチャーがいれば願ったり叶ったりであり、スタンダードではオーラ術師/Auramancerあたりが候補になる。
リミテッドでは単純な戦力増強や、狼のタイプ的シナジーに加えて、閉所恐怖症/Claustrophobiaや罪の重責/Burden of Guiltなどといった擬似除去系オーラへのアンチカードとしても有用。
- クリーチャーを生け贄に捧げるかどうか、どれを生け贄に捧げるかを選択するのは能力の解決時。
- タフネスは戦場における最後の情報を参照する。
- クリーチャーがダメージを受けてもタフネスの値は変化しない。例えばホロウヘンジの獣/Hollowhenge Beast(タフネス5)が霊炎/Geistflame(1点火力)を食らっても、「残りタフネス4」ではなく「(1点のダメージを負った)タフネス5」である。