有翼の叡智、ナドゥ/Nadu, Winged Wisdom
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伝説のクリーチャー — 鳥(Bird) ウィザード(Wizard)
飛行
あなたがコントロールしているすべてのクリーチャーは「このクリーチャーが呪文や能力の対象になるたび、あなたのライブラリーの一番上にあるカード1枚を公開する。それが土地カードなら、それを戦場に出す。そうでないなら、それをあなたの手札に加える。この能力は、毎ターン2回しか誘発しない。」を持つ。
あなたのクリーチャーに、呪文や能力の対象になるたびライブラリーの一番上を土地なら戦場に出しそれ以外は手札に加える能力を与える鳥・ウィザード。
呪文や能力のコントローラーは誰であるかを問わないため、トレストの使者、レオヴォルド/Leovold, Emissary of Trestのような疑似的な除去耐性であり、また自分から対象にとっていくことで積極的にカード・アドバンテージを稼げる。特に土地がタップイン指定では無いため、マナ加速しつつ的になるクリーチャーや的にできる呪文を引き込んでいくことができ連鎖的にアドバンテージが加算されていく。本人も3マナ3/4飛行とただのシステムクリーチャーに収まらない性能を持っておりクロックとしても有用。欠点は各クリーチャーごとにターン2回制限を管理しなくてはならないためプレイアビリティに難があることか。
手甲/Shukoなど対象を取るのにコストが必要ないカードを併用、莫大なアドバンテージを獲得するコンボデッキ、ナドゥ・コンボが登場直後の時点で成立、モダンからヴィンテージまで幅広いフォーマットで活躍を見せている。
リミテッドでもタッチを検討してよいボムレア。全体に除去耐性を付与し、恐ろしい襲撃/Horrific Assaultなどの噛みつきや授与とも相性が良い。
統率者としても凶悪。特にモダンホライゾン3実装直後のヒストリック・ブロールでは競技的な統率者とマッチングしない「牧歌的な統率者」扱いになっており、あまりメジャーでない統率者を相手に大暴れした。
- 能力の誘発条件については対象#対象になるたびを参照。
- 「この能力は、毎ターン2回しか誘発しない。」はこのオブジェクト自身が与える能力のみへの制限である。何らかの理由で複数の有翼の叡智、ナドゥをコントロールしているならそれぞれの能力が毎ターン2回誘発する。また有翼の叡智、ナドゥが一度戦場を離れて新しいオブジェクトとして戻ってきたなら、あなたのパーマネントはまだ誘発していない能力を新たに得る。
禁止指定
2024年8月26日付でモダンにて禁止カードに指定された[1]。この際、モダンホライゾン3のセット・デザイン・リーダーMichael Majorsによる記事が公開され[2]、「デザインに失敗した」と評されている。プロツアーにおいて支配的すぎる採用率・勝率を叩き出したのはもちろんのこと、領域を頻繁に移動させるためにターンが非常に長くなり、更にターン辺り2回の管理が非常に煩雑というプレイアビリティの上での問題も抱えており、他のコンボパーツを制限してもこれらの問題は解決されないと判断された。
極端に高いカードパワーを得てしまった理由として、0マナで対象に取れるカード群との相互作用をデザインの上で見落としていたことも語られている。当初は誘発条件が対戦相手の呪文や能力に限定されており、プレイテストの範囲では疑似的な除去耐性としてのみの機能だったが、同時に備えていたパーマネント・呪文に瞬速を与える能力が最終チェックの段階で特に統率者戦において問題となる事から現在のテキストに変更。その後にプレイテストを行うプロセスが無かったためにこの状態で印刷・出荷されてしまった、という経緯のようだ。
- マジックコミュニティにおけるこの記事自体への反響も大きく、これを受けたヘッド・デザイナー(主席/首席デザイナー)のMark Rosewaterはカードデザインの指向やプレイテストの限界についてあらためて語っている[3]。
2024年9月23日付で統率者戦にて禁止カードに指定された[4]。稲妻のすね当て/Lightning Greavesが広く一般に使われる環境であるため、青緑を含むデッキに適当に入れてもほかのフォーマットで問題とされているプレイパターンを容易に生むことが問題視された。
- 統率者戦に配慮した調整を行って世に出たものの、肝心の統率者戦でも禁止指定されてしまうという皮肉な結果となった。