アヴナント/Avenant
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アヴナント/Avenant
ベナリア/Benaliaの北沖にある島国。 ベナリアに敵対し、その海外侵攻を食い止める役割を担っている。 優秀な射手やバリスタ部隊が多数存在するため、非常に守りが堅い。
仏語風の母国語をもつと推測される。
- 優秀な弓兵を有する島国で、仏語風の言葉という、英仏両国の特徴を備えている。英仏の対立の歴史を鑑みるに、その地域設定はなかなか面白い。
- 関連カードやストーリー上の役割よりも、その翻訳の是非が話題にのぼることの方が多い(誤訳の疑い参照)。
登場カード
- 純白の秘薬/Alabaster Potion(フレイバー・テキスト)
- ダブナントの射手/D'Avenant Archer(カード名。第5版と第6版のフレイバー・テキスト)
- アヴナントの癒し手/D'Avenant Healer(カード名)
- 重バリスタ部隊/Heavy Ballista(ウェザーライトと第6版のフレイバー・テキスト)
訳語の変遷 [#translate]
「Avenant」は「D'Avenant」の形で、第4版の純白の秘薬/Alabaster Potionのフレイバー・テキストで「ダブナントの〜」と翻訳され、続くクロニクルと第5版でも同様に充てられている。 その後、ウェザーライトの重バリスタ部隊/Heavy Ballistaのフレイバー・テキストでは、「the island of Avenant」の形で「アブナントの島」と訳されている。 第6版では、ダブナントの射手/D'Avenant Archerはカード名で「ダブナント」、重バリスタ部隊はフレイバー・テキストで「アブナント」と、やや統一感のない訳になっている。 そして時のらせんのアヴナントの癒し手/D'Avenant Healerのカード名では「D'Avenant」の形で「アヴナントの〜」と翻訳。発音と仏語の文法に配慮した新訳へ修正された。
- 背景世界の設定に応じた翻訳テンプレートの変更は、カード名では珍しい(例:大地のしもべ/Gaea's LiegeのGaea)
- 仏語には「感じの良い」という意味の形容詞、avenant,〜e(アヴナン、〜ト)がある。
アヴナントの名前はこれから取ったのかもしれない。
誤訳の疑い [#mistranslate]
「D'Avenant」=「ダブナントの〜」とする訳は、しばしば誤訳として取沙汰される話題。 「D'」を訳して「アブナント(アヴナント)の〜」としなければならない、という主張である。
同様の仏語由来の外来語に関する一般的な例として、「ジャンヌ・ダルク/Jeanne d'Arc」が挙げられる(注:「d'Arc」と「D'Avenant」の「d'(D')」は同じ単語。英語の「of」に相当)。 英語圏ではジャンヌは、原語のまま「Jeanne d'Arc」とも、英訳して「Joan of Arc」とも表記される。 日本語でも、「ジャンヌ・ダルク」が一般的であり、「アルクのジャンヌ(アークのジョアン)」とは普通は言わない。
一方、「D'Avenant」の実際の使用例を見てみると、「D'Avenant + (名詞)」の形で形容詞的に使われることが多いが、その他に「… of Avenant」の形で用いられる例や、「D'Avenant」を名詞的に使用する例(D'Avenant's …)も見られる。
つまり「D'」は英語・日本語共に、意味を汲み取った翻訳でも、原語の綴り・発音を活かした訳でも、どちらでも間違いではないということが解る。 以上から、「ダブナントの〜」でも特におかしいわけではないが、「アブナントの〜」や「アヴナントの〜」の方が設定上の意味合いに配慮した翻訳ということが言える。
- ちなみに「ダブナントの射手」のフランス語版の名前は「Archere d'Avenant(アルシェール・ダヴナン)」。
しっかりと「Archer of Avenant」の形になっている。 イタリア語版やドイツ語版が「D'Avenant」の形を留めている事を考えると興味深い。