統治者
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統治者/The Monarch はゲーム中にプレイヤーが持つことのできる記号である。コンスピラシー:王位争奪で登場した。
伝説のクリーチャー — 人間(Human) 暗殺者(Assassin)
接死、速攻
マルチェッサ女王が戦場に出たとき、あなたが統治者になる。
あなたのアップキープの開始時に、対戦相手が統治者であった場合、接死と速攻を持つ黒の1/1の暗殺者(Assassin)クリーチャー・トークンを1体生成する。
クリーチャー — ゾンビ(Zombie) クレリック(Cleric)
カストーディのリッチが戦場に出たとき、あなたが統治者になる。
あなたが統治者になるたび、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはクリーチャー1体を生け贄に捧げる。
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解説
自らに利益をもたらす「君主」の地位をめぐって争いが起きる様子を表したメカニズム。あなたを統治者にするカードに加え、あなたが統治者である場合にメリットを得られるカードや、対戦相手が統治者である場合に強化されるカードが存在する。
コンスピラシー:王位争奪でのドラフトだけではなく、エターナルや統率者戦など、統治者関連のカードを使用できるフォーマットであれば統治者は機能する。
- 実際にレガシーでは宮殿の看守/Palace Jailerがトーナメント・シーンで使われている。
- パウパーではアドバンテージを得る方法が限られているため、毎ターンの追加ドローは非常に強力。宮殿の歩哨/Palace Sentinelsや黒薔薇の棘/Thorn of the Black Roseがコントロールデッキで採用されている。→統治者 (デッキ)
ルール
プレイヤーが統治者になる方法は次の3つである。
- カードの効果によって統治者となる。
- クリーチャー1体が統治者に戦闘ダメージを与えるたび、それのコントローラーが統治者になる。これは誘発型能力である。
- 統治者がゲームから除外されるなら、アクティブ・プレイヤーが統治者になる。ゲームから除外される統治者がアクティブ・プレイヤーであるなら、ターン順で次のプレイヤーが統治者になる。
同時に存在できる統治者は1人だけである。あるプレイヤーが統治者になるに際し、現在の統治者は統治者でなくなる。
統治者の終了ステップの開始時に、そのプレイヤーはカードを1枚引く。これは誘発型能力である。
- ゲームの開始時点では、どのプレイヤーも統治者ではない。効果によってあるプレイヤーが統治者になった場合、それ以降そのゲームにはちょうど1人の統治者が存在することになる。
- あなたが「統治者になる」たびに誘発する能力は、あなたが統治者でなかった場合にのみ誘発する。たとえば、カストーディのリッチ/Custodi Lichが戦場に出る際にあなたがすでに統治者であったなら、それの最後の能力は誘発しない。
- 統治者がカードを引くという誘発型能力がスタックに置かれて、その能力が解決される前に他のプレイヤーが統治者になったとしても、1人目のプレイヤーはカードを引く。
- カードを引く誘発型能力および戦闘ダメージを与えたプレイヤーが統治者になる誘発型能力のコントローラーは、誘発した時点の統治者であるプレイヤーである。これらの能力は発生源を持たない。
開発秘話
多人数戦ではプレイヤーが対戦相手のヘイトを買うことを避けるため、防御的になりすぎる傾向がある。コンスピラシー:王位争奪ではこの問題の解決策として、「プレイヤーが何らかの要素を奪い合うようにすることで、対戦相手を攻撃する動機を作る」というアイディアが採用された。奪い合うものは当初アーティファクト・トークンだったが、カードの効果で除去できないようにするため、プレイヤーの「状態」になった[1]。
一方このとき、先行デザインを控えていたイクサランでも、侵略者と先住民による資源の奪い合いを表す同じようなメカニズムが検討されていた。スタンダード用のセットとサプリメント・セットのメカニズムが競合する場合は基本的に前者が優先されるが、統治者メカニズムは多人数戦にもフィオーラ/Fioraのフレイバーにもぴったりで、これに匹敵する代替メカニズムを見つけられなかったこと、またイクサランには十分なデザイン期間が残っていたことから、イクサラン側のメカニズムが変更されることになった[2]。
脚注
- ↑ It's Another Conspiracy/さらなる策略(コンスピラシー)(Making Magic 2016年8月15日 Mark Rosewater著)
- ↑ Just for Ix(alan), Part 1/ただ『イクサラン』のために その1(Making Magic 2017年9月4日 Mark Rosewater著)
参考
引用:総合ルール 20231117.0
- 7 その他のルール
- 718 試作カード
- 718.1 試作カードには2分割されたカード枠があり、タイプ行の下に内側の小さなカード枠がある。内側の枠には、キーワード能力である試作と、2組目の特性であるパワー、タフネス、マナ・コストが書かれている。
- 718.2 内側の枠のマナ・コスト、パワー、タフネスは、そのオブジェクトが呪文である間や戦場でパーマネントである間に取りうる代替の特性群を表す。そのカードの通常の特性は、通常通り書かれている。
- 718.3 プレイヤーが試作カードを唱えるに際し、そのプレイヤーはそのカードを通常通り唱えるか試作 キーワード能力を使って試作型呪文として唱えるかを選ぶ(rule 702.160〔試作〕参照)。
- 718.3a 試作型呪文を唱えている間にそれを唱えられるかどうかを判定するときには、それの代替のパワー、タフネス、マナ・コストだけを使う。
- 718.3b 試作型呪文やそれがなるパーマネントは、代替の特性であるパワー、タフネス、マナ・コストだけを持つ。そのマナ・コストに1つ以上の有色 マナ・シンボルが含まれているなら、その呪文やそれがなるパーマネントはその色である(rule 105.2 参照)。
- 718.3c 試作型呪文がコピーされた場合、そのコピーも試作型呪文である。当該コピーはその呪文の代替の特性であるパワー、タフネス、マナ・コストを持ち、その試作型呪文を表すカードの通常の特性であるパワー、タフネス、マナ・コストは持たない。試作型呪文に言及するルールや効果は、当該コピーにも言及する。
- 718.3d 試作型呪文であったパーマネントがコピーされる場合、当該コピーはそのパーマネントの代替の特性であるパワー、タフネス、マナ・コストを持ち、そのパーマネントを表すカードの通常の特性であるパワー、タフネス、マナ・コストは持たない。試作型呪文であったパーマネントに言及するルールや効果は、当該コピーにも言及する。
- 718.4 スタックでも戦場でもないあらゆる領域において、また試作型呪文として唱えられていないときのスタックや戦場で、試作カードは通常の特性だけを持つ。
- 718.5 試作カードのパワー、タフネス、マナ・コスト(や色)以外の特性は、試作型呪文として唱えられたか通常通り唱えられたかに関わらず同じである。
- 718 試作カード