黒猫/Black Cat
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クリーチャー — ゾンビ(Zombie) 猫(Cat)
黒猫が死亡したとき、対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを1枚無作為に選んで捨てる。
1/1PIG能力で死霊の嘆き/Specter's Wailが使える猫。メカニズムに共通点はないが、白の聖所の猫/Sanctuary Catと対を成している。
2マナ1/1で手札破壊内蔵クリーチャーと、貪欲なるネズミ/Ravenous Ratsの亜種ともいえる。PIG能力となった関係上、カード・アドバンテージを得るというより、カード・アドバンテージを失わないクリーチャーであるといえる。無作為に捨てさせることができるようになったのは強化点といってよいが、代わりに効果を発揮するタイミングの自由度と確実性が損なわれている。特に手札破壊は重要な手札を先に消費されることで効果が薄くなり、手札を使い切られるとただの紙になってしまう性質をもつため、このデメリットは見た目以上に重い。また、バウンスによる再利用も不可能になっているため、シナジーを構成できるカードも少なくなっている。ただ、生け贄に捧げるカードの多くはインスタント・タイミングでも起動できるため、捨てさせるタイミングを選びやすく、相手の手札が空の時でも無駄になりにくいのは貪欲なるネズミにないメリットである。
前のめりなデッキで使うにしてはパワーが頼りないし、コントロールデッキならもっと安定した手札破壊を使いたい。全体的に中途半端な印象を受けざるを得ないが、闇の隆盛参入時点のスタンダードではトーナメントレベルの軽量ハンデスが蔑み/Despiseや困窮/Distress程度しかないため、これに出番が回ってくる可能性もなくはない。
- ゾンビであることを活かして部族シナジーと組み合わせるのもよいだろう。イニストラード・ブロックはゾンビが主要部族の一つとなっているため、恩恵を受ける機会も少なくない。その中でも、再利用できるアンデッドの王/Lord of the Undeadとは特に相性がよい。
- 1マナの生け贄エンジンと組み合わせれば、2ターン目に土地を捨てさせることも可能だが、スタンダードでは該当する生け贄エンジンが存在しない。
開発秘話
このカードは、元々イニストラード用にデザインされた初期のカードの1つであった。デベロップ段階の後半にカードを置く場所がないことが判明したため、他のカードと依存関係を持たないこのカードはイニストラードから取り除かれた。
取り除かれたことを知ったMark Rosewaterはすぐさま闇の隆盛のファイルにこのカードを入れた。闇の隆盛ではほとんど変更されることなく印刷に至る。(→Dark Shadows, Part 1参照)