閃光/Flash
提供:MTG Wiki
インスタント
あなたは、あなたの手札にあるクリーチャー・カード1枚を戦場に出してもよい。そうした場合、あなたがそのマナ・コストを最大(2)まで減らして支払わないかぎり、それを生け贄に捧げる。
クリーチャーを戦場に出す呪文。結果的には、カード1枚余分に消費し、コストの不特定マナ1点が(青)になるかわりに、手札のクリーチャー1体をインスタント・タイミングで戦場に出せる。
コンバット・トリックを狙えるが、カード・アドバンテージを失うのは弱点であり、通常はわざわざそのためだけにデッキに投入するほどのものではない。しかし、戦場に残すかどうかはともかく、インスタント・タイミングで2マナで戦場にクリーチャーを出すことができるのはコンボに利用できる。特にCIPやPIG能力を持ったクリーチャーとのコンボは優秀。
初期は、ルフ鳥の卵/Rukh EggとのコンボがしばしばType1(現在のヴィンテージ)で見受けられる程度だった。アカデミーの学長/Academy Rectorやパンデモノートなどとのコンボが開発されるようになり、それらがあまりに強力だったためか、ウルザズ・デスティニー発売直後にエラッタが出されて「マナを支払わないと戦場に出ずに直接墓地に置かれる」というルール・テキストになり、その黄金期も一時終焉を迎えていた。しかし、時間を経て2007年4月のオラクル変更で元に戻ったため、再びコンボに使えるようになった。このエラッタが出るや、エターナルにおいてハルクフラッシュという高速コンボデッキが登場。直後に開催されたグランプリコロンバス07を席巻した。これを受けて2007年6月20日よりレガシーで禁止カード、2007年9月26日よりクラシック(Magic Online)で制限カードに指定される。その後ヴィンテージでも2008年6月20日に、これをサーチできる商人の巻物/Merchant Scrollともども制限カードに指定され、文字通り閃光の様な一瞬の活躍に終わってしまった。
コンボデッキ以外ではパーミッションの同系対策に採用されることはあった。結局、このカードを通してしまうという事は対戦相手のフィニッシャーを通してしまうのと同義であるため、マストカウンターになりうるのである。対戦相手のターンにマナとカウンターを消費させ、次の自ターン、改めて万全の体制でフィニッシャーを唱えることができるため、カウンター合戦を制しやすくなる強みがあった。
- 変更が元に戻された最大の要因は、「手札から戦場に出す」カード(例えば、エルフの笛吹き/Elvish Piper)が同時期にすべて「戦場に出してもよい」に変更されたことにある。この変更を閃光に適用すると問題があるため、それを回避するためにテキストを元に戻したのだった(参考,英語)。
- パワー・レベル・エラッタに関する方針や、テキストを元に戻すことによるゲームへの影響を過小評価していたことも一因。
- 「手札のクリーチャー・カードをコストを支払ってインスタント・タイミングで戦場に出す」という側面でほぼ同様の機能を持つのが白の斥候の警告/Scout's Warning。クリーチャーではなく、ソーサリーをインスタント・タイミングで使用できるようにしたのが急かし/Quicken。ただし、これらはマナ・コストの軽減ではなくカードが引ける(キャントリップ)。
- 時のらせんにおいて「インスタント・タイミングで唱えられる」能力を指すキーワード能力としてこの名前が採用された。→瞬速(Time (Spiral) Is On My Side参照)
参考
- Time (Spiral) Is On My Side(Wizards社;英語)
- カード個別評価:ミラージュ - レア
- カード個別評価:第6版 - レア