効果
提供:MTG Wiki
効果/Effectは、呪文や能力の解決、および常在型能力により生じるものの呼称。
すべての効果は重複できるが、効果次第では重複が意味をなさないこともある。
- 効果が実行不可能なことを要求している場合、可能な部分だけを実行する(マジックの黄金律、CR:608.3)。
- 古いカードで「効果」という言葉が出てきたとき、「能力」と置き換える場合があるので注意。例えば、現在の被覆を「呪文と効果の対象にならない」と表現していたりする。
- 基本セット2010より前のルールでは状況起因処理を状況起因効果と呼んでおり、この定義の例外だった。
主な効果
引用:総合ルール 20231117.0
- 6 呪文、能力、効果
- 608 呪文や能力の解決
- 608.1 全てのプレイヤーが続けてパスすると、スタックの一番上に積まれている呪文や能力が解決される。(rule 609〔効果〕参照。)
- 608.2 解決されるオブジェクトがインスタント・呪文やソーサリー・呪文や能力である場合、その解決はいくつかの手順に分かれる。rule 608.2a と rule 608.2b で記された手順を先に踏み、その後で rule 608.2c から rule 608.2k で記された手順を適切な順で行う。その後、最後に rule 608.2m と rule 608.2n に記された手順を行う。
- 608.2a "場合"のルールに従う誘発型能力であれば、その条件がこの時点でも満たされているかどうかを確認する。満たされていなければ、その能力はスタックから取り除かれ、何も行わない。そうでなければ、解決を続ける。rule 603.4 参照。
- 608.2b 呪文や能力が対象を取る場合、その対象がこの時点でも適正かどうかを確認する。対象となったときにあった領域に存在しなくなっている対象は、適正ではない。たとえば、その特性が変わっていたり、効果によって呪文の文章が変わっていたりするなど、ゲームの状況の変化によって適正でなくなっていることもある。能力の発生源が元あった領域から移動していた場合、この手順において最後の情報が用いられる。すべての対象が、すべての対象群において、不適正になっていた場合、その呪文や能力は解決されない。それはスタックから取り除かれ、呪文であればオーナーの墓地に置かれる。そうでなければ、その呪文や能力は通常通り解決される。不適正な対象が存在する場合、それらはその呪文の効果のうちでその対象が不適正である部分には影響されない。効果のうち、それらの対象が不適正でない部分には影響されうる。呪文や能力がゲームのルールを変更する継続的効果を作る場合(rule 613.11 参照)、その効果は不適正な対象には適用されない。効果の一部が不正な対象についての情報を必要とする場合、その情報を決定することは失敗し、その情報を必要とする部分の効果は発生しない。
- 608.2c 呪文や能力のコントローラーは、書かれた順序で指示に従う。但し、置換効果によってこれらの行動が変更され、以前の指示の意味が変わることもある。場合によっては、カードのテキストで後のほうに書かれた文章が、前の文章の意味を修整することがある(例えば、「クリーチャー1体を対象とする。それを破壊する。それは再生できない。」あるいは「呪文1つを対象とする。それを打ち消す。その呪文が打ち消されたなら、それをオーナーの墓地に置く代わりに、オーナーのライブラリーの一番上に置く。」)。これらの場合を考えずに逐語的に効果を適用したりしてはならない。カード全体を読み、文法に従ってテキストを解釈すること。
- 608.2d 効果の中で、呪文を唱える時、あるいは能力を起動する時、その他呪文や能力をスタックに積むときに宣言していない選択が必要とされる場合、プレイヤーは効果の処理の間にこれらを宣言する。プレイヤーは、不正な選択肢、または不可能な選択肢を選ぶことはできない。この例外として、カードを引くことは、そのプレイヤーのライブラリーにカードが1枚もなくても不可能な行動としては扱われない(rule 121.3 参照)。効果によって、プレイヤーが望む数のプレイヤーやオブジェクトに対象を取らずにダメージやカウンターなどを分配あるいは割り振って与える場合、可能ならばそのプレイヤーは最低1人のプレイヤーまたは1つのオブジェクトを選び、そこに割り振る量と割り振り方を選ぶ。その選ばれたプレイヤーやオブジェクトには、最低1つの分配物が置かれなければならない。(注:効果によってダメージやカウンターが分配あるいは割り振られる割り振り先を対象としている場合、その割り振る量や割り振り方は呪文や能力がスタックに積まれる時に宣言される。rule 601.2d 参照)
- 608.2e 呪文や能力の中には、複数の段落や条項によって、複数のプレイヤーが関与する、複数の手順や行動に分かれているものもある。この場合、APNAP順に従って1つ目の行動について必要な選択を行い、そして1つ目の行動が同時に実行される。その後で、APNAP順に従って2つ目の行動について必要な選択を行い、そして2つ目の行動が同時に実行される。以下同様に繰り返す。rule 101.4 参照。
- 608.2f 呪文や能力の中に、複数のプレイヤーやオブジェクトに何かの処理をするものがある。ほとんどの場合、それらの処理は同時に実行される。その処理が同時に実行できないものであれば、それは影響を受けるプレイヤーやオブジェクトそれぞれについて個別に処理される。それらの処理の順番を決める第1条件はAPNAP順であり、第2条件は、プレイヤーとそのコントロールしているオブジェクト(群)の両方にその処理をするものである場合はその解決される呪文や能力をコントロールしているプレイヤーがそれらの処理の相対的順序を選ぶ。
- 608.2g プレイヤーがマナを支払ってもよいという選択肢を含む効果の場合、そのプレイヤーはその行動を行う前にマナ能力を起動してもよい。解決中に呪文を唱えられるという効果の場合、プレイヤーは rule 601.2a-i に従って唱える。ただし、唱え終わった後にプレイヤーが優先権を得ることはない。その呪文をスタックの一番上に置いて、現在解決中の呪文や能力の解決を続ける。ここに、これと同様に他の呪文を唱えることが含まれることもありうる。通常、解決中にはそれ以外の呪文を唱えたり能力を起動したりはできない。
- 608.2h ゲームの情報(戦場に出ているクリーチャーの数など)を必要とする場合、その値はプレイヤーがその処理を実行する時に一度だけ決定される。効果が、その効果の発生源など特定のオブジェクトの情報を必要とする場合、そのオブジェクトが元あった公開領域にある場合、その現在の情報を使う。すでにそこにない、あるいは効果によって公開領域から非公開領域に移動していた場合、そのオブジェクトの最後の情報を使う。rule 113.7a 参照。オブジェクトが何かすると書いてある能力の場合、実際にそれをするのはその存在する(または直前に存在した)オブジェクトであり、能力ではない。
- 608.2i 特性を調べる効果は、その指定された特性の値だけをチェックし、オブジェクトが他に持っているかもしれない、類似の特性の値はチェックしない。
- 608.2j 能力の効果が、その能力のコストや誘発条件によって参照されていて対象 になっていないオブジェクトを参照する場合、そのオブジェクトの特性が変わっていてもそのオブジェクトに影響を及ぼす。
- 608.2k 適正に解決されるインスタント・呪文やソーサリー・呪文や能力は、解決が始まった後でスタックから取り除かれたとしても、最後まで解決される。
- 608.2m インスタント・呪文やソーサリー・呪文の解決の最終段階として、その呪文はスタックからオーナーの墓地に置かれる。能力は、その解決の最終段階として、スタックから取り除かれ、消滅する。
- 608.2n rule 608.2c-m に記されたすべての可能な手順が終わったら、その呪文や能力が解決されたときに誘発するすべての能力が誘発する。
- 608.3 解決されているオブジェクトがパーマネント 呪文である場合、その解決はいくつかの段階を踏む。rule 608.3a-bにある内容が必ず先に処理され、その後、該当するものがあれば、rule 608.3c-eの手順のうち1つが行われる。
- 608.3a 解決中のオブジェクトが対象を取っていないなら、それはパーマネントとなり、その呪文のコントローラーのコントロール下で戦場に出る。
- 608.3b 解決中のオブジェクトが対象を取っているなら、rule 608.2bにあるように、その対象がその時点でも適正であるかどうかを見る。不適正な対象を取っている呪文が、授与されたオーラ・呪文(rule 702.103e 参照)や変容させるクリーチャー・呪文(rule 702.140b 参照)であるなら、それはクリーチャー・呪文 になり、rule 608.3aにあるように解決される。そうでなければ、その呪文は解決されず、スタックから取り除かれてオーナーの墓地に置かれる。
- 608.3c 解決中のオブジェクトがオーラ・呪文である場合、それはパーマネントとなり、その呪文のコントローラーのコントロール下で、対象としていたオブジェクトについた状態で戦場に出る。
- 608.3d 解決中のオブジェクトが変容させるクリーチャー・呪文である場合、その呪文を表しているオブジェクトは対象としていたパーマネントと合同する。(rule 725〔パーマネントの合同〕参照)。
- 608.3e パーマネント 呪文が解決されて、そのコントローラーがそれを戦場に出せない場合、そのプレイヤーはそれをオーナーの墓地に置く。
- 608.3f 解決中のオブジェクトがパーマネント 呪文のコピーである場合、それは上記のいずれかの段階で戦場に出るに際してトークン・パーマネント になる。こうして戦場に出たトークンは呪文のコピーではなくなり、トークンを生成することに言及したルールや効果は、それを「生成/create」されたものとしては扱わない。
- 608.3g 解決中のオブジェクトがスタック上で機能して遅延誘発型能力を生成する常在型能力を持つ場合、上記のいずれかの段階でそのパーマネントが戦場に出るに際してその遅延誘発型能力が生成される(rule 702.109〔疾駆〕、rule 702.152〔奇襲〕参照)。
- 608 呪文や能力の解決