ティボルトの計略/Tibalt's Trickery

提供:MTG Wiki

2022年5月18日 (水) 00:00時点におけるPalmatumn (トーク | 投稿記録)による版
移動: 案内, 検索


混沌らしい、ギャンブル性に溢れたインスタント対象呪文を別の呪文に改変する。

赤が通常は行えない打ち消し呪文として相手を妨害してもよいが、打ち消した呪文より厄介な呪文が出てきては意味がない。本領を発揮するのは自分の軽い呪文を対象にして重い呪文の踏み倒しを行うコンボ的な運用となる。簡単に悪用できないよう無作為に1~3枚を切削するが、巻物棚/Scroll Rackなどでライブラリーの上から2,3枚目を土地にして4枚目に目当ての呪文が来るように積み込んだり、ティボルトの計略と踏み倒し先の重量級カード以外を土地にすることで安定して踏み倒しが行える。

様々な環境で、これを唱える事のみを目的とするソリティア系コンボデッキ「ティボルトの計略」が構築された。もっぱら1回目は束の間の開口/Temporal Aperture霊気池の驚異/Aetherworks Marvelと同じ感覚の踏み倒しとして、2枚目以降は対戦相手の妨害に使われる。

モダンヒストリックでは続唱呪文からこれを必ず唱えられるようなデッキ構成にし、重量級呪文を踏み倒す、1枚コンボ型のティボルトの計略デッキが存在していた。

スタンダードでも、石とぐろの海蛇/Stonecoil Serpentトーモッドの墓所/Tormod's Cryptなどの0マナカードから発生の根本原理/Genesis Ultimatumなどを踏み倒すデッキが作られた。最速2ターン目にゲームを決定しうる爆発力があり、スタンダードでは貴重なコンボデッキとしてジョニーに人気を博した。しかしモダンやヒストリックとは異なり安定して狙った呪文を唱える手段がないため、勝敗にかかわらずこれを唱えたターンにゲームが終わることが多い。

禁止指定

2021年2月15日より、モダン禁止カードに指定される[1]。勝率は高くないものの、続唱呪文を引くか否かだけで決まってしまう、ゲームにならないゲームを生み出してしまうことが問題であったため。

2021年10月14日より、ヒストリックで禁止カードに指定される[2]。ティボルトの計略デッキは初期の安定性の低いバージョンでさえ禁止のボーダーライン上にあり、混沌の辛苦/Throes of Chaosの登場により勝率・使用率ともに上昇した新しいバージョンはそのラインを踏み越えていると判断された。

2022年5月12日より、エクスプローラーで禁止カードに指定される[3]。ティボルトの計略デッキは勝敗と無関係にゲームを早く終わらせることを主目的としており、極めてネガティブな体験を作り出しているため。なお、同時に禁止された軍団のまとめ役、ウィノータ/Winota, Joiner of Forcesとは異なり、この禁止指定の積極的な再評価は予定されていない。

脚注

  1. February 15, 2021 Banned and Restricted Announcement/2021年2月15日 禁止制限告知(News 2021年2月15日 Ian Duke著)
  2. October 13, 2021 Banned and Restricted Announcement/2021年10月13日 禁止制限告知(News 2021年10月13日 Jay Parker & Donald Smith著)
  3. May 11, 2022 Banned and Restricted Announcement/2022年5月11日 禁止制限告知(Magic Digital 2022年5月11日 Donald Smith and Andy Clautice著)

参考

MOBILE